年金削減は条約違反｜掲示板スレッド

年金者組合

全日本年金組合 は１９日までに、日本政府による年金削減について、社会保障の最低基準を定めたＩＬＯ（国際労働機関）第10２号条約に違反するとあるとして、ＩＬＯに対し、日本政府に勧告するよう申し立てと要請を行いました。社会権規約委員会と女性差別撤廃委員会にも日本政府への勧告・要請に基づく情報提供を行い、審査と協力を要請します。
要請では、日本の年金水準がＩＬＯ第１０２号条約に規定される基準の４０％に達していないと指摘。

今の年金では生活できず食費を節約して通院を控える高齢者や障がい者の実態や、労働者の賃金格が低年金・無年金につながり、低年金ゆえに８０代を超えても非正規労働者として安い賃金で働き続けないといけない高齢者がいると報告しています。

日本政府が２０１３年から１５年の３年間で２・５％も年金を削減したことについて、社会権規約の「後退禁止原則」に違反していると指摘。
昨年１０月に厚生労働大臣に対して、条約に違反する年金減額の是正を求める要求を提出し、１２月に厚労省との交渉をもったが裁判で係争中を理由に対話を拒否していると報告しています。

ＩＬＯは日本政府に勧告を

これまで年金者組合は、１６年から１９年まで４年連続でＩＬＯ本部を訪問。日本の公的年金削減の経過と実態を伝えてきました。
全日本年金者組合の廣岡元穂書記長は、「年金削減の撤廃を求めて３９地裁とたたかっているが不当判決が続いている。国際基準からしたら、この裁判は勝っていないといけない内容だ」と強調。
「国際基準で日本の遅れた社会保障制度を変えていく運動にしていきたい」と話しました。