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【3801557】ミステリー(推理)小説のレビューをどうぞ

投稿者: アラフィフの読書   (ID:SZRj/VH51r6) 投稿日時:2015年 07月 23日 14:03

こんにちは。私はずっとテレビでワイド劇場などを楽しんできました。
山村美沙や西村京太郎シリーズなどです。

趣味が高じてしまい、最近になって、ミステリー(推理)小説を読み出しましたが、何を読もうかと迷ってしまいます。

皆さんが好きだった本をぜひとも教えて下さい!
ネタバレでも大歓迎です!!!
どうぞよろしくお願い致します。

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  1. 【5065104】 投稿者: ロディ  (ID:ssr/lfwNwqU) 投稿日時:2018年 07月 24日 12:50

    ケイトさま

    『黒い睡蓮』、もう一捻りありましたからね。でも、読後感はよいですよね。

    原田マハさんが文春で連載を始めて、松方コレクションにまつわる話になるのですが、松方氏が当時のモネのジヴェルニーの庭を訪れた様子も描かれています。
    さらなる解説となって、これからの展開が楽しみです。

  2. 【5065596】 投稿者: ロングライダー  (ID:zwsTjzDejMQ) 投稿日時:2018年 07月 24日 23:26

    絵画とミステリーと言えば『フランドルの呪画』(アントゥーロ・ペレス・レベルテ)。
    絵に隠された「誰が騎士を殺したのか?」というサインと、絵のモチーフになっているチェス。
    この謎を解こうとする絵画修復士に襲い掛かる魔の手……
    1週間ばかり海外ミステリを気楽に楽しむにはなかなかいい作品です。
    こうした作品にありがちな、難しい講釈もないし、もし興味がないならチェスの部分はテキトーに読み飛ばしてOKだし。

    この作者には『呪いのデュマ倶楽部』という別の面白いミステリ小説もあるのですが、こちらは現在は『ナインスゲート』の名前で流通しています。
    このタイトルでジョニー・デップ主演で映画化されました。ロングライダー史上に残るつまらない映画だった、とだけ記しておきましょう。

  3. 【5066352】 投稿者: キングファン  (ID:oaU8Q7YBZ9M) 投稿日時:2018年 07月 25日 21:29

    キャロル・オコンネルの名前が飛び込んできてビックリ!!
    彼女の「クリスマスに少女は還る」が大好きです。
    最後に悔しくて悔しくて泣いたほどです。

    でもほかの作品には没頭できず(ウインター家の少女)
    ちょっと、距離を置いていました。

    ルート66、さっそく読んでみます。

  4. 【5085014】 投稿者: ロングライダー  (ID:zwsTjzDejMQ) 投稿日時:2018年 08月 14日 18:04

    随分前に『六月の花嫁』(北村薫)のことを書きましたが、この間読み返したので、収録作「六月の花嫁」について。
    この短編小説には初読時に強い印象を受けましたが、今一つその印象の内容が掴めませんでしたので、今回再読して気が付いたことを少し書きます。
    内容について触れますので、「それはちょっと」という人は=======で区切られているところを見ないようにお願いします。
    でも、トリックも犯人も明かしません。この作品はそこが「勘所」じゃないんです。

    じゃあ、始めますよ。

    ====================

    この小説に登場するのは男A、男B、女A、女B、女Cの5人。
    男Aと女Aがカップル。このカップルがチェスをやる。男Aの圧勝。
    その後、男Aと女Aが買出しに出るというので、男Bと女Bがチェスをもって2階に上がる。
    女Cは近くを散策する。
    男Aと女Aが買出しから戻ってきて、女Cも散策から戻ったのでまた5人が集まる。
    3人がいない間の男Bと女Bのチェスの戦績は2勝1敗で男Bの勝ち。
    男Aと女Aがチェスを再戦しようとした時、不思議なことが起こる。
    チェスのクイーンの駒がないのだ。
    女C「リスがもって行っちゃったのかしら?」
    クイーンは意外なところにあった。冷蔵庫の卵いれの中。代わりに卵が1個なくなっている。
    その卵も不思議なところで見つかる。浴槽の鏡の前。

    ====================

    この小説は北村らしい言葉遊びが横溢しており(リスに準じる、とかね)、楽しいどんでん返しやじわりとくるラストシーンなど、ちょっとしたハートウォーミングな味わいがあります。

    でもね、実のところこの短編小説のプロットとロジックは、連続殺人事件にも使える。
    いやむしろ、本来これは3重殺人事件の内容です。これをあえて「日常の謎」でやった北村の力技に、再読して初めて気づきました。

  5. 【5085020】 投稿者: ロングライダー  (ID:zwsTjzDejMQ) 投稿日時:2018年 08月 14日 18:13

    「キングファン (ID:oaU8Q7YBZ9M)」さん、書き込みに気が付きませんでした。
    そうですか、あなたも『クリスマスに少女は還る』を読んだクチですか。
    じつはちょうど3年程前に、『クリスマスに少女は還る』についてこのスレッドに書きこんでいるので、再録します。
    興味があれば書き込みの中でも紹介したamazonの「rob-rou」さんのレビューもお読みになってください。

    <再録>
    さて以前、感動するミステリを紹介するかもと書きましたので、ここらで一つ。
    でも、感動するミステリって、ちょっと食指が動きませんよね。「お涙頂戴」みたいで。
    それでもあえてお薦めするのは「クリスマスに少女は還る」(キャロル・オコンネル 1991年)。
    15年前に悲惨な事件のあった場所で、今度は少女が2人誘拐される。
    15年前の事件を引きずる刑事と、脱出のために死力を尽くす少女たち。
    長い話です。人によっては退屈かもしれません。
    でもラストには驚かされますし、何より心が揺さぶられます。
    ちなみにamazonのレビューに、「rob-rou」という方が「認めたくない」というタイトルで、星1つをつけています。
    もしレビューの内容に興味ある人は、「必ず小説を読んでから」レビューを読んでください。
    ネタバレというわけではありませんが、その方が「rob-rou」さんにも、作者キャロル・オコンネルにも、そして何より読者にも良いと思います。
    それにしても異国の地でこんな高い評価を受けるなんて(星1つがなぜ高い評価かは、レビューを読んでのお楽しみ)、キャロル・オコンネル、何を思うか。

  6. 【5085125】 投稿者: キングファン  (ID:OOkj57pnzB.) 投稿日時:2018年 08月 14日 20:36

    下記の内容に、ネタバレが含まれています。


    ロングライダーさんへ
    お返事ありがとうございます。
    amazon「rob-rou」さんのレビューを読んできました。

    ロングライダーさん、
    キングの「アトランティスのこころ」をお読みになっていますか?
    「クリスマスに・・・」を読んだときに、なんだか似ていると思いました。

    人生経験豊富な中年男ボビーが、
    「11歳の頃、遊園地でキャロルとしたキスが人生で最高のキスだった。」
    と冒頭で語ります。
    アトランティスは幻の国、大人になったら消えてしまいます。
    スタンド・バイ・ミーもITもそうですが、
    期限付きの感情が切ないです。
    大人になってどんな素敵な人と知り合っても
    アトランティスの心は手に入らない。

    クリスマスに・・・では、
    2人の女の子の絆が淡雪みたいに消えちゃう。(ネタバレごめん)

    もうすでに、サディーが大好きになっていた私は、
    それが悔しくて、悲しくて・・・

    私も☆1つです。

  7. 【5086667】 投稿者: 海外の作品から  (ID:4lpZdQWN9DQ) 投稿日時:2018年 08月 16日 18:48

    みなさまお久しぶりです。

    私はいろいろあってなかなか読書が思うに任せず、また、変な本ばかりに行き当たっていてストレスを溜めております。

    ようやく読み終わった1冊をご紹介。まだしもご紹介するに値するかとも思うので。

    Bluebird, Bluebird, by Attica Locke

    2018年度のエドガー賞長編賞受賞作品です。

    エドガー賞はEdgar Alan Poeを記念念してつくられた、全米探偵作家クラブが授与する賞。
    日本でいうと直木賞に相当するようで、読者の人気や読みやすさも考慮された選考になっているように思われます。

    (イギリスの最も権威ある賞であるブッカー賞は、プロをうならせる凝った複雑な作品ばかり受賞しており、ちょっと大衆の好みと乖離しているように見えます。)

    以前ご紹介した、Ordinary Grace (William Kent Krueger), Mr. Mercedes (Stephen King), Live by Night (Dennis Lehane)などは最近の受賞作です。
    先日、2017年の受賞作、Before the Fallをご紹介しました。

    今回の作品はどうでしょうか。

    舞台は東テキサスの田舎町です。テキサスは独立志向が強く、また人種差別感情の非常に強い地域であり、特に東テキサスは独自のルールで動いているような地域です。
    この田舎町で、通りすがりとしか思えない黒人の弁護士が殺害され、ほどなく、新婚に近い白人女性が殺害されます。
    これは、黒人のTexas RangerであるDarrenの母親の住む地でもありました。
    Darrenは妻とうまくいかず、母親は浮浪者のような生活、彼自身も殺人事件への関与のしかたが悪く休職処分中でした。
    上司にかけあって休職を解き二人の殺人事件に取り組むDarrenですが、白人コミュニティはもちろん、黒人の溜り場であるハイウェイ沿いのGeneva's Cafeでもよそよそしく扱われます。
    また、地域の保安官(Sheriff)や助手も、当然、Darrenの介入には好意的ではありません。
    Darrenは、殺害された黒人弁護士の妻Randiに協力してほとんど単独で捜査を進めますが、表層的な解決で事件をCloseしようとする周囲と軋轢を生むことになります。
    泊人対黒人の対立を避けたいという思惑、マフィアの薬物取引に触れたくないという思惑、解決したはずの過去の事件を掘り返したくないという思惑がからみ複雑化、人種感情だけでは説明できない複雑な様相を呈していきます。

    最後の結末が意外といえば意外、なんとなく、後味の良くないエンディングです。

    エドガー賞は、Ordinary Graceのようなすっきりした作品が多い、と感じておりましたが、2016年の Let Me Die in Your Footstepsあたりからちょっと傾向が変わって、複雑な小説が選ばれるようになった気もします。
    この小説も、なにかもやもやの残る小説です。

    英文も、なにかもやもや感の残る間接的な書法のうえ情景描写や説明部分が長く、そんなに読みやすい小説でもありませんでした。
    この作品が日本語に翻訳される日は来るでしょうか?

    注釈1 エドガー賞長編賞の最近の受賞作

    2017年、Before the Fal (晩夏の墜落) Noah Hawley
    2016年、Let Me Die in His Footsteps (土中の記憶) Roli Roi
    2015年、Mr. Mercedes (ミスター メルセデス) Stephen King
    2014年 Ordinary Grace (ありふれた祈り) William Kent Krueger
    2013年 Live by Night (夜に生きる) Dennis Lehane
    2012年 Gone (喪失) Mo Hayder
    2011年 The Lock Artist (解錠師) Steve Hamilton

    Roli Roiの作品は、なにか八墓村を思わせる不気味な土着臭の作品、Before the Fallは前にご紹介しましたがミステリーの常識をあえてはずした作品です。




    注釈2
    アメリカの司法と警察の体系は複雑で地域差があり、多くの小説の題材にもなります。
    連邦捜査局(FBI)はもっとも強力な捜査機関(CIA除く)ですが、合衆国憲法で決められた犯罪、州をまたがる犯罪、地元警察の要請、のどれかに該当しないと捜査に手出しはできません。
    一例ですが、1963年時点では大統領暗殺といえども地元警察の管轄で、ケネディ暗殺のときも捜査の全権がダラス警察にあり、しかしダラス警察はマフィアとの癒着などうわさされ、これが事件解明の大きな壁になりました。

    アメリカの国土はくまなく郡に分かれていますが、郡(County)を統括する役割は、多くの場合、保安官(Sheriff)が担います。これが一般に郡警察長官に相当し、一般の警察活動はSheriffの指揮下である場合がおおいです。
    ただし、大都市においては、郡とは独立に警察が設置される場合が多く、これがPoliceになります。たとえばLAPD(Los Angels Police Department)。特殊目的のための警察、たとえば交通警察など、もあります。

    しかし、犯罪の広域化にともない、州の警察権限が強化されるようになってきました。これが州警察になります。State Policeと呼ばれます。
    州法によって所掌範囲が厳密に決められ、地元警察の管轄する領域には簡単に手出しできないのが一般です。

    要約すると、アメリカの警察は、(非常に大雑把な言い方ですが)、FBI-State Police-Sheriffというヒエラルキーになりますが、下に行くほど制約なく犯罪捜査ができる、というところが日本と違うところです

    Texasは州警察が独特で、Texas Rangerが州警察の役割を担います。(もとは騎馬警備隊のことをいいます。ローン レンジャーという人気番組がかつてありました。)
    これは、西部劇では正義の味方のように描かれることが多いのですが、古色蒼然、白人至上主義者の集まり、という側面があり、黒人やメキシコ系に対する数多くの虐待や虐殺の歴史があります。
    Texas Rangerに黒人が加わり活動することがいかに難しいか容易に想像がつきますが、これが物語の底流にあります。

  8. 【5087372】 投稿者: ロディ  (ID:ssr/lfwNwqU) 投稿日時:2018年 08月 17日 16:00

    ロングライダーさま、キングファンさま

    『クリスマスに少女は還る』で思い出しました。

    『消えた少年たち』オースン スコット カード
    かなり前に読んだ本なので、うろ覚えなのですが、こちらもラストは涙なくしては読めません。

    モルモン教徒の話なので、斉藤由貴さんが、あとがきを書かれていたのが記憶に残っています。

    海外の作品からさま

    エドガー賞の作品、面白そうですね。
    私はこのミスでも評価の高かった『東の果て、夜へ』を読み終わりました。
    (こちらはダガー賞ですね)

    ロードノベルもので、少年たちが成長していく様を描いた作品なのですが、
    主人公が黒人の少年たち、明るい西海岸から、白人たちばかりの中西部から東部
    に向かう旅ということで、牧歌的な要素はあまりありません。

    やはり、今のアメリカを描き出している作品だと思いますし、原著で読まれると
    面白いのではないでしょうか?

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