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【3801557】ミステリー(推理)小説のレビューをどうぞ

投稿者: アラフィフの読書   (ID:SZRj/VH51r6) 投稿日時:2015年 07月 23日 14:03

こんにちは。私はずっとテレビでワイド劇場などを楽しんできました。
山村美沙や西村京太郎シリーズなどです。

趣味が高じてしまい、最近になって、ミステリー(推理)小説を読み出しましたが、何を読もうかと迷ってしまいます。

皆さんが好きだった本をぜひとも教えて下さい!
ネタバレでも大歓迎です!!!
どうぞよろしくお願い致します。

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  1. 【3806909】 投稿者: 海外作品から  (ID:SWV2qEHWgNM) 投稿日時:2015年 07月 29日 23:56

    ミステリー・スリラーにはまるきっかけになった、John Grisham (ジョン・グリシャム)を紹介させてください。

    リーガルスリラーの旗手、アメリカでもっとも人気のある作家のひとりですが、法廷の論戦のみならず、法廷内外の人間模様を描きこんでいるところが特徴でしょうか。
    苦労人で、高卒後、職を転々とした後に大学で会計学を学び、法科大学院を出て弁護士になりました。
    彼は、弁護士といっても、ニューヨークなどで華々しく活躍する弁護士ではなく、田舎町に小さな事務所を開設して、庶民の生活に密着した案件を扱う弁護士でした。彼の小説の主人公も、多くは、そのような、庶民密着の弁護士です。

    A Time to Kill (評決のとき)
    弁護士になったグリシャムは、偶然、黒人少女を白人の無頼漢2人がレイプした事件の裁判を傍聴し、人種差別的な裁判に怒りを覚えて、この作品を書きました。
    南部の、人種差別が残る町で、黒人少女レイプ犯を殺害した父親を弁護する、作者の分身のような弁護士の物語です。処女作。

    The Firm (法律事務所)
    高給候待遇につられてマフィアの手先の弁護士事務所に就職してしまった若手エリート弁護士の、マフィアを相手にした戦い、駆け引き。
    この小説で、グリシャムは一気に大流行作家になりました。
    トム・クルーズ主演で映画化されていますが、後半が原作とは大幅に改変されています。

    The Pelican Brief (ペリカン文書)
    売れっ子になったグリシャムは、ジュリア・ロバーツにほれ込み、彼女を主人公とした映画をつくる契約のもと、この作品を書きました。
    最高裁判事暗殺事件の真相を的確に予測したレポートを書いてしまった女子法科大学院生が、得体の知れない複数のグループに命を狙われます。
    誰が敵か味方かわからない中の逃亡劇。新聞記者が彼女の逃走を助けます。
    ジュリア・ロバーツとデンゼル・ワシントン主演で映画化されました。

    The Testament (テスタメント)
    Testamentは、遺言書という意味と、聖書という意味があります。この小説では、遺言書ですが、キリスト教がテーマのひとつであり、聖書と意味をかけています。
    突然自殺した大富豪の老人の遺産をめぐる遺族の醜い争いと、アマゾンの湿原に伝道師として生活する相続人を探す困難な旅。

    The Racketeer (未訳)
    グリシャムの作品には例のない、悪人同士の化かし合い、だましあい。判事やFBIなど公権力への不信感がなぜか前面に出ています。私は、このテイストは嫌いではありません。

    Sycamore Row  (未訳)
    処女作、A Time to Killの続編。20年以上経過してから書かれましたが、設定は、A Time to Killの数年後です。
    南部の町にもちあがる相続争い。人種的偏見が話を複雑にしています。グリシャムの作品の中では、法廷の内情を相当詳細に書かれた、本格リーガルもの。今のところ、グリシャムのベストと考えています。

    Gray Mountain (未訳)
    アパラチア山脈の炭鉱にいおる環境破壊に翻弄され健康も害される住民と、住民を助けようとする、無給の女性見習い弁護士。
    リーマンショックによる経済の崩壊が背景にあります。

    ====
    グリシャムの中で好きな作品を並べましたが、最初期の3作(A Time to Kill、The Firm、The Pelican Brief)は、誰にも楽しめる割に内容豊富な傑作と思います。

  2. 【3806933】 投稿者: ロングライダー  (ID:eLcQl2dxMzo) 投稿日時:2015年 07月 30日 01:23

    「海外作品から(ID:SWV2qEHWgNM)」さんがJohn Grisham (ジョン・グリシャム)の傑作を紹介してくれましたので、
    俺も今夜は海外作品をひとつご紹介。
    とはいえ、結構昔の定番作品です。ウィリアム・アイリッシュ「幻の女」(1942年)。
    妻殺しの容疑者となった男の無実を証明すべく、その男の愛人と親友が手がかりを求めて奔走する。
    唯一の光明は、男のアリバイを証明してくれる、かぼちゃのような帽子をかぶった女。
    しかしその女は幻のように、誰の印象にも残っていなかった。
    その女は本当にいるのか、男は本当に無実なのか。死刑執行が迫る中、愛人と親友は無実を証明できるのか。
    学生の頃、電車の中で読んでいて、ラストのあまりの意外な展開に、思わず「え?」と声を漏らしてしまったのはいい思い出。

  3. 【3807077】 投稿者: りんどう  (ID:1NtmeRyQ.os) 投稿日時:2015年 07月 30日 09:18

    宮部みゆきさんの「模倣犯」を最近お読みになったということですので、
    その続編と言える「楽園」も読まれてはどうでしょう。
    前の事件から9年後の前畑滋子が主人公です。

    個人的には東野圭吾さんが大好きで、初期のものからほぼほぼすべて持っています。
    他の方もあげておられる「容疑者Xの献身」もよいですし、それをはじめとするガリレオシリーズも面白かったですが、
    加賀恭一郎シリーズの「新参者」「麒麟の翼」も読み応えがありお勧めしたいです。
    それからまもなく映画が公開となる「天空の蜂」。
    20年ほど前の作品で、当時から非常に好きなのですが、今読んでもとても考えさせられるいい作品です。
    映画ではどのように描かれるのかを今から楽しみにしているところです。

  4. 【3807459】 投稿者: 娑羅双樹  (ID:DkxLbtwvYv2) 投稿日時:2015年 07月 30日 18:12

    「海外作品から」さんと「ロングライダー」さんが海外作品をご紹介くださったので、
    私も一作、今、読んでいるものを紹介させていただきます。

    「数学的にありえない」アダム・ファウアー著 文芸春秋 2006年

    (2009年に文春文庫ででています。)

    まだ、最後まで読んでいないので、読後感想は書けないのですが、読中感想を言えば、
    知的好奇心を刺激されることは間違いないでしょう、ということ。

    「数学的にありえない」というタイトルですが、数学が得意でなくても楽しめるし、
    これから、理系に進みたい方にとってもおすすめです。

    とにかく面白い! 

  5. 【3807809】 投稿者: ロングライダー  (ID:eLcQl2dxMzo) 投稿日時:2015年 07月 31日 01:14

    「数学的にありえない」、良いですよね。ノンストップ・サスペンスの傑作です。
    「娑羅双樹(ID:DkxLbtwvYv2)」さんはそろそろ読み終える頃かな。
    こう暑いと、何も考えなくていい、そんなスピーディなエンターテインメントが欲しくなります。
    俺のお薦めは船戸与一「山猫の夏」。但し、「ザ・男の物語」です。

    冷房をきかせてアイスティなど飲みながら、優雅に謎解きを楽しむなら、
    これまたちょっと古い小説ですけど、坂口安吾「不連続殺人事件」をお薦めします。
    10人ばかりを集めた山荘で繰り広げられる殺人事件、と書くと、ありきたりな感じがするでしょ。
    でもね、違うんですよ。タイトルに注意してください。「不連続」なんです。「連続」じゃないんです。
    何でしょうか、不連続って。そしてこの小説には、ミステリ史上燦然と輝く名文句、「心理の足跡」というのが出てきます。
    犯人は完璧に犯行を遂行しますが、唯一足跡を残してしまいます。
    「え?どこに?どこにも足跡なんかないよ」
    「はっきり残しているんですよ。みなさんの心の中に」
    文豪坂口安吾が「犯人当て」に徹した推理小説、夏の夜にとくとご堪能ください。

  6. 【3808568】 投稿者: 海松  (ID:briCGJ9xPI.) 投稿日時:2015年 07月 31日 21:26

    寡作で佳作さま

    『シンデレラの罠』随分昔読みましたが、結末が意外や意外で予想できず
    興奮して読破しました
    海外ミステリーでは、私のベストスリーに入ります
    再度読んでみますね、不確かな解説書けないので

    私はマニアックな好みなのですが

    今夢中で読んでるのは『黒川博行』です
    でも今日中に全作品読み終わりますので、、、本当に寡作で佳作です 寂しい

    ★ テンポが良い
    ☆ 軽妙な文章
    ★ 取材がしっかりしていてリアリティがある
     「893が警官に重症、殺人を犯すとその組は潰される」⇒福岡県北九州市の工藤会幹部連中は逮捕されてるし、893では初めて脱税で起訴されそうですし
    ☆ 結末が予想に反してギョとする

    でもお勧めは、しないです 多分スレ主さまは好みでは無いと思います
    誰かファンの方いますか?    いないだろな

  7. 【3808689】 投稿者: 娑羅双樹  (ID:PGSQ1baetss) 投稿日時:2015年 08月 01日 00:28

    ロングライダー(ID:eLcQl2dxMzo)さん

    「数学的にありえない」の紹介を完成させていただいてありがとうございます。

    本の読み方としては、よくないのだろうと思いますが、時々何冊かを並行して読んでいます。

    と、いうわけで 「慟哭」と「数学的にありえない」が、まだ読み終わっていませんが、
    赤川次郎「マリオネットの罠」文春文庫 は、読み終えました。

    ラストは、若干ずる~い!と思いましたが。。
    でも、するする読める感じですね。一気に読めます。

    館の章では、若い時に読んだコレットの「青い麦」?(珍しくタイトルを覚えています。)
    ってこんな感じだったかな?というような気がしました。
    ご紹介いただきありがとうございました。

  8. 【3808700】 投稿者: 娑羅双樹  (ID:PGSQ1baetss) 投稿日時:2015年 08月 01日 00:42

    海松(ID:briCGJ9xPI.)さま


    >『黒川博行』

    >★ テンポが良い
    >☆ 軽妙な文章
    >★ 取材がしっかりしていてリアリティがある

    > でもお勧めは、しないです 多分スレ主さまは好みでは無いと思います
    >誰かファンの方いますか?    いないだろな

    黒川博行は、本当におっしゃる通りだと思います。
    読みやすくて、一気に読めますね。
    私は「後妻業」しか読んでいませんが。
    (この本の後にあの有名な事件が報道されたように思います。)
    事件がなければ読んでいなかったかもしれませんが、「後妻業」の主人公の
    高齢者をだます手口に戦慄しました。

    黒川博行ファンは、ここに一人います。

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