メゾンドポリス第1話を見て｜掲示板スレッド

ドラマ メゾンドポリス第1話の感想。
俳優陣が豪華なのにコミカルな配役で楽しく観られたが
第1話の事件のストーリーには考えさせられた。
息子を溺愛する母親。　
その母親を愛せず真っ直ぐに成長てきなかった息子。犯罪を犯し捕まる。
息子が真犯人だとわかっていながら、息子が無実だと言うとそれを信じようとする母親。
そして母親も犯罪を犯す。
悲劇だ。
息子を愛してさえいればまともに育ってくれるわけではないのだ。
母の愛を受け、貧しくても温かい家庭で育てば大丈夫なのではないのか。
なぜ息子はあんなふうになってしまったのか。　
母親はどうすればよかったのか。
母子家庭で生活のため働いて、働くだけで精一杯だったのか。
最愛の息子にわかりやすく愛情を注いであげられなかったのか。
お守りを持たせて、幸せになれるよ、
と安易なことを言ったのがいけなかったのか。
幸せは、お守りが連れてきてはくれない。
誰かが幸せにしてくれるんじゃない。
自分で手に入れるものだ。
又は、自分の幸せに気付くことだ。
母親は、幼い子供に、安易に魔法のように幸せがやってくると教えてしまったということか。
純粋な息子は、その言葉を信じて、お守りを持っているだけで
そのうち幸せになれると信じていたのだろうか。
母親は、息子に、
「あなたが私のお守りよ。あなたがいてくれるだけでお母さんは幸せなのよ」
と言ってあげればよかったのか。
それならそれで、息子は、本当にいるだけでいいと考えるのだろうか。
犯罪を犯しても、それでも自分がいるだけで幸せだと言えるのか、試すために犯罪を犯すのだろうか。
母親が息子を愛しすぎたのがいけなかったのか。
夫を失い、息子に精神的に依存しすぎたのか。
甘やかし過ぎたのか。
成長の過程で年齢に応じて人として大切なことを伝えてやれなかったのか。
ただ愛するだけではだめなのか。
犯罪を犯すようになるまでに、その予兆のようなものがあったのかもしれない。
おかしな行動が見受けられたのかもしれない。
それを知っていながら、見て見ぬふりをしてきたのかもしれない。
息子は、これでもかこれでもかと、母親を試すように悪さをする。
それでも母親は叱らない。
「あなたはいい子よ」と呪文のように言い続ける。
息子と正面から向き合えていなかったのではないか。
自分にとって「いい子」である息子を失いたくなかったのではないか。
そういう意味では、生身の息子を愛せていなかったのではないか。
息子は、本当の自分を見てくれない母親を憎んでしまったのかもしれない。
父親も居ず、母親も自分を見てくれない、
誰からも愛されていないと感じてしまったのではないか。
息子にとって、側にいてくれる母親だけが頼りだ。
それなのに母親は、自分を通り越して、作り上げられたいい子の偶像を愛している。
その孤独が、息子を犯罪者へと育ててしまったのではないか。
息子の心理はわからないが、考えさせられる内容だった。