「人を想う力」が自然に育つ、純心のクラブ活動

「人を想う力」が自然に育つ、純心のクラブ活動

inter-edu’s eye

東京純心女子中学校・高等学校(以下、純心)は、学校生活に対する生徒の満足度が非常に高い学校です。満足度の高さには、進学実績が好調であることはもちろんですが、生徒の約90%が在籍するクラブ活動にも秘密があるようです。どんな魅力が詰まっているのか、今回はクラブ活動に焦点を当てて、純心を紐解いていきます。

学校公式サイト≫

クラブ活動はコミュニケーション能力を培う場

なぜ純心ではクラブ活動を大切にしているのでしょうか。それは学校を「生徒たちが社会に出て、その能力を十二分に発揮して活躍するために必要な力を鍛える場所」と考えているからです。人々との協働作業を通して、一つの物事を作り上げていくためのコミュニケーション能力を育てるには、先輩、後輩たちが入り乱れるクラブという活動が最適なのです。クラブは課外活動としての側面が注目されがちですが、純心では学校教育の一環として、勉強だけでは鍛えることができない「コミュニケーション能力」を育てるために、クラブ活動を重要視しています。

弓道部の練習では、正しい型をキープするのが大変。
弓道部の練習では、正しい型をキープするのが大変。

学年の垣根を越えて親睦を深め、勉強も前向きに!

実際にクラブ活動をしている生徒たちは、どのような経験を経て、成長しているのでしょうか。弦楽部の西尾さん、茶道部の御船さん、山崎さん、弓道部の関戸さん、バドミントン部の星野さんに話を聞いてみました。

インターエデュ(以下、エデュ):クラブ活動のよいところ、楽しいところは何ですか?

星野さん:部員や顧問の先生にアドバイスをもらいながら、目の前のことに一生懸命取り組めるところです。

御船さん:堅苦しい雰囲気はなく、和やかなところが私は好きです。毎回お茶菓子が食べられるのも魅力ですね。

関戸さん:弓道は1つの型を繰り返す武道なので、自分を振り返り、根気よく努力する力が身につきました。また1人で上達するのが難しい競技なので、先輩にご指導いただいたり、同級生と教え合ったりすることはとても勉強になりますよ。

エデュ:クラブ活動を通して周りから学んだことを教えてください。

山崎さん:毎回きちんと練習している後輩が、本番の咄嗟の事態に対応できているのを見て、日ごろの練習の重要さを学びました。

星野さん:仲間の大切さです。顧問の先生はいつも「バドミントンクラブ」ではなく「バドミントンチーム」という言葉で私たちにチームメイトで大切な仲間だということを思い出させてくださいます。

西尾さん:人数の多いクラブなので、特に後輩のまとめ方を先輩から学びました。また、クラブ以外でも進路についてもアドバイスをいただいています。

茶道部で学ぶ姿勢や立ち振る舞いは、社会に出てからも役に立つ。
茶道部で学ぶ姿勢や立ち振る舞いは、社会に出てからも役に立つ。

エデュ:クラブ活動と勉強はどのように両立させていますか?

御船さん:クラブで家に帰るのが遅くなったときは、翌朝早起きして勉強しています。

西尾さん:文化部は勉強と両立しやすい方だと思いますが、なるべく隙間時間を工夫して勉強しています。

関戸さん:短時間で内容の濃い勉強ができるように、学校でやることをまとめておいたり、タイマーをかけて勉強したり、時間の使い方を考えて両立させています。

クラブ活動の醍醐味は、学年も考え方も違う仲間と共に活動することにあります。先輩からは進路についてのアドバイスをもらったり、後輩からも練習の大切さを改めて気づかされたりと、お互いによい刺激を与え合っているのが印象的です。
また、クラブ活動と真剣に向き合っているからこそ、生徒たちは限られた時間の中でも遣り繰りして勉強に励んでいます。クラブ活動はコミュニケーションだけでなく、学業への取り組み方にも変化をもたらしています。

「勝ちたい」気持ちが、活動を続ける一番のモチベーション。
「勝ちたい」気持ちが、活動を続ける一番のモチベーション。
クラブ活動の詳細はこちら≫

東京純心女子の精神を体現する「つくし部」

人のために、何か自分にできることをしたいという思いから創立された「つくし部」は特に純心らしいクラブの1つ。その名のとおり、人に「尽くす」活動をしています。点字の練習や車椅子体験をし、自分たちにできることを模索したり、近隣の高齢者施設へ介護のお手伝いに出向いたりと、実際の行動に移しています。最近では希望者を募り東日本大震災のボランティア活動を行うことも。未だ日常生活を取り戻せていない人々の現実を目の当たりにし、自分たちにできることを積み上げようと気持ちを新たにしています。
「聖母マリアのように神様にも人にも喜ばれる女性を育てたい」という純心の創立理念は、今も生徒たちの中に息づいているということが、「つくし部」の活動から伝わってきます。

東北ボランティアのようす。現地の方の話を聞くつくし部の生徒たち。
東北ボランティアのようす。現地の方の話を聞くつくし部の生徒たち。

生徒から受験生へメッセージ

最後に、純心を目指す受験生へ、生徒からメッセージをもらいました。

関戸さん:中学校へ進んで、高校へ、大学へ進んでいくとすると、あと何年「学校」という場所で過ごすことができるでしょうか。今は「長いなぁ」と思うかもしれません。ですが、学年が上がるにつれて、1日が過ぎていくのがどんどん早くなります。中高生活は後悔しないような日々の過ごし方をしてみてください。

御船さん、山崎さん:もうすぐオープンキャンパスですね。茶道部では美味しいお菓子とお抹茶をご用意しています。受験のひと息にぜひお越しください。

気になるクラブはオープンキャンパスで! イベント日程

イベント 日程 時間 備考
第1回学校説明会(中学) 6月2日(土) 10:30~12:30 -
オープンキャンパス(中学) 6月16日(土) 13:30~17:00 要予約
校長、教頭による個別相談会(高校) 6月21日(木)、22日(金)、
23日(土)
10:00~16:00 要予約
第1回学校説明会(高校) 6月30日(土) 10:30~12:30
イベント日程の詳細をチェック≫

編集部から見たポイント

クラブ活動をしていく過程で、自分のことはもちろんですが、同じように周りの人たちのことも考えて行動しないと、クラブ自体が成立しないということを学ぶ生徒たち。純心はクラブ活動を通して、学力だけではなく「人のためを想う力」を育んでいるといえます。学校生活を、将来羽ばたいていくための準備期間として、また限られた貴重な時間として、先生も生徒も大切にしていることが深く印象に残りました。

学校公式サイト≫

その他の連載コンテンツ

第4回生徒の“やりたいこと”を引き出す進路指導

純心の生徒たちは、中高の6年間でどのように将来の進路を切り開いていくのでしょうか。進路指導部長の八嶋先生と中2学年主任の山本先生にお話をうかがいました。記事を読む≫

第3回受験のきっかけは文化祭! おもてなしの心あふれる純心祭

純心祭は、多彩な催しでいきいきと活躍する生徒たちのようすから、ありのままの学校生活を垣間見れる絶好の機会。昨年を振り返るとともに、今年の見どころをご紹介します!記事を読む≫

第2回純心の英語は一生もの! 学習に弾みがついたターム留学

独自の英語教育は、純心の人気を支える理由の一つ。今回は昨年度から新設されたターム留学について、先生の想いや生徒の体験談を伺いました。記事を読む≫