「文系は刺し身のツマ」に｜掲示板スレッド

既述のように、クーンkuhnは『科学革命の構造』で、バラダイム論を唱えた。そして確固たる基本的前提=パラダイムが存在する限り、科学者らはそれにつき何らの疑問を抱かず研究に従事することになろう。しかしながら、科学史を記述するための理論的な枠組みであったはずのパラダイム論が社会科学の科学性を保証するための規範的規準としてのみ採用されたならば、それまた問題である。なぜなら、確固たるパラダイムが健在である間、社会科学研究者らもまたそこに疑問を差し挟まないことになるからだ。すなわち、批判的議論の放棄である。それが、批判的であることが必須であり本質的要請でもある社会科学にとって、深刻な自殺行為となってしまうことは明らかである。

報道によれば、岸田政権は防衛費増額ならびにコロナ・ワクチン接種等の有料化などを検討しているらしい。東京五輪疑惑など、国費をめぐる不祥事が発覚するなか、いったいどの口が言うか、と思われる。彼が政権に就いてから、さまざまな社会福祉的政策が打ち切り、切り捨てられてきた。考えてみれば、岸田氏自身の血族は財務省関係者が多く、官房副長官ならびに総理補佐官もまた、財務省出身者らで固められている。そうした岸田政権が主客転倒したかのように財務省の影響下にあるのは、遺憾な現実である。たとえ未曾有の物価高に国民が苦しめられようとも、30年間賃金水準が変わらず、しかもその中で先進国中最悪レベルの社会的・経済的格差の存在との現実につき、目を逸らしたままで。それでいて、史上空前の内部留保を不当に溜め込む大企業ならびに一部富裕層に対する優遇税制を改めようともせずに。そのようなとき私は、憲法における平等原則との原理ならびに資本主義体制下での「社会法」の性格やその限界につき、学問的観点からもあらためて思い致さざるを得ないのである。

周知のように現行憲法25条で、生存権が保障されている。しかしながら、それは資本主義体制を前提とするブルジョア憲法ゆえに、その本質上限界を包含する。すなわち、今日のように現実社会が対立的階級的分立特殊社会を形成しているとき、その上部構造たる法形態もこれら分立的社会の特殊的契機を媒介とせざるを得ない。そして、資本主義の発展段階における社会立法の特殊性は、資本主義的組織の上に基礎付けられ政治形態たる近代国家の資本主義的組織の強化における国民への強圧関係の差異に帰着する。

たしかに資本主義の安定期における社会立法は、その生育期におけるほど露骨な搾取的形態はとらない。表見的にはむしろ、温情的資本主義立法に向けられてくる。しかしながら、それは資本主義の最小限度の資本の増殖・価値形成という基礎的な限界を逸脱することはあり得ない。まして、それが資本主義の崩壊期との一般的危機にともなれば支配層は自己の存立基盤維持のために、自己の存在権の徹底的な維持防御的形態をとる。そこに、もはや「飴と鞭」的手段を狡猾かつ懐柔的にとる余裕はない。

その観点からみれば、支配層の政治的代弁者たる岸田政権が今後ますます政治的暴走を強行するとの懸念しか思い描けないのである。しかも、国民向け施策との口実で計上しながら未執行であった剰余金が膨大に残余するにも関わらず、それを「回収」するとのごとき厚顔さ。まさに、やらずぶったくりのありさま。この年末年始を厳寒の野外で過ごさざるを得ない方々の安否が案じられる。

パラダイム論なんか持ち出さなくても科学者はみなわかっているよ。現在の理論は、現時点で測定できる事象に合致するもののうち、もっとも賛同を得られたものであることをね。測定機器が発達し、その理論に合致しない事象が見つかれば、当然それをもとに新たな理論が形成され、様々な議論を経て置き換え、または追加されていく。つまり現在の理論は必ずしも最終解でないことを理解している。新たな理論が出てきた場合、元の理論を支持する人は最初は抵抗するだろうが事実と論理を突きつけられれば素直に折れる。歴史学者だって同じだろ。

だから、君たちだけなんだよ。自らの思想や主義に固執し頭の中だけで議論して事実を見ようとしないのは。見ようとしないから事実とどんどん乖離して空想や妄想の世界に入り、世間から相手にされなくなる。

観察の理論負荷性は理解するが、それでもある前提に基づいて検証によってその理論が正しいことが言えたなら、一歩ずつ最終解に近づいていると思うね。

その科学者らはともかく、君自身は以前とは矛盾したことを述べているとの自覚がないことが嗤える。ご覧の方々もお気付きであろうよ。

どこが矛盾しているかの指摘もできないくせに、そんないい加減なことを言うとはね。まあ、それは放っておくとして、「観察」と「事実」は違うことは理解しなよ。

指摘されても未だに自らの矛盾が自覚できないとは、いかにも君らしい。しかも、公知の事実に証明は不要だ。陽が東から上り、地球が自転することにつき、いまさら「証明」が必要かね。民訴を勉強なさい。とりわけ、固定HNで長年、そうして珍論・奇論を垂れ流し続けてきた君の場合においては。

君の頭の中の妄想や空想は事実でも何でもないことを理解しているかい？屁理屈だけでは事実にならないし、証明したことにもならないんだよ。