マルチリンガルを目指せる女子校
糖尿病克服法
私スレ主は今から13年前の12月から糖尿病
のⅡ型に罹っており、以来、生活が激変しました。
激変した最大の問題は「食生活」です。
糖尿病になって、これまで糖尿病に関する本を
読んだり、人の話を聴いたりして、
一定の知識を得るに至りました。
エデュの皆さんの中にも、私同様、糖尿病に
悩んでいる人は多いと考えられるので、
このスレッドに私がこれまで得た知識を書いて
行こうと思います。
1)お酒は決して飲むな。
2)タバコを吸うな!
3)カップヌードルやインスタントラーメンを食べるな。
4)ご飯の量を減らして、野菜を多く摂取する。
5)運動(ウォーキングetc)をしましょう。
6)餃子(大体、6個迄)を除く中華料理を食べるな!
7)うどん・そばは1玉まで。
私が今、持っている糖尿病に関する知識は大体、こんなものです。
糖尿病の人たちにとって、なぜ中華料理が良くないのか?
その理由は、
中華料理は油分が多く、しかも、炭水化物を多く
含んでいるから、です。
炭水化物は私たちの体内に入ると、
糖分に変わるのです。
炭水化物の多量摂取は、糖尿病に良くありません。
炭水化物は1食につき、大体、40g迄だそうです。
炭水化物を低く抑えて、塩分も控え目の食事が良い
ようです(いわゆる糖尿病食)。
医師です。
ちょっと看過できないなと思い、横槍を入れさせていただきます。
極力感情排除のエビデンス厚めの見解ですのでお読みください。
まずはスレッド本文メインでご指摘。
⚫︎①「お酒は一切ダメ」はエビデンスに基づかない極論
反論:
適量のアルコール摂取は、2型糖尿病患者においてインスリン感受性を高める可能性があるという報告もあります(Ann Intern Med. 2002;136(6):426-433)。特に赤ワインやウイスキーなど、糖質含有量が少ない種類を少量であれば、完全禁止の必要はありません。
むしろ完全禁酒を強いることのストレスが、血糖コントロールの悪化や生活の質(QOL)の低下につながる場合もあると示唆されています(Diabetes Care. 2013;36(10):e145)。
⚫︎②「中華料理は禁止」は非科学的で文化的偏見に近い
反論:
中華料理が多様な調理法と素材を含むのは事実です。脂質が多いメニューもありますが、野菜・大豆製品・魚介類を使った低糖質・高食物繊維の料理も多く存在します。例えば「青菜炒め」や「蒸し魚」「麻婆豆腐(ご飯抜き)」などは、糖尿病管理食として十分適応範囲内です(Diabetes Spectrum. 2019;32(3):191–196)。
「中華=悪」とするのは短絡的で、糖質摂取量をモニターしながら選択すれば良いだけです。
⚫︎③「ウォーキングが唯一の運動」は誤解
反論:
2型糖尿病患者にとって、高強度インターバルトレーニング(HIIT)や筋トレなどのレジスタンス運動も血糖コントロールに有効であるとされています(JAMA. 2010;304(20):2253–2262)。
「ウォーキング以外は良くない」という印象を与える主張は誤導的で、個々の体力や嗜好に合わせて運動メニューを最適化することが推奨されます。
⚫︎④「炭水化物は1食40gまで」は画一的すぎて非現実的
反論:
確かに低炭水化物食(ローカーボ)は短期的にHbA1cを下げる効果がありますが、長期的な持続性や栄養バランスの観点からは個別化が必要です(ADA Standards of Care 2024)。
日本糖尿病学会も、「炭水化物の摂取量は患者ごとに調整し、極端な制限は避けるべき」としています。
「1食40g」という画一的なルールは、食事療法を苦行化させ、結果的に継続不能となるリスクがあります。
⚫︎⑤「我慢一択」の主張はQOLとアドヒアランスを軽視している
反論:
厳格な制限よりも、「緩やかな制限+自己モニタリング」によるアプローチのほうが、長期的にみて血糖コントロール・体重・QOL全ての点で優れていることが示されています(NEJM. 2017;376:1491–1492)。
リブレなどの持続血糖モニタリング(CGM)を活用して、「この食事で血糖はどう動くか」を把握しながら柔軟に食生活を構築する方が、患者主体の糖尿病マネジメントとして推奨されます。
加えて他の書き込みにも
【1】スレ主さんの誤り・問題発言の追加指摘
●「炭水化物は1食につき大体40gまで」
◆問題点: これはアメリカの一部の低糖質ダイエット派の数字をそのまま輸入したような数値で、日本人の食文化や体格、基礎代謝に合っていません。
▼エビデンス: 日本糖尿病学会の2024年版「糖尿病治療ガイド」では、極端な炭水化物制限は推奨されておらず、「患者の生活習慣と好みに合わせたバランスの取れた食事」が基本方針です。
●「餃子6個までOKだが中華全般NG」
◆問題点: 「餃子は良くて、他はダメ」という線引きの根拠が曖昧。
■補足: 餃子の皮は小麦、具に豚肉や油、炭水化物・脂質ともに豊富で、単独で食べれば高カロリー。逆に、八宝菜や蒸し鶏など中華でも比較的低脂肪・低糖質なメニューもある。よって「餃子だけセーフ」は主観的な好みでしかない。栄養学的には全く整合性が取れない。要は間違いです。
【2】HbA1c正常値ギリさんの投稿への指摘
●「酒は高めのを少しならOK」
◆問題点: 「高い酒ならOK」は因果が逆。価格で血糖反応は決まりません。
■補足: 単なる精神的な制限ルールに過ぎず、他人に勧める理由にはなリません。
●「汁はほとんど飲まないからインスタント麺OK」
◆問題点: 麺自体に高GI炭水化物が多く含まれているため、スープを残しても血糖負荷は相当ある。
▼エビデンス: 例として即席ラーメン1食(麺80g)で糖質50g以上(日本食品標準成分表2020年版)。
【3】リブレ氏の投稿への指摘
●「酒って意外と血糖上がらないですよ」
◆問題点: 酒類の種類と摂取量によっては血糖値は一時的に下がる(アルコールによる肝糖新生抑制)が、低血糖リスクが高まる点に触れていない。
▼エビデンス: 特にインスリンやSU薬(グリメピリド等)を使っている患者では、アルコール摂取による無症候性低血糖が生じやすい(Diabetes Care. 2007;30(2):389–394)。
【4】中華好き氏・中華好物氏への指摘
●「中華=油が多い」だけで悪とする理解
◆問題点: 食文化に対する偏見です。調理法を選べばヘルシーにできる。糖尿病管理の本質は「選び方とその量」です。
■補足: 油の質(飽和脂肪か不飽和脂肪か)や食物繊維の有無、調理法(揚げ vs 蒸し・煮込み)を含めて総合的に評価すべきです。
【5】「楽に」氏の投稿への指摘(唯一この方のみ、間違っていますが、ただし視点だけは間違っていません。重要です)
●「我慢フェーズだけストイックで良い」「週3で浴びるように酒を飲む」
◆問題点: 本人がHbA1c良好であることと、一般的な指針として安全かは別問題。
高強度運動+暴食+飲酒=アウトカムとしての成功例ではなく、耐性・若さ・運の複合要素による一時的な成功例でしかない。
▼エビデンス: ラーメン3玉+週3飲酒を長期に続けて健康を維持できる糖尿病患者は、ごく一部の「例外的体質」でしかない(BMJ. 2021;373:n918)。
スレッドを立てて、10年に渡って得た知識を共有したいと言う志は買いますが、「糖尿病はこうすべき」「〇〇を禁止」「△△は食べるな」といった単純化された断定口調のアドバイスは、むしろ治療離脱・反発を招き、臨床的にも逆効果です。
食事・運動・飲酒を含め、「個別性(パーソナライズ)」と「継続性」が現代糖尿病医療の主流です。
そして、治療法や常識はこれからも変わっていきます。
ただ、「楽に」さんの
(節制だけで無理しても続かないですよ?
無理は所詮無理なんです。)
これだけは、多分不変で普遍的真実ではないかと思います。
人間はそんなに優秀に、ストイックにできていません。それは我々医師も同じです。
>【2】HbA1c正常値ギリさんの投稿への指摘
あの、正常値ギリ的な私の節制法ですが。
焼酎や醸造用アルコールで頭痛が惹起される私にとって糖質が少ないからとこれらしか飲めないのは非常に大きなストレスです。酒の価格で血糖反応は決まりませんが量次第では?
インスタントラーメンも同じで糖尿病薬が必要となる前段階ならば時には息抜きも必要と思います。もちろん、トータルの糖質量を意識した上ですが。
貴方の、完全禁酒を強いることのストレスが血糖コントロールの悪化や生活の質(QOL)の低下につながる場合もある、人間はそんなに優秀にストイックにできていないという意見には完全同意です。
一度きりの人生ですから楽しくいきましょう。貴重なアドバイスは参考にさせていただきます。
ご返信ありがとうございます。
まず、ご自身のアルコールに対する感受性やQOLへの配慮に基づく節制法を実践されている点、よく理解しました。確かに「一律に禁酒を強いることがかえってストレスとなり、血糖コントロールを悪化させる」ケースは実際にありますし、そこは私も否定しません。
ただ一点、「量次第では血糖反応が違う」「薬が不要なら息抜きも必要」というご指摘については、やや補足が必要かと思います。
•まず、血糖値とアルコールの関係は量だけでなく、個々人の肝機能、食事のタイミング、服薬状況にもよって変わります。とくにインスリンやSU薬を使っている場合は、酒量が少なくても低血糖を起こすことがあります(そのリスクが「一部の人にとっては致命的」なのです)。
•また「薬を使っていない段階だから息抜きOK」という論法も、医療現場では慎重に扱われます。 自覚症状がないまま進行するのが糖尿病の特徴で、HbA1cが6.0%前後でも合併症リスクが高まるケースもあります(とくに糖尿病黄斑浮腫など)。
最終的に何を選ぶかは個人の裁量ですが、読み手が「この人もやってるなら自分も大丈夫だろう」と短絡的に真似してしまうことのリスクを考えると、やはり「個別の事情と、一般的な指針」は明確に切り分けた方がよいと思いました。
人生一度きり、という言葉には共感しますが、それが”今この一杯”の快楽を優先させる言い訳になると、将来の自由が削られるリスクもまたあるのだと思います。
真摯な返信をありがとうございました。
早速の返信ありがとうございます(もし私がレスした方と違っている場合はすみません)。
血糖値とアルコールの関係は量だけでなく、個々人の肝機能、食事のタイミング、服薬状況にもよって変わるというご指摘には納得です。一口に糖尿病と言えどもそれに至った背景はひとそれぞれと思います。例えば膵炎リスクの高い人にとってはアルコールは一切ダメでしょうし、腎機能や血中脂質に異常がある場合はまたそれぞれ少し違ってくるのではないでしょうか。
パイントグラスをショットグラスにして今の正常値ギリのあたりをできるだけ長く保てるように気をつけたいです。
メッサーさんのおかげで、診断されない状態だからと慢心せず、未病である可能性と百の治療より一の予防という言葉を忘れずにしたいと改めて思いました。
正常値ギリさん
ご丁寧なご返信、こちらこそありがとうございます。
内容拝読し、節度をもってご自身の生活に折り合いをつけながら、血糖値の維持を図っていらっしゃるご様子に、むしろ私の方が学ばされました。
おっしゃるように、「糖尿病」と一言で括っても、その背景因子は千差万別です。膵外分泌機能の低下、インスリン抵抗性優位、自己免疫性、さらには薬剤誘発性まで、成因の幅がある中で「唯一の正解」は本来ないはずです。ただ、それでもエビデンスという名の「最大公約数」はあり、それがガイドラインであるわけですね。
ご投稿の中にあった「未病」というキーワード、大変重要です。血糖値やHbA1cが基準値内でも、「その数字の背後にある代謝の傾き」には、しばしば本人すら気づかない変化があります。臨床現場でも、「異常なし」の健診結果に安堵して受診が遠のき、数年後に網膜症や腎症の初期で見つかる方を見かけます。
ショットグラスに切り替えるご英断、素晴らしいと思います。ご自身のスタイルを維持しつつ、その都度「これは自分の身体にどう響くか」を自問できる姿勢こそ、長期的な合併症予防において最も重要なファクターかもしれません。
「これはダメ」「◯◯は何グラムまで」といった、いわゆる「規制型」の節制は、例えるなら、綱渡りです。ピンと張られたロープの上をひたすら真面目に渡り切ろうとしても、日常という風が吹けばたちまちバランスを崩してしまう。
一方で、正常値ギリさんのような「楽しみを残す節制」は、ロープの下にネットを張り、自分なりの歩き方を工夫するようなものです。それは無理のない構造で、継続できる仕組みで、なにより人生の質、QOLを守る手立てでもあるのです。
そのことを、先日あらためて思い知らされる出来事がありました。
ごくたまにしか訪れないミシュラン掲載の寿司店で、隣席に座っていた明らかに常連とおぼしきマダムのお二人のうち一人が、最初の注文時から最後まで、すべて「シャリ抜き」で寿司を召し上がっていました。あまりに自然で、もはやそれが「段取り」になっている様子でした。糖尿病なのか、他に理由があるのか、常連ゆえに許された特例なのかは分かりません。ただ一つ言えるのは、「寿司はシャリがなければ成り立たない」という「常識」すら、その人の健康と折り合うなら、静かに変容を受け入れてもらえるということです。そしてその姿には、我慢や犠牲といった陰りは一切なく、むしろ品と余裕すら漂っていました。
食を楽しむことと健康を守ることは、相反する目標ではなく、やり方次第で共存しうるもの。正常値ギリさんのご姿勢は、まさにその実践例で、多くの方の希望になり得ると感じました。
これからも、無理なく、しかし慢心せず、健康管理を続けていかれることを心より応援しています。
>これからも、無理なく、しかし慢心せず、健康管理を続けていかれることを心より応援しています。
ありがとうございます。
お礼にと言うほどではないですが私のとっておきの糖質オフメニューを。
うどんなら宮崎の魚麺、フォーの代わりにもなります。ラーメンやラクサならヌードルメーカーで作る大豆麺です。あと、面ではないですがひよこ豆のフムスも。健康志向の高そうなメッサーさまにおすすめです。
正常値ギリさん
とっておきの糖質オフメニューまでご紹介くださいまして大変恐縮です。魚麺も大豆麺も、現場でも栄養指導の際にしばしば話題になりますが、実際に日々の生活に落とし込んでいる方の声ほど説得力のあるものはありません。フムスも含め、どれも「制限」ではなく「工夫」によって前向きに選び取られている点が印象的でした。
糖尿病との向き合い方は十人十色だと思います。ただ、どうしてもネット上では「◯◯は禁止」「□□は何gまで」といった“苦行型”の情報や論調が多く見受けられます。それ自体が間違いというわけではないにせよ、正論だけが並ぶ場は、知らず知らずのうちに「苦行の道連れ」を求めているようにも映ります。
そうではなく、正常値ギリさんのように「これはこう工夫すれば楽しめる」「ここは回数を決めて無理なく折り合える」といった、「楽しみを取り戻すための節制」という視点がもっと共有されてよいのではないかと、改めて感じました。
食事制限や生活習慣の見直しは、しばしば「奪われる」体験として語られがちです。でも、そこで奪われるばかりではなく、「自分の工夫で再構築していく」という在り方があれば、生活全体の質もむしろ上がる余地すらあるのだと、正常値ギリさんのお話に触れて確信を深めました。
これからも、また何か知恵や工夫をお聞かせいただけることを楽しみにしています。