inter-edu’s eye
多様な国際交流・留学プログラムが用意されている富士見丘中学高等学校(以下、富士見丘)。コロナ禍で休止を余儀なくされていましたが、昨年度より徐々に再開し、今年度は完全復活を遂げました。そこでイギリス短期留学、オーストラリアへのターム留学に参加した生徒の皆さんに、それぞれの留学体験についてインタビューしました。
グローバル社会で
活躍する女性を育成
富士見丘の留学プログラム
中学3年生はオーストラリア、高校2年生はアメリカ西海岸。修学旅行を通して、全員が中高それぞれで海外研修を体験できます。いずれも観光だけでなく、現地姉妹校での授業体験や文化交流などを実施します。イギリス短期留学は中学2年生〜高校2年生の希望者が約3週間の日程で、ホームステイをしながら、現地在住のイギリス人講師による英語レッスンに励むほか、姉妹校のウェストンバート・スクールとセントエドワーズ・スクールにも訪問。授業への参加や互いの文化を紹介する交歓会を行います。ターム留学は高1、2年生の希望者から、受け入れ校による選抜を通過した生徒が参加できるものです。およそ3か月前後の間、イギリス、オーストラリア、カナダ、グアムにおいて富士見丘が関係を結ぶ姉妹校で学びます。
イギリス短期留学
参加生徒インタビュー
現地の授業体験は自分を変えるきっかけに
23年の短期留学は3月に実施され、中高合わせて40名が参加。富士見丘生のみで行う英語レッスンを中心に、現地の姉妹校では授業にも参加します。留学時は中学3年生で、現在高校1年生になった参加者2名に留学の思い出についてうかがいました。
姉妹校への訪問では、現地の生徒との交流イベントがあったそうですね。
文化交流の企画で、私はけん玉を紹介しました。みんな最初は苦労していましたが、できたときはとても嬉しそうに笑っていて、何かを一緒にすることで気持ちは伝わるのだなと実感しました。
留学する前と終わった後で自分自身が変わったと感じることはありますか。
海外大学進学を目指していましたが、留学して日本では学べないことがもっとあると思い、より進学したい気持ちが強くなりました。
うまく話せなかったことが心残りだったので、もう1回留学したいです。またオンラインスピーキングの授業で積極的に質問できるようになったのは大きな変化です。これも留学した成果だと思います。
ターム留学
参加生徒インタビュー
3か月間で体験したさまざまな文化
ターム留学を終えた高校2年生の2人にインタビューしました。2人ともオーストラリア・シドニーにある姉妹校、サンタ・サビーナ・カレッジに留学。学校の勉強だけでなく、ホストファミリーとの暮らしも刺激になったようです。
ターム留学に行こうと思った理由を教えてください。
留学の経験を大学受験に活かしたいと考えたことと、高校のうちに留学して海外の高校生活を体験できるのは富士見丘ならではの貴重な機会だと思いぜひ参加したいと思いました。
4つ上の兄がオーストラリアに留学したのですが、その留学の話を聞いて、私も行きたいと思うようになりました。
留学先の学校の授業の印象を教えてください。
富士見丘と同じように授業でパソコンを使っていて、プレゼンも多かったです。
先生の質問にはみんなが積極的に挙手していました。先生も答えた内容を否定せず、肯定的に受け止めてから違う提案をしてくださるなど、生徒が発言しやすい雰囲気でやり取りできたことが印象に残っています。
ペアやグループでのワークが多く、ただ聞いて理解するだけではないという授業でした。また「人生ゲーム」のように駒を進めながら、止まったマス目の質問に答えるなど、授業自体がとてもアクティブだと思いました。
ホストファミリーについても教えてください。
アイルランド、ギリシャ、レバノンと、ルーツが異なる3家庭にお世話になりました。食生活もそれぞれの国の料理が出てきて、まったく違う生活を体験したのがとてもいい経験でした。それに家族といっぱい話したかったので、部屋にこもらないようにしましたが、皆さんたくさん声かけをしてくれました。
私も3家庭にお世話になりました。インド、オーストラリア、そして、イギリス人と中国人のご夫婦の家庭です。食生活だけでなく、洗濯の仕方や食器の洗い方まで違って興味深かったです。インド系のご家族は、サンデースクールに連れて行ってくれて、英語で聞くキリスト教の話は難しかったのですがとても刺激的でした。
留学後どんなことが変わったと思いますか。
英語を英語のまま理解できるようになりました。リスニング力もついたと思いますし、挑戦することが恥ずかしくなくなったと思います。また留学に行きたいので、留学プログラムが充実した大学を目指し、これから受験勉強に励みたいです。
会話のスピードが上がりました。サンデースクールも3、4回目くらいで「辛い」と思いましたが、最後まで通いました。留学中はここでしかできないことをしようと思っていたので、留学を通して、一瞬一瞬を大事にしたい気持ちが強くなったと思います。私も大学でもう一度留学したいと考えています。
高校時代の留学は
将来の選択肢を
広げるきっかけに
英語科主任の田中先生に富士見丘の留学制度についてお話をうかがいました。
留学を終えた生徒の成長について教えてください。
どの生徒も積極性が増したと思います。留学する中で、気づきの時期、挑戦する時期を経て課題を適切にクリアし、たくましくなったと感じています。
富士見丘の留学の特徴について改めてお聞かせください。
イギリスへの短期留学は、「グローバル教育」という言葉が世の中に登場するよりも以前から実施し、50年以上の歴史を持つことから、本校の国際理解教育の象徴的なプログラムと位置付けています。3週間という設定なので、春休み期間を利用して参加できますし、高校2年まで回数の上限なく行くこともできます。ターム留学を約3か月間に設定しているのにも意味があり、ちょうど1学期分にあたるので、現地での生活サイクルを十分に味わえる一方で、富士見丘の学業は十分取り戻せる期間であり、いわば「いいとこどり」と言える期間です。また帰国後の学習もサポートしているので、安心して留学生活に専念することが可能です。
留学に力を入れる意義について教えてください。
経験に勝るものはありません。また中高生の時期に経験することは将来の選択肢を広げるきっかけにもなります。23年度はすべての海外研修、留学が復活するだけでなく、グアムへのターム留学が新設されます。富士見丘の留学プログラムは年々拡充しています。
留学したいと思う受験生も多いと思います。最後にメッセージをお願いします。
本校の留学プログラムは、心理的・物理的ハードルをできるだけ取り除き、生徒の「外へ向かう勇気」を促すべく長年の経験から練り上げたプログラムです。ターム留学の行き先は、本校と信頼関係を結ぶ4カ国9校の海外姉妹校である点は大きな安心のポイントです。とはいえ、1タームの留学が不安であれば、イギリス短期留学に参加することで経験を積むこともよい選択肢の一つです。
ぜひ富士見丘で、語学だけではない高校時代にしかできない得がたい経験をしてほしいと思います。
編集後記
次期ターム留学の説明会にはコロナ以前を上回る生徒の申し込みがあったとのこと。留学を待ち望んでいた表れでしょう。中高生時代に海外で学び、異なる文化を体験することは貴重な機会です。海外修学旅行、短期留学、ターム留学とステップを踏みつつ留学体験をできる環境が用意されていました。
イベント情報
中学校
夏休み学校見学会
2023年8月24日(木)・25日(金)
文化祭※24日(日)はミニ学校説明会あり
2023年9月23日(土)・24日(日)
生徒による学校説明会・オープンスクール
2023年10月28日(土)
学校説明会・入試問題解説(国・算)
2023年11月23日(祝・木)
チャレンジ体験入試①
2023年12月2日(土)
冬休み学校見学会
2023年12月25日(月)
チャレンジ体験入試②
2024年1月8日(祝・月)
高等学校
夏休み学校見学会
2023年8月24日(木)・25日(金)
学校説明会・部活動見学ツアー
2023年9月2日(土)
文化祭※24日(日)はミニ学校説明会あり
2023年9月23日(土)・24日(日)
生徒による学校説明会・部活動見学ツアー
2023年10月28日(土)
入試問題傾向と対策&個人相談会
2023年11月23日(祝・木)
入試問題傾向と対策&個人相談会
2023年12月2日(土)
入試問題傾向と対策&個人相談会
2023年12月9日(土)
冬休み学校見学会
2023年12月25日(月)
企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:富士見丘中学高等学校
現地で授業を受けた印象を教えてください。
訪問した姉妹校がある地域について英語で学んだことです。英語で何かを学ぶという経験自体がとても新鮮で楽しかったです。
英語レッスンではイギリスの文化や歴史について、クイズ形式で出題され、グループに分かれて答えを出し合います。普段だと自分から発言することをためらってしまうこともありますが、とにかく単語だけでもいいからその答えを言う、と勇気を出し続けたことは良い経験でした。