米国の大学生(本校卒業生)が語る、日米の高等教育制度の違い

本日、昨春に本校を卒業し、現在は米国カリフォルニア州にある大学に通うOB(一時帰国中)が母校を訪ねてきてくれました。高校時代の留学を通して物事を「世界」という視点で考えるようになったA君は、帰国後に本校の海外大学進学カウンセリングを受けながら、TOEFLやSATを受験。また独学でPythonを学んだ結果、将来は得意のIT分野で世界に挑戦すべく、日本の大学ではなく米国の大学へ進学という選択をしました。そんな彼に、今回いくつか質問をしてみると、非常に興味深い答えが返ってきました。

Q1. 米国大学の教育制度で、最も日本との「違い」を感じる点は?
A1. 受講科目を選択する際に、過去の受講生による教授のrating(格付け)を参考にすることがスタンダードになっています。教師が生徒から評価を受けて、それが公開されるので、必然的に授業の質が担保される仕組みが面白いですね。また、授業中のディスカッションや課題文の添削など、peer review(学生同士の相互評価)用紙の提出がそのまま出席率の得点として組み込まれる点が挙げられるでしょうか。

Q2. キャンパス生活を通して、何か日本との「違い」に気づいた点は?
A2. まずは日本以外のアジアからの留学生が増えている点があると思います。中国や韓国に加えて、ベトナムのからの留学生が多い気がします。比較すると、日本人の留学生は圧倒的に少ないですね(笑)。また、年齢構成が非常に多様です。2児の母として子育て真最中の方や、学びなおしで通学される年配者もいます。

Q3. 授業におけるICT化はどの程度進んでいる?
A3. 基本的に、授業の課題配信・提出や成績管理は、全てオンライン上で行われます。成績でAを取るにはfinal(学期末考査)であと何点必要か等も端末から簡単に確認できるため、非常に便利です。ただ、授業中に補足資料として紙のプリントを配布する先生ももちろんいます。

Q4. 授業で最も苦労をしている点は?またその克服法は?
A4. まず、米国の大学はdropout(落第)の率がそれなりに高いので、毎日の授業に必死についていく必要があります。授業で課されるessay(課題図書に対しての小論文)を書くのが自分にとっては一番大変です。英語が第2言語なので。僕は数学が得意なので、ネイティブの友人に数学を教える代わりに、essayを添削してもらうようにしています。最初は7割程度の評価だったのですが、今では安定して9割以上の得点率を取れるようになりました。

インタビュー後に見せてもらった彼のスマートフォンに映し出された昨学期の成績はオールA。帰り間際に「将来は、エンジニアとして(米国)シリコンバレーでの就職を考えています」と意気込みを語る彼の瞳には、無限の可能性が広がっていました。

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