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【4211051】日本の古(いにしえ)

投稿者: 善人   (ID:iY3zXBxtWIE) 投稿日時:2016年 08月 12日 18:36

日本の古きいにしえをつぶやき語り合いませんか?

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  1. 【4755665】 投稿者: 神話  (ID:Pk9VAtYVJ.o) 投稿日時:2017年 10月 30日 08:12

    >だが問題なのはその観念の構造それ自体ではないかと思う。つまり日本人は強固不変の単一物によって永遠性が維持されるとか、表徴され得るという発想は持たなかった。形あるものやがて滅び、生死もまたしかり。その現実を直視したうえで新生と継承を繰り返し永遠成就に至る。古事記の国生み神話、天地開闢で伊弉諾命が「日々1000の命を滅する」としたのに対して、伊邪那岐命が「それでは日々1500の命を生み出す」とした説話があるが、この思想背景も同じ文脈で捉えられる。
    柱は朽ちる。だがそれは消滅を意味するのではなく「新生」を繰り返すことによってあらたに生まれ変わり、その支えるものは神域で永遠に変わることがない。
    神道を律する常世思想を継承しているのが伊勢神宮であり、出雲大社であった。


    これは、分子生物学者の福岡伸一氏が紹介するところのシェーンハイマーの「動的平衡」に通じるものがあって、宿命的なエントロピー(乱雑さ)の増大に抗し、秩序を維持することが生命の本質であると指摘したことは非常に示唆的だと思います。
    その法則に抗う方法は、その構造の耐久性を強化することではなくて、仕組み自体を流れのなかに置いて増大するエントロピーを外部に排出するしかない。

    事実、シェーンハイマーの同位元素を用いたマウス実験によれば、摂取したタンパク質を分解した分子の半分が、3日間で体内を構成していた分子と入れ替わっていて、外形的には変化が無いように見えるにもかかわらず、分子レベルでは数ヶ月で全くの別人になっていると言う。
    つまり、生命というのは分子の流れにできた淀みであって、そこでは「変化」と「固定」を同時に果たしているわけですね。

    これを文学的に言えば、「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えてかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。」だろうし、哲学的に言えば、「絶対矛盾の自己同一」ということになるらしい。

    神話で伝えるところの消滅と新生の平衡状態は、分子の流れの淀み・・まさに生命そのものだと感じます。

  2. 【4758250】 投稿者: 冷静にかんがえると  (ID:ZKBpyBrxGJA) 投稿日時:2017年 11月 01日 18:47

    神話 さん

    >これは、分子生物学者の福岡伸一氏が紹介するところのシェーンハイマーの「動的平衡」に通じるものがあって、宿命的なエントロピー(乱雑さ)の増大に抗し、秩序を維持することが生命の本質であると指摘したことは非常に示唆的だと思います。

    なるほど、、これは気付かなかった視点をありがとうございます。
    福岡伸一博士の「動的平衡」は、一般的に形あるものは時間の経過により崩壊するエントロピーの増大には逆らえない。しかし一方で、生物の生命維持活動は、このエントロピー増大の法則に先回りして自らを崩壊して再構築(新陳代謝)するというやり方で維持される。
    つまり、ある系にとってこの絶え間ない「更新」こそが全体のバランス・秩序維持に資するものであって、これがひとつのソリューションとも言えるわけですね。
    そう言えばあるライトノベルで、逆向きの時間を生きる恋人同士の苦悩を描いたものがあったが、二人に共通するエポックを境に片方は「未来」、もう一方は「過去」に向かう。時間軸の端と端を結んで「二人でひとつの命」といった主人公の言葉も示唆的だった。

    さて比国のロドリゴ・ドゥテルテ大統領の公式訪問中、天皇・皇后両陛下への謁見も為されたが、国際関係もまさにこの「動的平衡」の絶妙なバランスによって成り立っている、と言えるのではないか。
    ベンゲット移民をきっかけにマニラ麻を通してダバオ開拓に心血注いだ日本人、太田恭三郎。そのダバオ市長を計6期務めたのがドゥテルテ大統領であった。
    またリモン峠で壮絶な戦いを繰り広げた帝国陸軍第一師団が派遣されたのがレイテ島。空爆と砲撃で圧倒され、約50日間の戦闘で1万人近くが亡くなったとされる。
    去年一月に天皇・皇后両陛下がラグナ州カリラヤの戦没者碑を訪れ追悼されているが、ドゥテルテ大統領はこのレイテ島出身だそうだ。

    我が国は慰霊、追悼という過去への時間巻き戻しを両陛下が実行してくださり、これが国家間の「新陳代謝」に繋がっているといった意味で、ひじょうに恵まれているといえよう。エントロピーの増大に先んじて「新陳代謝」を繰り返すことによって、国家間の秩序も維持され友好関係も醸成できる。
    だが一方で、その「新陳代謝」にも繋がらず、結果としてエントロピーの増大を「許し」てしまっている過去への時間巻き戻しもあるようだ。
    ユネスコ国際諮問委員会の判断見送りは、端と端とを結ぶ時間の糸を結び直しなさい、という警笛ともいえる、妥当なものであった。

  3. 【4784662】 投稿者: 冷静にかんがえると  (ID:pMrBH6xAerk) 投稿日時:2017年 11月 24日 08:42

    朝晩の寒暖差が大きいこの頃、昨年の「勤労感謝の日」を調べてみると最低11.2度、最高12.5度と気温差僅か1.3度。これに対して今年は同6.1度、14.5度と、その差8度以上もあった(いずれも東京地方)。こうも気温差が激しいと、冬物コートを取り出すタイミングにも迷ってしまう。豪州出身の妻はこの辺りの感覚が未だ理解し得ないようで、毎年たいていひと悶着ある通例行事となってしまった。
    さてこちらは通例行事と比するにはあまりに非礼なことだが、「勤労感謝の日」はまた、宮中祭祀の中でも重要な新嘗祭ー「夕の儀、暁の儀」が執り行われる日でもある。白いお祭服を纏われた天皇陛下が五穀豊穣を祈り、神嘉殿にてお供え物を神々と食される、祖型は農耕儀礼の収穫祭の一態様と言われている。
    我々が寝静まっている時間帯ー「暁の儀」-午後11時からおよそ2時間、ご高齢の陛下がこのような祈りを捧げておられる姿を想像し得る国民がどれほどいようか。
    収穫祭のような農耕儀礼自体は東南アジア諸国をはじめ、世界中に存することだが、我が国の場合はこの祭祀を母型として皇位継承儀礼たる大嘗祭が執り行われる。そういった意味で日本書紀、仁徳天皇あるいは古事記では雄略天皇の歌謡の段以降、天皇家といういわば一系に委ねられた神事として、我が国固有の「伝統」文化と位置付けられよう。件(くだん)の新嘗祭では皇太子殿下と共に神嘉殿で拝礼され、終了の合図とともにご一緒に神嘉殿を退出される間、采女以外、余人の入室は認められない、いわば一子相伝の奥義である。
    皇統が「血」を結縁として古より今日まで一系として続く、「正統性」の証しがここにある。

    ところで先に豪州にて市民を対象とした全国調査で同性婚の支持が過半数に達し、議会が年内に同性婚を合法化する道が開かれた。統計局が15日公表した調査結果によると、1200万人強が参加した郵便投票で賛成は約61.6%だった。反対は38.4%。全国調査は議会を拘束しないが、ターンブル首相は議員が結果を尊重するだろうと述べた、という(11月15日付、Bloomberg配信)。
    翻って我が国、、自民党の竹下亘総務会長が岐阜市内の講演で、天皇、皇后両陛下が国賓を迎えて開く宮中晩餐(ばんさん)会をめぐり、「(国賓の)パートナーが同性だった場合、私は(晩餐会への出席には)反対だ。日本国の伝統には合わないと思う」と述べたという(11月23日、朝日新聞デジタル)。

    婚姻形態も世界各国、その国固有の文化として尊重すべきとはいえ、宮中諸行事となればなるほど、竹下氏のいわれることは尤もである。だが一方で、そのような異なるいわば外来の文化を時には跳ね返し、一部を受け入れて我が国固有の文化を育んできたのもまた一面、事実である。
    仮に将来、国賓級の同性婚者の拝謁が起こり得た場合、さてどうするか、、
    問題提起としては傾聴するべきものであった。

  4. 【4807836】 投稿者: ちはやふる  (ID:677zzzeggek) 投稿日時:2017年 12月 16日 20:37

    スレ主さま、冷静にかんがえるとさま、ご無沙汰しております。

    何年かぶりに皇居一般開放に訪れ、紅葉を愛でて参りました。皆様お忙しいのか、ここのところ投稿を拝見しませんが、天皇誕生日も近く一縷の望みを託して、ちょっとお訊きしたいことがあるもので、ご覧いただければ幸いです。

    冷静にかんがえるとさま、フランス映画の「禁じられた遊び」というのを、ギターをやってらした貴方さまはご存じかと思いますが、その中でスペイン民謡の「誓い」とかいうギター曲をご存じないでしょうか? いろいろ調べているのですが、どうしても見つかりません。
    ちょっと今書いているものに必要なため、もしご存じならお教え頂けないでしょうか? 出来ればお知りになる限り曲の詳細をお願い申し上げます。
    久しぶりの投稿でいきなり失礼とは存じますが、お目に留まることを願いつつ。

  5. 【4807866】 投稿者: 通りすがり  (ID:Vrpke91w8JM) 投稿日時:2017年 12月 16日 21:19

    「アメリアの誓い」というカタロニア民謡はあるようです。

  6. 【4809892】 投稿者: 冷静にかんがえると  (ID:qDrtArqnW0I) 投稿日時:2017年 12月 18日 20:07

    ちはやふる さん

    お久しぶりです。
    皇居一般公開も去年秋、今春ともに乾通りの樹木工事で実施されず一年半ぶりとなった故か、一昨年秋と比べると20000人増の来場者数となったそうですね。

    さて「禁じられた遊び」はナルシソ・イエペスが弱冠24歳で音楽すべてを古典ギターのみで担当し、彼の古典ギタリスト奏者としての名を一挙に世に知らしめた仏映画の名作とされています。この中で演奏されているのは既にご指摘があった通り「アメリアの誓い」で、古典ギター愛好者では「アメリアの遺言」としてけっこうポピュラーな楽曲となっています。原曲は現在も独立問題で揺れているスペインのカタルーニャ(カタロニア)自治州の民謡のひとつで、現代古典ギターの巨匠アンドレス・セゴビアの師、ミゲル・リョベートがギター用にアレンジしたものです。フレットを軽く抑え倍音を奏でるハーモニクスという弦楽器特有の奏法が用いられており6弦をDまで下げるなど、全体として哀愁、、というよりかなり重い曲調ではないかと思っています。

    ところで民謡ですから一応ストーリー仕立てとなっており、内容としては諸説あるものの自分の夫を継母に奪われ、その継母から贈られるカーネーションの毒によって徐々に弱まっていくアメリア姫自身の想いを遺言として歌詞にしたもの、という点では共通しています。余談ですが「誓い」と訳すと、そういった歌詞内容ですから何某の復讐心を彷彿させ、子供の純真さを主題とした件(くだん)の映画の挿入曲には沿わないという判断があったかも知れません。
    このアメリア姫が実在の人物をモチーフとしたものか否かわたしは存じませんが、歌詞に「兄弟のカルロス」と出てくることからハプスブルク家の一員であることも考えられます。マリア・テレサかマルガリータ・テレサか、、
    私見ですが、マリア・テレサであるとすれば彼女の後世の評価はひじょうに猜疑心強き女性で、ルイ14世の寵姫モンテスパン侯爵夫人との関係を「娘と継母」に擬して当時の人々が民謡として謡い繋いできたのかなあ、とも思います。

    ちはやふるさんがどのような内容をお知りになりたいのか文面からでは伺い知れませんが、ハプスブルグ家に見られる中世貴族の婚姻形態、あるいは仏ブルボン家との係争など個別のテーマについては、申し訳ないがわたしは知見を持ち合わせていません。ただハプスブルグ家を含むスペイン王家の通史的書籍であれば原書房だったか、、確か王家の歴史といったような書籍が出ていると思います(書籍名は失念しました)。未読でしたらあたられてみてはいかがでしょう?

  7. 【4811871】 投稿者: ちはやふる  (ID:hEbTa6Hu0ZI) 投稿日時:2017年 12月 20日 15:34

    冷静にかんがえると様、通りすがり様

    ご存知の限りなどと、不躾な問いかけに、ご丁寧なお返事を頂き、本当に有難うございました。
    19世紀のヨーロッパの国民国家の形成期にスペインのフランコ体制で民謡、民族舞踏の政治的な意味合いを調べているうちに、「アメリア」という名を見つけられず、お訊き致しました。一説にはブルボン家の血筋でないフランコ体制に、これらが果たした役割は、かなり大きかったとか。
    お教え頂いた本は「スペイン王家の歴史」かしら。さっそく探して見ます。
    ヨーロッパの民謡、民族舞踏について、貴方さまのご意見を、いつか伺えたら、うれしく存じます。

  8. 【4815913】 投稿者: ちはやふる  (ID:hEbTa6Hu0ZI) 投稿日時:2017年 12月 24日 17:17

    https://mainichi.jp/articles/20171223/ddm/007/030/056000c

    カタルーニャの独立問題は本当にタイムリーでしたわね。憲法改正にまで一気に進みそうです。

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