日比谷高校と開成高校の東大進学率
Xの高校受験の先生が、日比谷高校の男女別の東大現役進学率を紹介していました。
日比谷(男子):28.7%
開成:27.0%
開成のほうが入学時の偏差値が高いことを考えると、最終的な進学実績で日比谷が上回るのは意外に思えます。この差は、日比谷の教育力の高さによるものなのか、高校受験を経て入学する生徒を東大に合格させるノウハウが日比谷には備わっているということなのか。あるいは、開成の生徒は東大以外の進学先、特に海外大学などを志望する割合が高いためなのか。興味深いデータです。
首都圏難関校の東大合格実績に匹敵するのは、都立では日比谷くらいしかない。
日比谷に確実に入学できるのであれば高校受験からでも良いだろう。でも、大多数は他の公立高等に進学する。そのリスクを考えると、とても高校受験で良いとはならない家庭が大多数だろう。
基本的には中学受験に影響はほぼないだろう。
中学受験組と公立組の違いが極端にでるのは私立医学部や海外大等、数千万円の学費等がかかる進学先。
もちろん私立中高一貫校でも、私立医学部や海外の学費等は無理という家庭もあるが、公立ほどではない。
私立中高一貫校のニーズは、東大や国立医学部だけでなく、海外大や私立医学部も狙う層が一定数いる以上、公立進学率が増えるとは考えにくい。
今年の東大入試は二次の理系科目が得意な人に極めて不利な内容でした。例年、日比谷は二次の理系科目で得点が伸びず中高一貫校に逆転を許していましたが、今年は日比谷の一次重視、二次英語重視の姿勢が嵌りました。
しかし来年以降は少なくとも昨年、下手をすると日比谷の理系実績が壊滅的だった一昨年の状況に戻る可能性は高いです。相対的に理系科目が得意ではない人を東大理系学部が欲しがっていないためです。また、一昨年から今年まで日比谷の東大理系学部の進学実績が安定しないのは、下位合格者が多く理系科目が仕上がらないままD判定やE判定で特攻し、理系科目で中高一貫校と差がつかないよう運を祈るスタンスだからです。この不安定さは、高校3年間では時間が足りないことに起因します。さらに2027年の大学入試では、日比谷は高校無償化の所得制限撤廃による志望者の減による生徒のレベルの低下や高校入試の男女枠撤廃による男子の減少にも直面し厳しい状況を迎えます。
中高一貫校組が注意しなければならないのは、一次の足切りが厳しくなったことにより、高3秋以降に一次対策をするのでは遅いという点です。さらに今年のような万一に備えて極端な理系科目重視は避けた方が良いでしょう。やはり高1からコンスタントに学習を続けないとD判定やE判定レベルの競争に巻きこまれます。油断が一番の大敵です。
2024年度の国公立医学部合格者数は開成53名、日比谷は40名。
そのうち旧帝大は開成19名(理Ⅲは12名)、日比谷4名(理Ⅲは0名)。東京医科歯科大(現:東京科学大医学部)・千葉大・横浜市立大の医学部は開成19名、日比谷は11名。
国公立医学部の総数では、生徒数を加味すると日比谷が検討していると言えるが、その中で理Ⅲや旧帝大、近隣県の医学部の合格実績を見てみると、日比谷は医学部の場合、地方の駅弁大で合格実績を稼いでいると分かる。
また東大の文理の合格者数をカウントすると
「開成 文:理=48:101」
「日比谷 文理=39:41」(こちらはいずれも2025年度のデータ)
医学部や理系の合格者数・合格率は男子の方が高い。また国公立医学部(特に東京の近隣県の医学部)は理Ⅲを除く東大と同水準ややや上回っており、それらも加味すると、日比谷が検討という状態ではなくなる。もはや開成の生徒の一定数は「理想は東大理Ⅲ、次に京大・医科歯科大や他の旧帝大等、それがだめなら駅弁」であり、日比谷のほぼ理系全員の「理想は東大理Ⅲ、次は理Ⅰ・Ⅱ、次に旧帝大の医学部以外など…」とは大きく違う。そのため、東大の合格者数だけでその学校の比較はできなくなっている。
特に、最近の受験生は中高期間にコロナ禍だったので、他の世代より医療への関心が高まった世代となる。そう考えると医学部志向が高まり、その反対に東大志望が減る。東大・医学部レベルの中で移動する感じ。
まぁ日比谷にこだわる人は、どうしても日比谷が良く見えるような数値などを使って実態とは乖離する認識をするのだが…。
今回のデータで日比谷が検討していることを無理やり挙げるとすれば「教師や保護者の東大至上主義に感化された日比谷生が東大に特攻したから」といえる。他の国公立や医学部の合格者数の少なさを見れば、生徒の志望校を東大に集約させて東大合格者数を増やしているにすぎない。東大以外の方が向いている生徒でも無理やり東大を受験させる(洗脳して受験させる)様は、中学受験の塾と同じ構図。生徒の幸せを考えていない行為ではあるが、ある意味公立校の絶対的な使命を果たしていると言える(笑)。東大合格のノウハウがあるかとのことだが、あるとすれば(受験のための授業の質が良いとかではなく)そうして東大を目指すことが絶対的だという集団心理の醸成だろう。日比谷の教師ともなればプライドも高く、そうした思考になるのはある意味当然。
もっとも、他の公立校でも同様。東京の旧学区制のトップ校(西や八王子東、国立等)も東大志向が強く、それこそ入学時点では8割くらい東大志望なのではないかと思うほど。都立高校入試を突破し万能感が強いのか知らないが、早慶も合格できないような人間でも(足切りをくらわないとわかると)東大に特攻する。そこでも「二次で高得点を取れば逆転合格も可能」なんて洗脳マインドが顔を出す。実際は途中で脱落するがそれでも早慶よりも駅弁の方が価値があるとする困れる。都立高校生が地方のの非医学部を受験するなんて何の意味があるのだろうか?ちなみに、日比谷高校には2024年度の浪人で弘前大(非医学部)に合格している。進学したか知らないが、そこを受験するなら、早慶の合格率を上げた方が有意義ではないかと思うが、国公立洗脳の成功例といえる。
ちなみに、定員割れした現高1が入試を迎える2年後はどんだけ悲惨な状況になるだろうか?東大はそこそこ検討しても医学部は激減するだろうね。日比谷が凄かったのは1964年の193人、その後学区制が導入され激減した。今回の無償化も似たようなインパクトがあると思われる。また1964年というのは、団塊の世代が大学受験をする直前(というより段階の世代の対処として学区制が導入された)であり、都内から優秀な学生が集まったが、そうした流動性を失うと結果はがた落ちになる。ちなみに73年には29名になった。昨今は、私立無償化で(学区制が導入された時の)日比谷から他の都立ではなく、日比谷から私立に流れている。2024年と25年では20名ほど合格者数を増やしたが、その要因が特定されておらず、なんとなく増えているだけ。その点無償化は減少要因となる。
中学受験の最高峰、高校受験である開成と、高校受験の最高峰である日比谷を比較しても、それは、大学受験における上位の2〜3パーセントの話。
マーケットの9割以上には関係ないから…(笑)
というか、今後の動向を考察したとて、塾関係者以外には関係なくない? 「ウチの子が、中学受験、高校受験で上位5%に入れる実力がある(あった)」以外の一般人には絵空事だよね。乙…
このスレに限らず、2000年代からいつも思うのだが、公立シンパと国私立シンパ同士で掲示板上で対立してる場合じゃないよ
高校募集する高校がどこも頑張って高校受験全体で大学受験実績を伸ばすのを期待しないと
海城や豊島岡女子が高校募集を止めたため、首都圏の高校受験の上位層の選択肢が更に減ってしまったし
↓の「こういうことを言う人」は、「開成は高校入試から撤退してほしい。何の問題もないし、日比谷や翠嵐がもっと伸びてくれるから」て掲示板上で書いてる人たちを指してる
1592. 匿名 2025/02/18(火) 10:28:28
>1572
こういうことを言う人は「開成が高校入試をやめたら、高校入試そのものを回避して中学入試に大量に優秀層が流出するから、日比谷も翠嵐も泣きを見るのは確実」ということを分かっていない
ちなみに、私も首都圏公立推しだけど、もし開成がブチ切れて「高校入試から撤退する」とかになったら首都圏公立というか高校受験そのものが大変なことになる可能性が非常に高いと思うので、「開成、頼むから高校受験を続けて!」と願っている
967. 匿名 2025/03/09(日) 13:08:52
>943
もっとも、日比谷は開成が高校募集止めたら泣きを見るだろうけどな
開成を受けられる(進学するだけでなくて)ことで高校受験にしていた優秀層は多いので、開成が高校募集止めたら中学受験に行く事になるため、日比谷は優秀層を取り逃がすことに
東大合格という物差しだけで中高が決まっているような議論ですが、どちらも個性がありどっちが良いというものでもないですよ。
開成は中学受験の象徴的存在で、男子の最優秀層が集まり、当然カリキュラムも教師陣も独自のもので、ハイレベルで切磋琢磨できる。
男子校が良いかどうかは教育方針の問題だが、良いという人には共学より良いということ。また、中受できる経済的余裕のある家庭出身の友人ばかりであるのも不要なストレスが生じる可能性は低く、それも方針の問題でしょう。
日比谷は言わずもがなの伝統があり、男女共学、各種行事など教養主義を標榜しているだけありバランスが良い。経済的理由で公立を選んだ家庭出身の生徒もいるし、帰国子女も多く、私立からの乗り換え組もいて多様性がある。
親の教育方針次第でしょう。
どちらに進む子供も相当に優秀な子ばかりだけど、小学生からハードな塾漬けを敬遠したいということで高受を選ぶ親もいるし、一貫校の教育方針と環境を選びたいという親もいる。それぞれに、長短あります。
個人的意見としては、もっと公立高校が躍進して、中受で出遅れてしまってやはり高受にするけれども選択肢が多いとか、才能があり急に勉強に意欲が出て一気に伸びたら行く場所があるとか、12歳の中受で何か大きなものが決まるかのような今の風潮ではなく、様々なタイミングで始められるマルチパスが用意されている方が健全と思います。
そもそも、御三家だとか関西御三家のような学校に入るのも、昔は今ほど競争が激しくなくて、才能があれば6年生の1年間で突破できるようなものだったのです。それでいて有名な人も多く出ているわけです。
いまのように、先に始めたら有利だからといって中学受験がこれほど大きなウエイトを占めるのは異常かと思います。
入口では威力があるけど、学校歴はだんだんと企業でも力がなくなってきているのは事実(いまや東大出ただけで出世は無理。昔は人事部でそういう扱いがあったけど)ですからね。