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【4656749】中学受験を考える転入組の親が知っておくべき神奈川県の高校受験情報【2017年7月末時点】

投稿者: わらびもち   (ID:MyXfNEXS1o2) 投稿日時:2017年 07月 30日 15:09

 今年終了した中受のため、調べた神奈川県の高校受験情報です。スレタイに間違いはありません。
 中受させるか、公立中学から高校受験させるか、迷うご家庭は多いかと思います。
 その時に知っておくべき、基本的な神奈川県の高校受験情報を整理してみました。私も地の利がない転入組で、複雑な神奈川県の高校受験のシステムを理解するのに大変苦労しましたので、アップしておきたいと思います。
 あくまで個人の書き込みですので、重要な事項はなるべく原資料で再確認ください。不完全な点があれば、補足のための書き込みを歓迎いたします。とにかく大変複雑ですので、じっくりとお読みください。

【1 県立高校受検】
(1)判定の仕組み
 評判が悪かった以前の仕組み(前期/後期選抜)から、2013年度入試以降、大きく変更されました。入試は第1次選考(内申評価あり)で定員の9割、第2次選考(内申評価なし)で1割、生徒を合格させます。

第1次選考:「内申」「学力検査」「面接」(高校により+「特色検査=独自の選抜」)で選びます。高校によって配点は違いますが、3:5:2か4:4:2の高校が大部分です。ただし有名な横浜翠嵐は2:6:2:2です。

第2次選考:「学力検査」「面接」(+「特色検査」)です。

 また、配点については、第1次選考では調査書と学力検査、第2次選考では学力検査のうち一部の教科について重点化(配点を大きく)する学校がありますので、受検する学校の基準をお調べください。
 なお、面接で大きな差がつくことはないと言われています。

(2)気になる内申の話 
 第2学年の9教科+第3学年の9教科の「評定合計」で判断されます。「第3学年の評定については、中学校における発達の段階を重視する観点から2倍した数値を用いる」とされています。この「評定合計」が選考に直接影響する点数です。計算方法は、色々な塾のHPをご覧ください。自動的に計算してくれるサイトもあるようです。評定点に影響がある項目として、「定期テストの点数」と「提出物をしっかり出すこと」が含まれているのは間違いないようです。

 県の資料によると、以前の仕組みと比べて「中学生のときの活動の経歴や役職、大会等の記録、各種資格の取得等、活動実績の点数化」がなくなったため、「「参考事項」欄(主に学校外での実績を記載)と「特記事項」欄(各中学校第3学年の在籍者数の20%までの中学生に記載)が調査書からなくなりました。」とあります。

 県の例示した様式の記入例には「委員会活動」「部活動」の記述が「特別活動等の記録」「行動の記録及び所見」に見られます。これらが中学校の先生が評定点をつける際になんらかの影響を及ぼすのかは不明ですが、「教科」の評定点に部活動や委員会活動の評価が大きく影響すると考えるのは、合理的でないように思えます。

(3)感想
 総じて2012年度以前の仕組みに比べて、学力がより評価されるようになり、内申の問題はあるにしても公平感が増したように思います。ただし、神奈川県の高校受験の複雑さは次に述べる【私立高校受験】に残っています。
長くなるので、【私立高校受験】、【出口実績における中高一貫校との比較】、【費用】については、分けて書き込みます。

(参考HP)STEP 神奈川県公立高校 入試の仕組み
神奈川県 神奈川県公立高等学校入学者選抜について
神奈川県 神奈川県公立高等学校 入学者選抜制度改善方針
神奈川県 平成30年度神奈川県公立高等学校入学者選抜 選考基準一覧表の見方
神奈川県 神奈川県公立高等学校入学者選抜制度改善方針説明資料 平成23年12月

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  1. 【4656755】 投稿者: わらびもち  (ID:MyXfNEXS1o2) 投稿日時:2017年 07月 30日 15:13

    【2 私立高校受験】

     まず理解する必要があるのは、下記の(参考HP)のリンク先にあるとおり、「一部の難関校を除いて、多くの私立高校は入学試験の点数で合否判定が行われるわけではない」ということです。ほとんどの神奈川県内の私立高校は「事前確約型入試」等と呼ばれる入試形態であり、各私立高校から「評定点○○以上」等の基準が提示され、それをクリアして受験すれば、基本的に合格となります。なお、分類の仕方や言葉の使い方は情報元によって差があります。

    (1)事前確約型入試

    a) 推薦入試/単願確約(専願)
     「他の高校を受験しない」ことを条件に、各高校が定めた成績基準をクリアしていれば合格を確約するシステムです。推薦と専願の違いは、基準をクリアし確約を得た後にテストを受ける必要が有るか無いか、基準がわずかに違っている等です。なお、テストは形式的なものです。

    b) 併願確約
     公立高校などを第一希望とし、不合格の場合、その私立高校に入学することを基本に、合格を確約するシステムです。いわゆる「抑え(スベリ止め)」と呼ばれる入試形態です。注意点としては、確約を受ける際に、①公立高校が不合格の際に必ずその高校に入学する、②公立高校が不合格の際でもほかの私立高校を合格していれば、そちらに進学してもよい といった条件の差があることです。併願確約を得られる私立高校は受験生の実力に比べ、入試難易度がかなり低くなる傾向があることから、後に説明するオープン型入試と組み合わせる方法があるようです。
     確約を受けるための成績の基準は内申の「評定点」を使用する場合がほとんどで、英検などの資格により加点されることも行われていますが、表向きには明らかにされていません。

    c) 併願優遇
     併願確約と同様の判断になりますが、本番の試験に**点加点という方法もあるようです。なお、「併願優遇」を併願確約と同じ意味で使う場合があるのでご注意ください。おそらく最終的にテストを受けなければ合格が確定されないといった建前論によるものかと思います。

    (2)オープン型入試

     入試当日の試験の成績のみで合否が決定される方式です。オープン型入試を実施する高校は、多くが2月11日以降に入試日を設定しているので、それ以前ににおさえの併願校(事前確約型で他の私立受験可)を受験しておいて、上位校をオープン型入試で狙う、といった受験パターンがあります。
     つまり仕組み上、日程が許せば、併願確約1校+オープン型入試1校+公立高校1校の3校の受験機会を得ることが可能となります(特進コースなどの利用を除く)。どの高校がどういった入試形態をとっているかは、高校の募集要項、塾のHPや学校の先生にご確認ください。

    (3)大切な3者面談
     さらに重要なのは、確約を得るために、中学校3年の12月ごろ中学校で行われる3者面談において、【どの私立高校を、どの入試形態で受けたいかを、中学校側に伝えることが必須】となります。この結果に基づいて、中学から私立高校へ正式に申し込みを行ってもらい、確約となります。逆に言えば、中学校から私立高校への申し込みがなければ基準を満たしていても確約になりません。私立高校による正確な確約基準についても中学校にのみ伝えられていますので、ここでしか確実な判断はできないことになります。基準は年によって変動することもあるようです。
    (続きます)

  2. 【4656757】 投稿者: わらびもち  (ID:MyXfNEXS1o2) 投稿日時:2017年 07月 30日 15:15

    (4)大切な学校説明会(個別相談会)

     中学校3年生の秋ごろ?、各私立高校が学校説明会を開催します。開催時期はご確認ください。この説明会が合格と直結することがあるようです。ここで説明することは、あくまで未確認情報であること留意ください。

     学校説明会の後、ブースで区切られた場所などで個別相談会が行われます。この個別相談会の場で、親と子供が各種資料(中学の通知表、複数回の成績が記載された模試の成績表、英検などの検定合格証など)を私立高校の担当者に見せます。担当者はおそらく奥に入ってなにやら計算をしてくれると思いますが、この場で「単願確約」や「併願確約」の返事(内々定のようなもの)をもらえることがあります。ここで確約の返事をいただけた場合、その旨中学校の担任に忘れることなく伝える必要があります。(3)で書いたとおり、解禁日に中学校から正式に私立高校に申し込みを行って確約が確定します。

     さらに注意すべき点ですが、東京や埼玉の私立高校の一部では、評価点(内申)ではなく、外部の模試の試験で確約を出してくれる学校があるようです。これは内申がとれないお子さんにとって、一定レベルの高校から確約を取ることのできる重要な機会となります。神奈川県の私立高校でも、確約の判断において模試結果による評価点への加点がある可能性があります。
    (微妙な情報を含むため、この部分のみ分けて投稿しています)

  3. 【4656761】 投稿者: わらびもち  (ID:MyXfNEXS1o2) 投稿日時:2017年 07月 30日 15:19

    (5)感想
     以上のように、親世代、特に地方出身の親にとっては全く知識のない方法で、神奈川県の私立高校の受験・合格が決まってしまいます。中学生のお子さんが上記の仕組みを理解することはほぼ不可能であり、親がしっかり仕組みを把握して動かなければなりません。また、内申が大きく影響するため、お子さんが中学校2年生や3年生の段階で神奈川県に転入することは、受験において大きな影響を及ぼす可能性があります。確約がとれない、あるいは取れてもレベルの非常に低い高校しか確保できなかった場合、安全を見てオープン入試の私立高校や公立高校のレベルを下げる必要が生じます。

    (参考HP)STEP 神奈川県私立高校 入試の仕組み
    All About 私立高校の個別相談会を有利に進める方法
    エデュ 【3456349】東京と神奈川の入試相談について


    【3 出口実績における中高一貫校との比較】

     お子さんのレベルによりけりですが、中受で日能研偏差値50程度の学校の大学進学実績が、高校受験の偏差値では65(評価点は5段階で4.5平均)で入学する県立高校=旧学区の一番校(除くSSKH)とほぼ同じになっています。詳しくは参考HPをご覧ください。
     中受で一定数の生徒が高校受験から抜けているとはいえ、偏差値65 九教科内申点4.5を取ることは大変なことと思います。県立高校の卒業生は既に移行後の現在の高校受検システムで入学した生徒です。大学の合格数という点で見ると、中学受験時N50程度の小学生が、高校受験で上記の偏差値と内申をともに確保するというのは大変なことかと思いますので、中学受験の利点はあると思います。
     もちろん、どちらかがいいと言うのははっきりしたものではなく、精神年齢が幼く後から伸びる子、マイペースにやれる子など、個々のお子さんのタイプや頑張りによるものであることは、申し上げておきたいと思います。

    (参考HP)市進 公立・国私立高校 大学合格実績
    市進 国立・私立・公立中高一貫校 大学合格実績・現役進学率
    市進 神奈川県公立高校 偏差値&内申 合格のめやす

    【4 費用】
     ざっとですが、私立の中高一貫校では入学金、授業料、旅行積立、制服や教科書の費用で6年間に600万円程度が目安になるでしょう。加えて学校までの交通費、送迎バス、昼ご飯か給食の費用、クラブ活動費がかかるかと思います。学校によりかなり差がありますので、よくお調べください。また、授業料免除の制度を持っているところもあります。
     県立高校では同じような内訳で6年間で100万円少々、加えて学校までの交通費、昼ご飯か給食の費用、クラブ活動費がかかるかと思います。

  4. 【4656779】 投稿者: わらびもち  (ID:MyXfNEXS1o2) 投稿日時:2017年 07月 30日 15:46

    1点補足ですが、費用で県立高校の費用6年間で100万円少々の計算は、公立中学+県立高校の6年間の費用で考えています。

  5. 【4656820】 投稿者: 少し中受びいきなのでは  (ID:mbd2pOQG8Tk) 投稿日時:2017年 07月 30日 16:47

    わらびもち様、まとめて下さりありがとうございます。

    >中受で日能研偏差値50程度の学校の大学進学実績が、高校受験の偏差値では65
    しかしこれは少し中受びいきなのでは。
    「中受で日能研偏差値55程度の学校の大学進学実績が、高校受験の市進偏差値では65」と思います。

  6. 【4656839】 投稿者: 大学合格実績  (ID:3JcLwynUq8U) 投稿日時:2017年 07月 30日 17:07

    中学受験か高校受験か。
    湘南高校と逗子開成の合格実績を見比べてみれば、分かりやすいかと。

  7. 【4656848】 投稿者: 稚拙  (ID:4LA5qQOa0aQ) 投稿日時:2017年 07月 30日 17:13

    統計が分かっていないから、偏差値を引き算で換算しようとする人が出てくるのだと思いますが。
    あまりに稚拙ですよ。

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