灘・筑駒・開成・麻布・聖光・海城の大学合格実績加重平均偏差値｜掲示板スレッド

灘・筑駒・開成・麻布・聖光・海城がHPで公表している2017年の大学合格実績をベースに各校の現役・浪人生が合格したほぼ全ての国内大学の加重平均偏差値を算出してみました。

計算するに当たり、桜蔭・渋谷系・駒東等も同じ手法で比較しようとしましたが、これらの学校が公表しているのは主要大学の合格実績だけで、今回の6校との比較は出来ないと判断しました。
また、今回の6校の中で学部まで詳細に公表しているのは筑駒と麻布だけですが、公表資料の精度は筑駒が一番という印象でした。

加重平均偏差値の計算は、大雑把に以下の要領で行いました。
・大学偏差値は基本的に「最新！大学偏差値情報 2018(2)」の数値を使用しました。
・学部まで明らかなものは学部偏差値を使用し、大学名やL・S（開成データで文系・理系の意）等の括りまでしか表記のないものは、その括り内にある学部の平均偏差値を計算に使用しました。
・医学部は上記括りとは別に全体の計算に反映させています。
・「最新！大学偏差値情報 2018(2)」に偏差値掲載のない大学（防衛大学、防衛医科大学、気象大学等）の偏差値は、他のweb情報を参考に他校と比較して「最新！大学偏差値情報 2018(2)」の偏差値に換算しました。
・偏差値不明の一部の音楽・芸術大学及び海外大学への合格実績は入っていません。
・先に「灘・開成・筑駒生の大学進学力比較」で掲載した灘の（合格実績）加重平均偏差値は一部修正しました。

以下が2017年の対象6校の現浪が合格した国内大学の加重平均偏差値と2011年時の各校の中学偏差値（四谷大塚80%）です。
　　　　　　　現役　　　　浪人　　　　　現浪　　2011中学偏差値　　　現浪/中学偏差値比　
　灘　　　　74.15　　　　68.95　　　　71.30　　　　73.0　　　　　　　　0.977
　筑駒　　　72.31　　　　70.14　　　　71.41　　　　73.0　　　　　　　　0.978
　開成　　　70.67　　　　68.48　　　　69.27　　　　72.0　　　　　　　　0.962
　麻布　　　69.66　　　　67.04　　　　68.02　　　　68.0　　　　　　　　1.000
　聖光　　　68.11　　　　66.46　　　　67.59　　　　68.5　　　　　　　　0.987
　海城　　　66.81　　　　65.45　　　　66.31　　　　63.5　　　　　　　　1.044

まず、灘現役の数値が頭一つ高くなっていますが、これは地方進学校で特に現役時の国公立医志向が強いために現れた現象と考えられ、ここで学校同士のポテンシャルを比較するには「現浪」の数値比較が妥当と考えます。
また、現浪/中学偏差値比については、中学入学時の偏差値と大学合格偏差値では母集団が異なるため、現浪/中学偏差値比の絶対値に特に意味はありませんが、進学動向の傾向を見るための一つの数値として興味深いと考え計算してみました。

以上の計算結果から概ね以下のことが言えそうです。
・灘と筑駒の現浪・中学偏差値は粗同じで両校のポテンシャルに明らかな差はない様です。
・中学入学時の差がそのまま殆ど変わらずスライドする様に大学合格実績に現れる傾向がある様です。
・開成は灘・筑駒と比較すると、高校卒業時のポテンシャル低下が若干大きい様です。
・麻布と海城は中学偏差値に対し大学合格実績のパフォーマンスは良いと言えそうです。
・逆に聖光は中学偏差値が麻布より若干良いのに大学合格実績では麻布に逆転されており、ここでの比較では少々寂しい結果になっています。

その他、計算してみての所感は、
・中学偏差値で72以上のトップ校は伸び代を稼ぐ大学の絶対数が少ないため、現浪/中学偏差値比は低下する傾向があるようです。また、特に首都圏のトップ校は進学しないのに早慶等の私大を数多く受験するため、その傾向が強くなる様です。
・逆に中学偏差値で68以下の学校は伸び代を稼ぐチャンスが多くなるため、現浪/中学偏差値比の低下傾向は減少又はなくなるようです。
・実際、中学偏差値50台の中高一貫校の大学合格実績を見ると華々しい大学合格実績の学校が多いんですよね。計算はしていませんが、中堅以上から偏差値68程度の中高一貫校の現浪/中学偏差値比は恐らく上昇傾向になると思います。まあ、中学受験と大学受験の母集団が違うから当たり前ですね。
・聖光と麻布の逆転劇は毎年起こっているのでしょうか？　毎年同じ傾向なら原因がありそうですね、、、