マルチリンガルを目指せる女子校
中国軍の戦略シミュレーション
中国軍による台湾のLNG基地を模擬した目標へのロケット砲実射などが確認されている。
これは、対インフラ(社会基盤)打撃や米軍の接近を阻止する能力が向上していると公益財団法人「国家基本問題研究所」は結論づけた。
台湾は発電の4割以上をLNGに依存する。
中国軍はLNGなどの輸入を止めるためのシーレーン(海上交通路)封鎖の訓練も実施した。
「海上封鎖訓練の範囲や練度が向上している」と指摘。
中国軍の言い分は、「『台湾独立』分裂勢力への厳重な警告だ」などと主張している。
プーチンはウクライナのエネルギー施設攻撃の戦術を繰り返している。
中国軍が最近行ったとされる「台湾のLNG基地を模した標的への火力演習」だが、これは単なる脅しや象徴的演出ではない。むしろ、国家間の実力行使において最も本質的な論点、戦争が成立するための物理的および制度的な条件─を浮き彫りにするシグナルである。
まず前提として、台湾の発電構成におけるLNG依存は確かに脆弱性であって、中国としては「短期的戦闘による機能麻痺」からの「政治的譲歩」というシナリオを描いている可能性がある。しかし、それが即座に実戦転化可能かといえば、答えはノーだ。
① LNG基地攻撃=即降伏ではない
確かに電力供給は軍事作戦・インフラ維持・世論の耐久力に直結するが、LNG基地は1つではない。多数の分散基地、非常用電源、産業バッファの存在が無視されている。また、攻撃された瞬間に「国民が投降モードに入る」とでも思っているのなら、むしろ中国の認知戦の限界を露呈している。甘すぎる。
②海上封鎖という「お手軽な万能カード」の幻想
「シーレーン封鎖」はコストに見合わぬ高リスク作戦。封鎖には監視・臨検・阻止能力が必要で、それが長期戦に耐えるだけの政治的正当性を欠けば、むしろ自滅を招く。しかも封鎖ラインは日本・フィリピン・米軍の防衛圏とも重なり、中国が独力で維持し続けることは現実的に困難だ。全く現実も見えていない。
③プーチンの模倣=戦術の単純化というリスク
ウクライナでの電力インフラ攻撃は、NATOとの地理的近接、冬季作戦という地政的・季節的条件が重なって初めて意味を持った。台湾は海上国家であり、米軍が「見える距離にいる」空間構造下では、インフラ攻撃はすぐに空海戦の応酬に発展する可能性が高い。つまり「戦術のコピー」には地政学的翻訳が必要だが、それが抜けている。片手落ちも良いところ。
④中国側の真意:「強制外交」から「耐久誘導戦」へ?
中国の演習は、実際には「短期決戦による政治的屈服」ではなく、「持久的封鎖・ハイブリッド戦争を用いた疲弊誘導」に軸足を移しつつある可能性がある。つまり台湾へのサイバー攻撃、情報攪乱、エネルギー物流の寸断を段階的に行い、台湾社会内部の意思決定をじわじわ腐らせる「準・戦時的状態の恒常化」こそが目指すところだとすれば、むしろこれは冷戦型の長期戦構想だ。全く真意を読み損ねている。
つまり。
戦争はロケットの数では決まらない。
戦略とは、「手段と目的の整合性」である。今回の中国軍演習は、ロジスティクスの可視化という意味では有益だが、それ以上に「認知的な戦争観の陳腐さ」も露呈している。地図を広げ、ロケットを数えるだけでは、21世紀の戦争は読み解けない。
要は、浅い。あんたの分析もどきか、どっかの記事の受け売りか知らんが、圧倒的に浅い。