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【2390938】しろくまさんにお世話になった方集まりませんか

投稿者: 北極海   (ID:Lf3i7lchd6c) 投稿日時:2012年 01月 20日 07:38

関西のしろくまさん
いつも中学受験に悩む保護者に温かいアドバイスをくださりとても親身に支えてくださいました。
他の方とのやり取りを見ている読んでいるだけでもためになり本当によいスレだと思います。

しろくまさんにお礼を言いたい、でも、あちらのスレに書き込みますとしろくまさんはそのお礼にも丁寧にお返事くださいます。
でもやはり、今まだ受験の終わらぬ方、新六年生やこれからの方の書き込み相談のほうが大切だとおもいます。

期間限定でこちらに集まりませんか?

お礼は伝えたい、でもあちらのスレには迷惑をかけたくないように思いました。
また、自分たちの体験もここでお話しできれば他の方の参考にもしていただけるとおもいます。

またあつかましいお願いかもですが中学入学された先輩ママさんたちからも入学後のこの時期の注意などいただければ幸いです。

しろくまさん、本当にありがとうございました。
うちは第一志望は残念でしたがしろくまさんのお話しを読み本当によい受験と学校選びができました。しろくまさんに出会わなければこんな気持ちで春を迎えられなかったと思います。
ありがとうございました。

なおこのスレはお礼の気持ちを伝え終了組の皆さんの集いの場にしたいだけですのでしろくまさんには覗いていただくだけでけっこうです。レスなど無用にあちらのスレでお悩みの方のためにお時間を割いてくださいませ。
乱文失礼いたします。

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  1. 【2480138】 投稿者: 柿の種  (ID:gPPXQ8gIIcc) 投稿日時:2012年 03月 22日 15:16

    北極海様スレ立てありがとうございます。

    しろくま様にお礼を申し上げたいと思いつつ、
    志望校に進学し、1年が過ぎようとしています。
    受験の際は、親切にアドバイス頂き本当にありがとうございました。

    偶然こちらを見つけ、しろくま様の書き込みを拝見し、本当に頷くことばかりで、
    改めてこの1年を振り返る事が出来、本当に嬉しく思っています。

    お忙しいところ恐縮ですが、次回を楽しみにしています。

  2. 【2482225】 投稿者: しろくま  (ID:odzGuqb57lU) 投稿日時:2012年 03月 24日 07:13

    「新しい出発の話」4

     今回は「親の関わり」の話です。

     中学受験のとき、いったいどれくらい子どもに「自分で」させたらよいのだろう、とお迷いのときがあったと思うんですよね。

     朝ちゃんと起きられない… 私が起こすんではなくて本人が起きるようにしないといけないのか
     お勉強部屋、いつも散らかっている… 私が片づけたほうがよいのか本人が片づけるようにしたほうがよいのか
     プリント類… まったく整理できていない… 私がまとめちゃったらよいのか本人にさせたほうがよいのか

     しろくまは、ぜーんぶ親がしてやったらよい、と、思っているんですよ、実は。
     迷う必要はありません。どんどんやったらよいんです。いや、もう、ハリキッて笑顔で、ちょー底抜けに明るくガンガン攻めてください。

     こら~ おきろ~ ばぁっ と布団をめくってたたき起こす。陰湿ではいけません。
     こら~ なんだこの部屋はぁ ゴミ箱かぁ~ と、笑いながら掃除しちゃう。
     こら~ プリントくらいなんとか整理しろ~ と、ほら、これはこう、これはこうっ と大きな声を出しながら整理しちゃう。

     朝起こすときはもちろんですが、「本人の見ている前で」ぜんぶ、明るく、やってしまうんです。
     だらだらねちねち、ではいけません。さっさっとテキパキ。

     ああ、いったいいつまでこんなことを私がしなくちゃいけないのよっ

     と、なりますが、結論から申しますと「いつまででも」です。
     え~ そ、そんなぁ…

     実は、これ、「外面(ソトヅラ)のよい子」を育てる1つのコツなんですよ。

     家ではむちゃくちゃ、ところが外では

     「いいお子さんですね~」
     「いつもしっかりしていて」

     学校の先生と面談しても

     「いやいや、ちゃんとされていますよ」

     はぁ?? ほんまかぁ~

     と、なっちゃうような子になるんです。自分が家で親にいわれていること、されていること、実は子どもはそれなりに吸収していて、外ではそれを実行していたり、また、クラブ活動なんかを通じて、ちゃっかり後輩に指導していたりできているんです。

     内面(ウチヅラ)のよい子… こんな子が外で悪いことをしているとは言いませんよ。でも、親の前だけでよい子で、外ではむちゃくちゃ、という子と、親の前ではむちゃくちゃだけど、外ではしっかりよい子、という子、どちらに育てたいですか? ということです。

     むろん、その一部は外でも出てしまいます。自分の空間を持ってしまったときです。

     私立中の先生が、そういう子の「見破り方」を教えてくださいました。

     教室の自分のロッカーの中、机の中、めちゃくちゃですわ~ きっと家の机の上や勉強部屋、きたないんでしょうね~ でも、他のことはちゃんとできているし後輩の面倒見もよいし、何も問題はないんですよね。

     でも、それでいいじゃないですか。
     親の前だけでいい子にしている。親がみえているところでちゃんとしている… でも、そういう子は一転して外ではちゃんとしていないかもしれない…

     中学に行けばきっと面談なんかもあるでしょう。一学期に中間テストが終わったあたりにたいていはあります。
     お勉強が気になるところですが、

     この子は「内ヅラがよいだけで外ではむちゃくちゃなんではないか?」とちょっと疑ってみる、というのも大切です。
     
     でも… 中学生になったんだから… ちょっとはなんとかしないと…

     というのはごもっとも。

     勉強部屋が汚い、片づかない、というのは「部屋の中」と「机上」に分けて

     部屋の床やらスペースなどは、親が、がんがん掃除してゴミ箱なんかのゴミは捨てる、でも、机上は自分で片づけさせる、という「二本立て」にしてしまえばよいんです。しかも見ている前で。
     掃除機かけて床のものを片づけながら、「あなた、机の上っ かたづけなさいっ」と言えばよいわけです。

     ぜ~んぶ親がやる、ではなく、親が関わりながら一部を自分でさせる。
     
     プリント類の整理… 自分の嫌いな教科、苦手な教科のものは親がやってしまう。とくにこれは女の子。嫌いな教科は「なかったこと」にしてしまうのが女の子です。

     え、そんなのあったかなぁ~
     ○○ちゃんのお母さんから聞いてるわよっ
     あ、そやったそやった

     と、嫌いな教科に関しては見事に女の子は「記憶喪失」になりますからね。
     女の子は、心の中に「魔法のつえ」をもっていて、嫌なこと、嫌いなことは、えぃっ 消えろっ て、やってますからね~

     「魔法のつえ」を渡すと、男の子は色々なものを出すけれど、女の子はまずはいろいろ消していきます。

     もう中学生になったから本人に色々まかせてやらせてしまうと、中間考査で、びっくりするような結果になりますよ~

     以前にも書きましたが、ある私立中学の先生の、入学式後の最初の集まりでのお話しは

     「この中で中間テストを受けると、誰かは第1位で誰かは最下位になります。」
     「小学校ではよくできた息子さんだったかもしれませんがこの学校では凡人になりますよ」

     でした。
      
     まさか最下位ってことはないだろう~ それなりにできるだろう~

     と、思っていたら、うわっ うちの子やった… ということになります。そういう場合はきまって

     「もう中学生だからほっておこう」とやっちゃったときです。

     物事の始まりを、独りでできないのが人間です。
     ヒトの誕生は他の動物とは違って、「自分で立てない」ところから始まるんです。

     物事のスタート、子どもが何かを始める「最初は」親が手をかけるのは、甘やかしでもなんでもありませんからね。 
    (次回に続く) 

  3. 【2483432】 投稿者: しろくま  (ID:6XbmuoY9C3o) 投稿日時:2012年 03月 25日 00:14

    「新しい出発の話」5

     中学の生活… とりわけ中学のお勉強はどのような「形」となるのか… 今回は「お勉強の形」の話です。

     まず、なんといっても「英語」が始まります。これについては、どのような形で学習を始めるのか、または準備しておくのがよいのか、いろいろ「諸説」が飛び交います。

     あらかじめ準備しておいたほうがよい、という意見もあります。
     むしろ白紙でのぞんで学校の流れに乗ったほうがよい、という意見もあります。

     しろくまは「英語は予習主義」という前提に立っています。ですから、塾がやってくださる英語の準備講座などに参加されても何もムダなことではありません。
     ただ、より効率的には、どのような英語の検定教科書を使っているのか、副教材は何を用いているのか、などは電話一本学校に入れても答えてくださる学校がほとんどですし、(新中1の英語の先生宛へのお電話でいけますよ)中学受験でお世話になった塾を最後の最後まで利用しつくす、というのなら、昵懇にしていた塾の先生に、新中2の先輩をどなたか紹介してもらって、相手のご了承を得た上で、電話番号やら連絡先を教えてもらって、お話しさせてもらう、みたいな作戦もありです。

     しろくまの友人の女性算数科講師は、新中1についてのそういう相談を受けたら

     「ああ、じゃあ去年合格した子、紹介しますわ」

     と、あっさりよく話していました。これが一番、確実な「情報」を得られるものです。

     あと、しろくまの経験では、男子校の場合は「あらかじめ準備していたほうがよい」、女子校の場合は「白紙でのぞんで学校の流れに乗るのがよい」という印象でした。
     むろんこれは学校によって違うとは思うのですが…

     男子中は、英語はがんがん進みます。単語の課題なども多く、あらかじめこれだけおぼえておけっ と、どさっ と課題が出ている、というケースがほとんどでした。
     よ~い… どんっ で、猛ダッシュ、という感じでしたね。新しい教科なんだから、もっとじっくり丁寧がよいのに、と、思うところですが、何せ男子校としての長い伝統と経験が学校の先生にはおありなので、その方法がうまく力を引き出すものだと確信されていますから、ここはとりあえずは文句を言わず、それに乗っかってみるところですよ。

     女子中は、一学期末の試験くらいまで、いわゆる進学校とよばれるようなところでも公立とたいしてペースが変わらないくらいゆるゆるスタートしている場合が多かったようです。
     男子校と比べてこんなふうでよいのかな、と、中1あたりでは思ってしまいますが、何せ女子校としての長い伝統と経験が学校の先生にはおありなので、その方法がうまく力を引き出すものだと確信されていますから、ここはとりあえずは文句を言わず、それに乗っかってみることですよ。

     英語は、中高一貫私立の場合は、どういう名称になるかは別として2つに分けて授業がおこなわれるのが普通です。英語A・B、と呼称したり、英語1・2、と呼称したり、αやらβやら、学校によって様々です。
     分け方は、リーダーと文法、というパターンと、おもしろいところでは、一方は検定教科書で進み、もう一方は副教材やら先生オリジナルのプリントで進んでいく、という場合もあります。
     形式が学校によって違うところもありますので、あらかじめの準備は、できるだけお通いになる学校がどのようなパターンで進むか、どんな教材でしているのかを十分調べた上で「予習」にのぞむ、というのがよいわけです。
     それができない、やりにくい、ならば、ここは確信をもって「白紙でのぞんで、他の予習している子に比べてスタートは遅れるかもだが、うちはうちのペースで学校の流れに乗りますっ」とやられればOKです。

     数学… これは男子と女子は意外にも逆で対応したほうが、先の先、つまり大学入試のときに「差」がつきます。
     男子はゆっくり丁寧に、女子は進度を速く先取り気味で…

     いやいやしろくまさん、うちの私立はめっちゃ数学速いですよっ と、男子中の方はいわれるかもしれません。
     だからこそ、数学は復習主義に徹してほしいんです。男子中の数学の先生、すべてがそうだと言いませんが、基本的にしろくまの経験ですと、「できる子」に合わせてどんどん授業を進めていきます。クラスに数学できるヤツが数人いたらもうたいへん。その数人とその先生で数学の授業が展開されちゃう場合があります。
     のりそこねた男子って、回復に時間かかるんですよね… そこにお母さんが、「あなた数学はたいせつなのよっ こんな点数でどうすんのっ」と、怒ってしまうもんだから、じゅうぶん身に付かないまま、上滑りの学習をしてしまって、とくに課題が多いスパルタ系の学校ですと、提出期限に間に合わすための学習になってしまって、朝、学校に来て友人にノートを写させてもらう、という愚行に陥る子、います。
     点数悪くても怒らず、でも、しっかり復習、見直しをさせるのだ、という気持ちで男子の数学は見守ってやってください。

     女子中の数学の先生、すべてがそうだと言いませんが、基本的にしろくまの経験ですと、「できない子」に合わせて授業を進めていきます。 

     男子中の先生は
     「口ではやさしいが、できないやつは知らんぞっ 自分で勝手についてこいっ と、ばかりに進んでいく」

     女子中の先生は
     「口では厳しいが、なんのかんのと気が付いたら、手をかえしなをかえ、足ぶみするようにゆっくり進んでいく」

     父性型学習と母性型学習

     と、なっているような気がします。

     むしろ塾で先取りして、学校の授業を復習にする… ここがポイントで、数学は復習主義、と、申しましたよね。塾で先取りして、学校の勉強はもういいか、と、やっちゃうからダメで、復習の形にもちこんで学校の勉強をしっかりやる、ということをすると女子は大学入試に力を出せます。

     数学も2つわかれています。名称も数学1、数学2、数学A、数学B… ただ、これは高校の数ⅠやらAとかBとかとの区別がややこしいので、もっと違う名称にしている学校もあります。少し古くて今は違うと思いますが、ストレートに代数、幾何、とか名称つけている学校もありました。

     理科は、第一分野(物理・化学)、第二分野(生物・地学)に分かれます。実質2教科となる、ということです。名称はたいていは理科1と理科2、ですよね。そのまま数字の分類の学校がほとんどです。

     理科の学習は、六年一貫校では、たいへん重要です。塾では英語や数学が中心で、案外と理科を教えてくれる塾、少ないんですよね…
     将来理系に進む、ということを決めているような子は、理科こそ、しっかりと取り組んでおくべきなんです。
     私立中は、理科に関しては、女子中であってもかなり高度な内容を中2あたりまででやってしまいます。
     これはのんびり自由型の女子中でもそうです。これにはけっこう裏がありましてね。
     高校の先生で中学の教員免許「も」持っている先生が担当なさるのですが、たいていは高校での指導が中心である場合が多く、ご自身のご専門が、「化学・物理・生物・地学」のどれかにキッパリと分かれているケースが多いんです。
     そんなわけで、もし物理の先生が、中学のご担当として回ってきている場合ですと、第一分野は、かなりのレベルの内容を中2あたりでやってしまわれます。
     で、ここは各中学、疎密が出ていておもしろいですよ~ 同じ中学1年でもA中学は物理が高校級なのにB中学では化学が高校級、とかなっています。
     あと、「地学」を教える先生が格段に少なく、私立中の場合は「うちの学校は地学を選択するということはできません」とキッパリとおっしゃる場合がほとんどです。
     さらに高2のご指導で、理系・文系に集中するため、「文系の物理選択はないっ」とかいう設定の学校もけっこうあります。「文系は全員、生物だっ」という選択の余地すらない学校もあるほどです。

     社会は、いろいろなタイプがあります。
     一般的には、公立中などでは、中1と中2で「地理」と「歴史」を習い、中3で「公民」を習います。これがもっともスタンダードです。ただ、中1と中2での地歴の学習ですが、これは2種類あり、中1は地理、中2は歴史、と層状に積むパターンと、中1でも地歴、中2でも地歴、という並行して進むパターンがあります。

     某男子中では、いきなり時間割に中学から「世」「日」で書いてあるところがあり、日本史と世界史に分けて授業が進むところがあります。
     これも大学入試のことを六年一貫校の場合は考えたほうがよいので、高校生になったらとくに理系の方でも「日本史・世界史・地理」のどれかを選択されたほうがよいような気がします。というのも、公民の科目を選択すると受験できない大学の学部、けっこうあるんですよ。
     そういうこともあり、大学入試を考えた私立の一貫校では、中1、中2、中3、と、歴史あるいは地理を三学年にまたがってやって、公民は、まぁ履修違反にならない程度に軽く流す、みたいなところもあります。
     理系志望なら、こういうやり方をしてくださっているとありがたいですよ。

     歴史の場合、だいたい男子中は、日本史からスタートで女子中は世界史からスタートするところが多かったですね。昔、理由を聞いたことがあるんですが、男子中の先生は「いや、中学受験で日本史やってるでしょう。どんどん進めますからね。」とおっしゃいます。女子中の先生は「いや、日本史は中学受験でやっているでしょ。新しく習う世界史からしたら差がつかないからよいですやん」とおっしゃいます。

     なんかこのあたりにも父性型学習と母性型学習の差があっておもしろく感じました。

     地理は、たいてい、どこの学校でも世界地理からスタートでした。男子中は、いきなり共通1次試験で出るような形式の問題にとりくませたり地誌的な分野をがんがん進めますが、女子中はゆる~いスタートが多かったですね。世界地図の白地図作業から入る… 首都はどこで、山地山脈名はどこがどうで… と、ずいぶんとここに時間をとる…

     それぞれに何か「確信」があってされていることなのでしょう。

     さてさて、しろくまの領分の国語についてですが… ここは、しろくまの分野ですので、次回、まるごと新中学の国語のお話しをさせていただきたいと思います。
    (次回に続く)  

  4. 【2483964】 投稿者: 北極海  (ID:w5X1oYAHtlc) 投稿日時:2012年 03月 25日 14:19

    しろくまさん、感激いたしました。
    少しスレッドから離れておりましたらその間にこんなにためになるお話をご投稿いただき深く感謝いたしております。
    本当にありがとうございます。

  5. 【2484002】 投稿者: サクラサケ  (ID:XdZ6t45MXmA) 投稿日時:2012年 03月 25日 15:01

    しろくまさま、こんにちは。
    以前本スレでお世話になった女子の母です。
    受験が終わりほっとするとともに、充電を通り越して放電状態になっている娘を見てこれでいいのか?と考え中でした。

    娘の勉強からはすっぱり離れたほうがいいのかどうかも悩んでいましたので、しろくまさまのお話のなかにあった「守、離、破」のお話や
    まだまだ文句言いながら子供の生活面をサポートしてもよい「ただし明るく」というお話は目からうろこでした(笑)。

    今は、受験生活中にさせることができなかったお手伝いや家族でのお出かけなどを通してリハビリ中です。

    これからもしろくまさまのお話を楽しみにしております。
    お体、ご自愛ください。


    北極海さま、このような素敵なスレを立ててくださりありがとうございます。

  6. 【2484732】 投稿者: しろくま  (ID:IHh7vAfoIWo) 投稿日時:2012年 03月 26日 07:07

    「新しい出発の話」6

     今回は「国語」の話(その1)です。

     まず、中高一貫校にかぎらず、公立中で、中1で中学受験ではあまり出題されない分野の授業があります。

     「国文法」

     です。

     ここが新しい分野になります。品詞の分類表から入って、自立語、付属語… と、樹形図のように分類された図をみせられて解説が進む、というところからスタートします。もちろん、その前に「文節」と係り受けの確認があってから、単語、という流れが授業のまくらになります。
     用言、とりわけ動詞の活用をやり始めたところで「のりおくれる」ということになります。

     きっちりやれば確実に得点できるのに、最初の「作法」の学習を怠ると、けっこう後にひきずります。

     私立中の場合ですと、国語と文法、国語Ⅰと国語Ⅱ、のように分けて講義が進む場合がほとんどです。これを言うと怒られますが、私立中によっては書道の授業してま~す、と、みせかけて、問題演習の時間にしちゃっている、という荒技をしている学校もあります。

     ところで、タネあかしをしますと、「国文法」は大学入試ではほとんど出ません。(昔、関西大学が、高校入試問題のように文法を出題していましたが、現在はそんなことはないようです。)
     高校生にとって、文法、というと国文法になります。

     構造上、現代語の文法をしっかりふまえておくと、古典文法、とくに助動詞の理解、というのが「深まる」「わかりやすくなる」というのが教師の側の論理です。

     おおむね、そのとーりだと思います。国文法をしっかりする… そうすると古典文法がしっかり理解できる… 共通1次試験の古典の文法で得点できる…

     なので、私立中では、古典の文法にさっさと移行したいので、国文法はものすごいスピードで進行します。

     「これ、知ってるやろ」と樹形図だけみせて、はい、じゃあ次いこか、と、やっていくケースもあります。
     また、一転して、活用表の小さいカードまで大量に印刷されている先生がいて、解説、小テスト、解説、小テスト、と、進行していくケースもあります。

     中学入試のときに塾で使っていた教材の「文法」の分野… 中学入試ではほとんど役立たずですが、この春の時期はめっちゃ入門編の教材として活用できますよ。

     たいていの私立中は、中2で古典文法やってしまいます。

     しろくまの時代、塾講師のアルバイトに卒塾生がよくやってきました。もちろん試験があって、はい、どうぞ、と講師にはなれません。最初は筆記試験、そうして面接、模擬授業一回目、となります。
     その一回目のときは、本人の好きなことをしてもらいます。どんな教材でもよし、どんな分野でもよし…

     中学生の文法の講義しまーす、と、始めて、古典文法のことをやり始める子、けっこういます。動詞や助動詞の活用やりはじめるんです。

     「あ、いや、実は、古典文法は高校入試ではやらないんだよ」

     と、いうとたいていの子は え? と、びっくりしていました。自分たちは中2くらいからフツーにやっていたからです。

     古い話ですが、兵庫県の親和中と六甲中、現在は完全一貫校で高校入試はありませんよね? でも、20数年前はなんと、10名くらいの募集があったんです。そのとき、ななな~んと、古典の助動詞の活用などの古典文法の出題が出ていました。まるで大学入試のそれのよう… 六年一貫校に、途中から「編入」するわけだから、これくらいは勉強してきて入ってきてね、ということだったんです。

     と、いうわけで、私立中の「国語」では、中1「国文法」、中2「古典文法」が基本的なスタイルとなっています。
     定期考査も国語のテストの中にきっちり文法だけが独立していて、たいてい時間内にとけなーい、と、なってしまう少年少女が大量発生してしまう原因にもなります。
     文法分野は、「考えないでも反射的に」できるようにさささっ と、やらないとだめ、みたいな圧力が解答用紙から伝わってきます。

     ここが塾の国語と学校の国語の違いですね~ 

     塾は、じつは採点しやすいよーに、問題をつくります。ここは配点1点、あとは2点、記述は4点、みたいな採点しやすさを配点にまで「くふう」します。で、可能なかぎり、記号選択… 模試ではそうです。
     ところが学校の定期テストって、ここは3点、ここは8点、ここは1点、と、まったくばらばら… おまけに量が多いし、記述ばっかり…
     え~ 先生たち、これ、採点してるのぉ?? と、卒塾生に定期考査をみせてもらったしろくまは、驚愕した記憶があります。
     子どもたちも、答案配られて、1枚、2枚、3枚、4枚… ええ… 何枚あるの… と、思って、はじめっの合図でぱっと表むけたら、上下二段で文章ぎっしり… で、解答用紙は記述ばっかり…
     しばらく呆然として固まった、というお地蔵さん状態少年がけっこういました。

     ちょっとおどろかせすぎましたか?

     国文法にのりおくれない 

     これがまず第一の国語準備になります。国語の準備講座が塾であったら、是非、国文法をとっておかれてもよいかもしれません。

     いや、これも学校の流れにのるのがよいのでは? という方もおられますが、実は、けっこう私立の国語の先生も苦労されていて、週1回くらいしか授業がとれない場合が多いようなんです。
     ですから、どーしてもスピードアップで、その分、課題や提出物で補うケースが多く、とくに大学入試を意識した学校では、けっこうここを勉強させるんですよね…

     そのため自宅学習での、つまり自分で進める「読解の演習量」を疎外してしまう要因にもなっているんです。どういうことかと申しますと… (次回に続く)
     
     

  7. 【2485625】 投稿者: しろくま  (ID:49dsT6RTduI) 投稿日時:2012年 03月 26日 22:24

    「新しい出発の話」7

     「国語」の話(その2)

     中高一貫校は、英語と数学、かなり力を入れてくれます。ところが… 国語、とくに現代文の授業に関してはど~も、大学受験に力を入れているところですら、どこも似たりよったり…
     文章を読む、解説をする… 板書されたものをノートにのる… いや、板書なさらない先生もおられます。
     ひたすらお話しを拝聴して、おしまい… ということもけっこうあります。

     問題演習も、はい、はじめっ 時間がたったら答えを配り、わかるかぁ~ わからんとこ質問あるかぁ じゃあ次…

     ずっと同じで6年間…

     こういう調子のとき、「国文法」の授業だけがなかなか小気味よい(あるいは小気味よく思える)…
     子どもは、わかりやすいものにとびつきます。それにこちらのほうが、単元別に小刻みに進んでいく…

     動詞、そしてその活用、形容詞、形容動詞… で、小テストもあるし、課題も出る…

     とうぜん、「国語の学習」にしめる文法の学習が大きくなる… 100点の国語のテストのうち、20点くらいが文法である場合が多いようです。ここに漢字の書き取り10点分くらい足すと、30点のベースができます。
     国語がどうも苦手だなぁ、という子でも、漢字と文法で3割をおさえると、なんとなく点数がとれるような気がしてしまいます。
     担任の先生に「国語の点数が低くて」と相談しても、「文法の部分と漢字の部分をがんばりましょうか」と根本解決でない部分に話が落ち着いてしまう…

     もちろん、こういうケースばかりではないと思うのですが、もし、そうだとしたら、別立てでやはり国語の対策をしていかないと、国語が苦手な子は、まったく進化のない6年間を過ごしてしまいかねません。

     ただ、ここは誤解なさらないでくださいね。しろくまは、せっかく中学に入学したのだから、見聞をひろげ、趣味にも力を注ぎ、そうして読書をしてほしい、と思っているんですよ。
     でも、日々の学習、というのはやはり怠ってほしくはないんです。その日々の勉強の中で、しっかりと国語の学習、というのも位置づけておいてほしいと思っています。

     ただ、問題演習量を増やす、といっても素材もなかなかみつからないと思います。
     六年一貫校の場合は、教科書をどさっ と、中1から中3まで最初に渡してくださるところもあります。そういうものを「読書する」というのもよい方法です。
     あらためて名作・名著にこだわらなくても、教科書読書、というのはなかなか楽しいですよ。

     また、中学入試のときと同様に、「高校入試問題読書」というのでもOKです。

     「解く」、という段階よりも中1は、「読む」ということに徹してみてください。

     さて、さきほど、ふだんの学習が大切、といいました。国語の授業をどのように受けていくか…

     これも前にお話ししたことがあるのですが…

     まず、「ノート作り」です。先生の書かれた板書をしっかりと写す。ただ、さきほども申しましたようにちゃんと板書されない先生も実はおられます。
     その場合は、「録音」させてもらって、帰宅後、ノートに「おこす」という作業をする…

     しろくまは、国語の授業において、

    ① 板書をみて、
    ② 先生の話をきき
    ③ それをノートにまとめていく

     という一連の作業をたいへん大切に考えています。見て、聞いて、書く、という同時進行が頭を鍛えていくことになります。

     昔、卒塾生たちが、新中学1年となって、夏休みに入る少し前に、塾に遊びにきてくれたときがありました。男の子が3人。まぁ、いろいろ学校での話をしてくれました。
     なんというか… 子どもって口が悪いんですよね。あの先生はどうだ、この先生はなんだ、と、ある子は物まねなんかして説明してくれます。で、

     DNA教師

     なるものがいる、と、いうわけですよ。「DNA? なに、それ?」ときくと。

     だるい、ねむい、ありえなーい

     らしいのです。ほんとに悪い子たちですよね~
     
     以前に、理系の実績の多い学校では、かえって国語と社会のどちらか、あるいは両方にたいへんおもしろい先生がおられる(おそらく理系の子が多いからでしょうか、興味のあるおもしろい話をしてひきこむ、国語や社会を楽しませてくれるような先生がおられる)という話をしました。
     ところが、実は、彼らにいわせると、DNA出現率もまた国語と社会の先生に多いようなんですよね~

     国語の○○先生、板書もしないし、ねむいし、なにゆーとるかわからんっ

     と、悪口をさんざんいうわけです。

     ところが、そのうちの1人がおもしろいことを言うんですよ。

     「いや、でも、メモとってノートをまとめなおすと、実はあの先生の話がいちばん理路整然として読み直すとおもしろい」というんです。
     この子は、一流の新聞記者のように授業を「記事におこす」ということができていたわけです。

     そういうところ、すごく大切だと思うんですよ。

     もし、中学に入ってからも国語が苦手だ、という場合、授業の「受け方」が確立されていないことが原因の半分です。
     演習、といっても「読み込み重視」のことを並行しつつ、中1のうちは「授業の受け方」の確立にまずは時間を注がせてやってくださいな。
    (次回に続く) 

      

  8. 【2491142】 投稿者: しろくま  (ID:QFnkSLFbgPg) 投稿日時:2012年 03月 31日 15:40

    「新しい出発の話」8

     今回は「幅を広げる」話です。

     私立中学に入学されて、しばらくすると、ひとつの「失望」を感じられる方もいるはずです。

     「学校はやっぱり学校なんだな」

     ということです。どんな実績を出している学校であっても、また、どれほど入試に力を入れている学校であっても、「学校」は良い意味でも、悪い意味でも「塾」とは同じではありません。

     塾に学校で求めることを求めても応えてくれないのと同様、学校に塾で求めることを求めても応えてはくれません。

     塾との比較をいったんやめて、そのうえで、学校を再度みつめて評価する…

     たとえば、学校ですと、「副教科」なるものが明確に存在します。

     美術・音楽・技術(女子中では家庭科)・体育

     などなど。最近では武道なんかも取り入れられるんですよね。古いしろくまのような人間にとってはたいへんよいことだ、と、思ってしまいます。

     これにキリスト教の学校や仏教の学校になると宗教の時間が入ってきますよね。

     そこで、塾と学校を対比させて、大学入試にそんなものはいらんじゃないかっ テキトーにやっとけっ ということになりますが、ちょ~っと待っていただきたい、と、しろくまは思うんです。

     高校生になれば、そういう考え方も、しろくまはOKだと思います。もう大学入試一色に染めてやってもかまわないと考えています。

     であるならば(であるからこそ)、中学はそういう部分を「大学入試に出ないから」、「英語や数学と関係ないから」と、安易に排除するのはもったいない、と、思うんですよ。

     しろくまは、集中力は体力だ、と、思っています。学校に通い、塾に通い、そういう子たちが、体をしっかり動かす、いろいろな球技や競技、器械体操などで体を、週の一定の時間で学校がやってくれる、というはたいへんよいことだと思っています。

     英語がんばれ! 数学がんばれ!

     というお父さんやお母さんは多いかもしれませんが、体育がんばれ、音楽ちゃんとやれ、というお父さんやお母さん、少ないですよね。

     たいていの学校はラジオ体操から体育の授業は始まりますよね。これなんかしっかりやっていてよいとは思いませんか? しろくまの時代は、朝礼の時に全校生徒で体操やりましたよ。 ああいうのは最近は無いのでしょうか…

     しろくまの領分の国語の話をさせてもらうならば、芸術論や音楽の話、もっというならキリスト教文化と仏教文化などの文化論、大学入試問題でしっかり出ます。

     お通いの私立中学で、キリスト教なり仏教なりの授業があるならば、おおいにお勉強しておいてほしいですよね。
     ふだんの読書で、そんな宗教文化の本、読んでくれないですから。

     以前に、大学入試にがんがん力を入れて、学校の先生自らが、副教科なんかテキトーにやっとけっ と豪語なさるようなところは、たいていは国語の成績が下がっていました。
     これは何もしろくまの感想とアテ推量ではありませんよ。実際、そういう私立の校長先生自らがため息まじりにそのお話しをされていたからです。

     国語のために副教科に力を入れよ、などと申しているんではありません。将来医者になりたい、ということになりますと、医学部に進学すればわかりますが、あれほど勉強した数学は、まったくといっていいほど使用する機会はありません。
     図画工作、が、得意な子のほうが医学部に入ってから役立つことが多いかもしれませんよ。

     手段のためのお勉強が塾
     目的のためのお勉強が学校

     と、いうように考えれば、授業料をいったい何に、どのようなことに払っているのか、という考えに一定の方向性が出るでしょう?
     せっかく、特別な教育環境を求めて中学受験をされたのですから、その「特別な」部分に大学入試のことばかりを求めていては、人間の幅も小さくなってしまいます。

     何度も申しますが、高校生になれば、将来の目的達成の方便として、大学入試一本にしぼりこんだ学習に徹してもよいですが、中学のうちは、学校において一定以上のレベルの学習を習得させれば、他の教養や知識の深化、ということに力を入れる「余裕」をもたせてやってください。

     地理や歴史でならった場所や遺跡なんかが出てきたら、実際に旅行してその場をみせてやってください。
     美術だって音楽だって、学校で習う内容は一般教養の一つとして重要ですよ。

     また、中学入試を経て、同じ場に集まった子たちですから、話が合ったり趣味が同じだったり、けっこう友人関係も多彩でかつ波長の合う関係を築けます。
     小学校では孤立していた子が、がらっと明るく楽しく学校生活を送れる、という大転換を迎えるときもあるんです。

     そういうときは、「まずは」明るく、楽しく、勢いよく学校生活になじませてやることに力を入れてやってください。

     学校はまずまちがいなくお勉強するところ。しっかりとやるべきことをさせたなら、過剰に振り子をふりきらせて、自分の子が通う学校の大学実績が増えたの減ったの、なんだのということにこだわらず(そんなのは他人の実績でその子のものではありません)、淡々と確実にお勉強に向かわせつつ、「幅を広げる」ための時間をしっかりとらせてやってくださいね。
    (次回に続く)
     

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