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【3801557】ミステリー(推理)小説のレビューをどうぞ

投稿者: アラフィフの読書   (ID:SZRj/VH51r6) 投稿日時:2015年 07月 23日 14:03

こんにちは。私はずっとテレビでワイド劇場などを楽しんできました。
山村美沙や西村京太郎シリーズなどです。

趣味が高じてしまい、最近になって、ミステリー(推理)小説を読み出しましたが、何を読もうかと迷ってしまいます。

皆さんが好きだった本をぜひとも教えて下さい!
ネタバレでも大歓迎です!!!
どうぞよろしくお願い致します。

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  1. 【4784480】 投稿者: 海外の作品から  (ID:PiuyFhG5Rdo) 投稿日時:2017年 11月 24日 00:02

    どうも、GrishamのThe Whistlerから変な本ばかり当たっております。
    (あえて名作の誉れ高い本を避けているというへそ曲がりの面もありますが)

    これも、私の感覚ではけっこう変な小説ですが、フランスで大ヒットしました。そして、さっそく映画化。氷の微笑の監督であったポール ヴァーホーヴェンが監督し名女優イザベル ユベール主演、という豪華仕立てで、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたはずです。

    Elle, by Philippe Djian
    フランス語の小説の英訳です。

    父親の犯罪によって最悪の青春時代を送った中年女性ミシェルは、映像制作会社を友人と設立し、そこそこの成功をおさめております。私生活ではシングルマザーで、一人息子もいまひとつできがよろしくありません。
    ある日ミシェルは、自宅で覆面の男に襲われ暴行され、その後も、その男に監視されている感覚を持ちました。同時に愛人との関係はこじれ、元夫はあつかましく、母親(75歳!)は若い男性と結婚すると言い出し、息子は他人の子供を妊娠している女性と結婚し、、、、と、カオスのような私生活になっていきます。
    そして、ミシェルは、再度自分を襲った犯人に反撃して正体を暴きます。
    しかし、その後、ミシェルの周囲の人間関係は予想外に異様にねじれていきます。

    映画はサスペンスと銘打っていますが、小説は、恋愛もの(性愛もの)とサイコスリラーが合体したような、一種独特なテイストです。

    また、この小説には章立てがありません。改ページも1か所だけ。主人公の一人称で、現在と過去を往復しながら小説は進みます。

    原著でない英訳ものの文章をどうこういっても仕方ないですが、短いわりに読みにくい。そして、主人公はじめ登場人物すべてどこか異常性を秘めていて、なかんか人物に没入できないんですね。

    日本語訳も出ています。

    エル ELLE 早川文庫NV 松永りえ訳

    パリを舞台にした、ちょっとしゃれた奇妙な小説にご興味あればぜひ。

    少なくともフランスでは、小説も映画も大ヒットしています。

  2. 【4786682】 投稿者: 永乗庵始末記  (ID:vcsafjb7.lI) 投稿日時:2017年 11月 26日 00:18

    「The Hanging Girl (ID:GiCcVlqPZgc)」さん
    >ただ・・・Roseファンの皆さんは覚悟してお読みください。

    Roseファンの俺にとっては、嫌な予感しかしない・・・

  3. 【4787262】 投稿者: The Hanging Girl  (ID:GiCcVlqPZgc) 投稿日時:2017年 11月 26日 16:41

    ロディ様

    本のご紹介有難うございます。「悪いうさぎ」読ませて頂きますね。
    楽しみです。

    永乗庵始末記様

    もういろいろとね、Roseが可哀想すぎて。

    私なんか、もし作者が目の前にいたら「クビシメタロカ」ですわ(笑)

  4. 【4787267】 投稿者: The Hanging Girl  (ID:GiCcVlqPZgc) 投稿日時:2017年 11月 26日 16:50

    連投すみません。

    今amazonを覗いてみましたら、特捜部Qの最新刊の邦訳が来年の1月10日発売予定、予約受付中になっていました。

    タイトルは「自撮りする女たち」 原題と英題のチャンポンに^^;
    (予感はありましたが)

  5. 【4792355】 投稿者: 永乗庵始末記  (ID:vcsafjb7.lI) 投稿日時:2017年 12月 01日 01:08

    最近は再読に新作と、忙しく読んでいますが、その中でちょっと気になる新人二人を紹介します。
    一人目は芦沢央。一番有名なのはデビュー作にして映画化もされた『罪の余白』(俺のお気に入りの谷村美月が出てた)。
    でも個人的には短編集の『許されようとは思いません』が好き。
    え? どんな作風なのかって?
    まあ、これはネタバレを避けながらググってもらった方が良いと思う。
    ちなみに「連城三紀彦の再来」という謳い文句が本屋にあったが、さすがにそれは芦沢に荷が重い。
    でも作家としてのセンスは良いと思う。

    二人目は白井智之。作品は現在以下の3作のみ。
    『人間の顔は食べづらい』 『東京結合人間』 『おやすみ人面瘡』
    ちなみに読む前に、購入する前に、これまたネタバレを避けながらググってください。
    俺の知り合いは最後まで読めず、しばらく食欲を失ったそうだから(ちなみにその時の作品は『人間の顔は食べづらい』)。

    もう一人、早坂吝も紹介しておこうっと。
    『○○○○○○○○殺人事件』がデビュー作品。(これ、正式なタイトル名です)
    この人もググり必須ですが、wikiだけじゃ駄目ですよ。へへへへ。

    うーん、まともなのは芦沢央だけか・・・。大丈夫かな、我が国のミステリの将来は。

  6. 【4795627】 投稿者: 海外の作品から  (ID:lR2mAoqpPuc) 投稿日時:2017年 12月 04日 21:31

    ほとんどの方の興味を引かない、あるいは眉をひそめられることを覚悟で、変な本シリーズ、第二段(?)です。

    この変な小説を原書で読む(足りない英語力に苦労しながら)物好きもそうそう居ないと思いますので、何かの参考になれば。

    Maestra, by L.S. Hilton
    Domina, by L.S. Hilton

    3部作の1~2作目です。最終編のUltimaはまだ刊行されておりません。

    作者Hiltonは、Lisa Hiltonの名前で、真面目に資料を積み上げて執筆された歴史ノンフィクションを出版してきた女流作家。エリザベス一世の壮大な伝記も著作にあります。
    Oxfordを卒業後にフランスとイタリアで美術を学び、オークションハウスにも勤務したこともあります。

    Maestraは、作者がLS Hiltonの名前で書いた最初の小説で、まったく異なる小説です。
    上流階級の豪奢な生活、エロス、バイオレンスのちりばめられたスリラー。
    同じくエロティックロマンスとして大成功したFifty Shades of Greyと比較されますが、とてもこんななまやさしい小説ではありません。

    Maestra:
    貧しい生まれの苦学生Judithは、苦労して大学を卒業し、絵画のオークションハウスに職を得ますが、生活苦からアルバイトホステスをやっていました。
    経営者の策略で職を失い、クラブの客を大金目当てに豪華な一泊旅行に誘い出し、そこで事件が起ます。
    ここからがトンデモ展開。
    金持ちを篭絡して豪華なクルーザーに住み込み、上流の乱交パーティに紛れ込んで他人のIDを盗み、自分に危険を及ぼしそうな人間は片っ端から殺したり殺させたりして、そのつど、大金を手にいれていきます。

    Domina:
    Judishはアイデンティティを偽造してヴェネチアで画廊を開いていましたが、過去を知ることをほのめかす人物があらわれ、また、ロシア政府中枢の人物の影もちらつき、徐々に危機が迫ってきます。Judithは、ゲイで恋人(もちろん男性)を殺された男娼を伴い、自分を追い詰める正体を暴きにかかります。


    Maestraは本当に変な小説。主人公の性的魅力にはどんな大富豪も無制限に金を貢ぎ、都会のど真ん中で殺人を重ねても楽々と追手を巻き、どんどんリッチになっていきます。
    Dominaはさすがにもう少し現実的ですが、究極のご都合主義は変わりません。

    ただ、作者の美術に関する蘊蓄はたいしたもので、たとえばカラヴァッジョの色彩に関する記述など、美術好きの私はワクワクしてしまいます。
    中心になるのがメデューサの首の絵で、私自身、フィレンツェのウィフィッチー美術館で圧倒されたのをよく覚えています。

    こういう蘊蓄や、普通使われない上流階級の衣服や調度などの記述も多く、英文あるいは語彙としてはレベルが高い部類でしょう。

    ちなみに、Maestraは和訳されています。

    深紅のマエストラ 奥村 章子訳 早川NV

  7. 【4799856】 投稿者: ロディ  (ID:KVqgpxcddjk) 投稿日時:2017年 12月 09日 11:08

    佐藤正午さんの『鳩の撃退法』、やっと読み終わりました。

    ネタばれといううわけでもないのですが、感想が書きにくい。
    万人にお勧めできるかというとそうでもない。

    ポップで、煙に巻くような、佐藤さん独特の世界観が好きな方には面白いかも。
    玄人好みの作品なのでしょう。


    海外の作品からさま

    B級サスペンス、大好きです。
    でも読むのは疲れるから、ドラマ化とかされたら観てみたいかも。

  8. 【4808690】 投稿者: 海外の作品から  (ID:lR2mAoqpPuc) 投稿日時:2017年 12月 17日 19:05

    Harry Boschシリーズ最新作のご紹介。

    昨年、The Wrong Side of Goodbye出版時に予告され、欲通りに今年の10月31日に発売されました。Connellyは、この間に、女性刑事Balladeを主人公にするThe Late Showを書いています。老境にさしかかっていますが、ますます好調のように見えます。

    Two Kinds of Truth, by Michael Connelly

    老境のBoschは、トラブルで古巣ロス市警を追われ、ロス近郊のSan Fernandoという小都市で、なかばボランティアで刑事をやっています。古い刑務所の一室をオフィスに、Cold Case(迷宮入り事件)を洗いなおす、という、まあ予備役のような役回りです。
    ある日、Boschは、30年前に犯人を逮捕した暴行殺人事件について、古巣のロス市警とロス検察から、証拠捏造、不当逮捕の疑いをかけられます。
    同時に、平和なはずのSan Fernaodoでは、薬局を経営する親子が殺される事件が起こり、こちらにもBoschは駆り出されます。
    平和なSan Fernandoの警察は殺人事件に不慣れで、Boschは、必然的に、刑事たちにアドバイスを与える立場になりますが、同時に、自分にかけられた嫌疑は払わなくてはなりません。
    ついに、Boschは、自分で囮捜査の囮も買って出て、二つの難事件にあたることになります。
    一人娘への愛情、囮捜査で近づいたほとんど廃人の女性に対する無償のような援助、今や敵側にまわったようなロス市警の元部下への温かいまなざしなど、なんとも人間味あふれる一面が見えます。
    そして、アクションも健在で、何十ページもかけてどんどん事態が悪化していき、ついにカタストロフィを迎える加速感は、ぞくぞくさせられます。

    Connellyの英文は、切れ味鋭く、デビュー当時の読みやすさを保っていて、一気読みにふさわしく、また、洋書を読み慣れない人にも読破可能な一冊になっています。

    Connellyの好調、続いてほしいです。

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