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【君たちはどう生きるか 地上波初放送】

【7669527】
スレッド作成者: 未来少年名探偵コナン (ID:o4XWcdmaeVs)
2025年 05月 04日 04:05

先日の日テレ金曜ロードショーで初放映された、宮崎駿の最新作『君たちはどう生きるか』。映画館では観ず、前評判も芳しくない中で、正直まったく期待していなかったが、意外にも引き込まれた。

「難解でつまらない」という声は、むしろ“映画の文法”を期待した側の戸惑いに過ぎない。これはそもそも映画ですらない。「絵描き・宮崎駿」が、84歳にしてようやく筆を置いた“私小説”のようなものだった。

とりわけ印象深いのは、亡き盟友・高畑勲=パクさんへの想い。塔の上に孤高に棲む「大伯父」というキャラクターに託されたのは、ただのオマージュではない。あれは呪縛そのものであり、師であり、ライバルであり、尊敬と敬愛、片思いにも似た思慕の情と、裏腹の憎しみ、過去の自分の写し絵でもある。

塔とはスタジオジブリの暗喩でもあっただろう。「積み木の均衡を守る」という大伯父の役割は、時に精緻な構造体を求め、時に感情の爆発を抑え、長年の盟友と距離を置くことで達成されてきた“ジブリ作品群”そのものだった。

眞人は誰か?
宮崎吾朗という読みもあったが、むしろこれは駿自身。ではアオサギは?私は鈴木敏夫に見えた。映画の現実から虚構へ、あるいは虚構から現実へと“導いてしまう”存在。生涯の「使者」だったのだろう。

クライマックスも明確なカタルシスもない。が、明確に一つの“決別”が描かれた。あの世界の全てを司る塔の支配者=高畑勲から、自ら眞人が立ち去るその瞬間。
駿はようやく、「高畑勲から解放された」のではないか。正確には、“映画を高畑の亡霊と共に作る”という重圧から、自らを解き放ったのだ。

作画監督・本田雄(庵野秀明の『エヴァ』系譜)は、その現代的なアプローチをほとんど作品に染み込ませていない。むしろ本田は「宮崎駿の手の震え」をそのまま紙に写し取っただけだ。極端な話、本田はこの映画で“何もしていない”。だがそれこそが功績だった。

声優陣について。

・木村拓哉(勝一):やはり“ダイコン”。だが、それがいいのかもしれない。父は理解不能な存在であり、実在しているようでしていない“幽霊”のような存在だったから。

・山時聡真(眞人):この声が見事なのは、どこまでも「既視感」に満ちていること。ナウシカのアスベル、ラピュタのパズー、もののけのアシタカ、全ての“宮崎少年”の声をなぞっていた。わざとやっているのなら恐るべき技。

・菅田将暉(アオサギ):これはもう驚いた。役者が“消えている”。あれが菅田くんだと分かる観客がどれほどいるか。素晴らしい。

・あいみょん(ヒミ):完全に“演技の中にある素人臭さ”。計算かもしれない。あれが彼女の“歌”にも通じる“生々しさ”だとすれば、なるほど納得。

・大竹しのぶ、風吹ジュン、竹下景子、阿川佐和子:おばば4人衆の怪演。顔が一切浮かばない。つまり“女優”ではなく“声”としてそこにいた。声優でもない。あれは「声という現象」だった。

・火野正平(大伯父):これ以上のキャスティングはない。パクさんを演じるためにこの世に残されたのだとさえ思えた。亡くなられたのが本当に惜しい。

音楽は久石譲、主題歌は米津玄師。どちらも完璧だが、特筆すべきは“記憶に残らない”点。強い旋律や主張がなく、すべてが「風景の一部」に徹している。つまり、この作品には“テーマソング”すら不要だったのだ。

これほど「大スクリーンで観るべきだった」と後悔した映画も久しぶり。家庭の80インチでは“視野を包まれない”。あの圧は映画館でしか体験できない。まるで“夢の中を歩く”ような没入感だった。

この作品は、物語を語ろうとしていない。救いも、感動も、成長も、ない。ただ「去っていく」という一点だけを描いている。だからこそ、宮崎駿はここで“完結”したのだと思う。

“虚構”という呪いからの解放。その意味で、本作は『風立ちぬ』が描いた“死への耽美”とは全く違う。これは、「もう一度、生きようとする宮崎駿」の物語だった。

皆さんはこの映画、どうお感じになられましたか?

【7669530】 投稿者: 開始五分で   (ID:6N/QJBLu0GQ)
投稿日時:2025年 05月 04日 05:37

爆睡。記憶なし

【7669551】 投稿者: うん   (ID:o4XWcdmaeVs)
投稿日時:2025年 05月 04日 08:36

よく寝てくださいね。
睡眠不足は体に毒です。

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