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【428973】国際総合学類、国際関係学部とは?

投稿者: Y.I.   (ID:xx5YrZVRtu.) 投稿日時:2006年 08月 26日 10:59

 息子が国際関係の学科を志望しております。まだ中三ですが、「将来国際的な立場で仕事をしたい」と言っております。
ただ、たとえば筑波大の国際総合学類というのはどういう学問教育をするところなのだろう?という基本的なところがまだ
父親である私にも分かりません。私自身は理科系の出身です。
 先日、筑波大オープンキャンパスに出席し、国際総合学類そろいのTシャツを着た学生さんとご一緒しました。先生方の
お話やカリキュラムについても伺いましたが、イマイチ納得がいかないのです。卒業生の就職先を見ても、企業の国際営
業部門、銀行の国際部門などが多かったように思います。進学先は筑波大大学院のほか東大法学部、一橋経済、東大の
公共政策などがありました。外交官試験合格者も2名ほどでした。
 私見ですがこのような進路を選ぶなら、必ずしも国際学類でなくても良いのでは?と思うのです。経済学部で国際経済学を
深く学び、あるいは法学部で国際法関係を専攻し加えて語学が堪能である人なら、同様の活躍の場は有るのではないか?
と思ったりしてしまいます。
 たしか筑波大国際総合学類では「国際関係学概論?−?」が必修と伺いましたがこの授業はどのような内容なのでしょう?
また他大学にも国際学部がありますがの他の学部・学科との違いや特長はどういう点なのでしょうか?
 息子のためにも在校生はじめ多くの皆様の皆さんのご意見を承れたら幸いです。

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  1. 【429041】 投稿者: 受験生の親  (ID:uSaCbUs3KII) 投稿日時:2006年 08月 26日 13:54

    大学で事務の仕事をしています。国際学部について詳しくはわからないので、答えになっていなかったらごめんなさい。
    大学の学部を高校卒業迄に決定すると言うのは中々難しいことだと思います。高校まで勉強していたことから急に自分は大学で何を専門的(具体的)に勉強したいのだろうと思うのは難しいようです。
    国際関係と言っても欧米からアジア、中近東、アフリカ、国際機関と非常に範囲は広いと思います。「自分は国際関係の何について学びたいのか。」それによって進学先がある程度決まってくるように思います。欧米関係はどの大学でも教授陣は充実していると思いますが、中近東、アフリカ、東南アジアの専門家(教授)はどの大学にもいるわけではないと思います。自分の知りたいことを専門にしている先生(教授)がいる大学を目指すのも一つかと思います。(教授が退官されると編成が変わる場合もあるので気をつけていることも大切です。)
    大学入学後に自分の専攻に対する考えが変わる場合もあるので、教養学部の中から専攻を絞るのも手かも知れません。または3年次に学部変更が利く大学に進学するのもいいのかもしれません。
    どちらにしろ18歳で自分の専攻したい事を決定するのは難しいと思います。

  2. 【429314】 投稿者: 国際関係  (ID:nixoyn2Xzcw) 投稿日時:2006年 08月 27日 01:35

    一言で、国際関係といっても多くの分野があります。
    国際政治学、国際経済学、国際法、国際関係法、国際関係史、国際文化論、国際協力論、(国際)比較政治論、国際方法論などなど。


    そもそも国際○○学部や国際○○大学等は、
    伝統的な文学・法学・経済学・外国語学などの出身教授の寄せ集め的なところがありますので、内容や教授陣が充実してないところが多いです。
    受験生の幻想で難易度は高いところが多いですが。


    「国際」というのを取り払って考えると、
    結局のところ政治学、経済学、法学、文化学、歴史学、語学の派生分野に他なりません。


    私見ですが、
    まず、法学部や経済学部、文学部、外国語学部等に進学して、
    その学問分野の基礎固めをしてから、それでもまだ専門的に勉強したければ大学院に進学すればいいと思います。


    それに国際と名のつく大学や学部は最近できたところが多く、OB・OGが極めて少ないです。就職面で少し不安かなと思ったりもします。




  3. 【429383】 投稿者: ソフトタンク  (ID:cdZiBcNt3c.) 投稿日時:2006年 08月 27日 10:03

    国際関係さんが言われている様に、受験生の幻想により国際○○学部は実体に比べて受験難易度が高いと思います。これは某大学の総合人間学部などと同じで、国立大学で目新しい学部を作ると定員が少ないところに受験生が集まるのでこういった現象が起こりがちです。
    Y.I.さん自身が既にお気づきですが、「何の分野で」活躍するかが重要です。
    中三では現時点でその方向性は定まっていないのが普通なので、
    ・LATE SPECIALIZATIONという意味で東大の文系(文2?)
    ・他学部の講義の履修性が良いという意味で一橋(社学、経済?)
    などを目指されてはいかがでしょうか。

  4. 【430215】 投稿者: Y.I.  (ID:402I600tFas) 投稿日時:2006年 08月 28日 21:26

    いろいろ示唆に富んだご意見ありがとうございました

     15歳の子供が考えることですから未熟な点も多々あります。でも本人がまじめに考える限り親としてそれを補佐し、
    育ててやりたいと思っています。今は「本屋で国際的に活躍している先人の本を探して読むように。いろいろなことを
    多くの人から学び自分の抱いているイメージを少しはっきりさせるように」と言ってあります。8月16日付け読売新聞
    に「国際公務員」というコラムがありましたが、本人も一心に読んでいました。

     ただ、「国際」あるいは「国際化」というのは一つの流行語に過ぎない、というのは言い過ぎでしょうか?国際関係さん
    がおっしゃるように「国際」を除くと単に政治学、経済学、法学、文化学、歴史学、語学の派生分野に他ならない、
    と私も思います。先日のオープンキャンパスで学生さんのレベルと意欲には非常に高いものを感じました。しかし国際
    学群のカリキュラムに、これといって専門というべき柱が無いようにも思われたのです。

     理科系では今さら「国際化」ということは言いません。研究成果をレフェリーの審査を経て欧文誌に発表し、国際
    会議で各国の研究者と討論することは当たり前です。業績が認められれば海外の大学や研究機関から招聘され
    ることもあり得ます。海外留学後、現地に職を得て研究を続けている若手研究者も数多くいます。国際的活躍の場は
    すでに開かれているわけで、それも「専門性」が有るから可能なのだ、と思います。

     ソフトタンクさんのおっしゃるように「国際人」を志望する以前に、自分はこれをやりたいという「分野」が有るべきで
    はないか、と思います。それが経済学、あるいは法学、文学であれこつこつと地道な勉強を重ねた上で飛躍する以外に
    道は開けないのでは、と思います。

     息子には自分でそのことを悟って欲しいと思います。あるいは受験生の親さんのおっしゃるように18歳になっても
    決まらないかも知れません。ただ彼も興味のある分野は別にあるようですから、そのことと、「将来国際的な立場で
    仕事をしたい」、という希望を両立できる方向を見いだしてくれないかと思っています。

     それを期待しつつ見守っているのが今の私でしょうか。

    今後の進路として受験生の親さん、国際関係さん、ソフトタンクさんのご意見、とても参考になりました。



     お気づきの点有ればまたお教え下さい。いろいろ丁寧なご意見ありがとうございました。重ねて感謝の意を表します。

  5. 【430392】 投稿者: 国際総合学類卒業生  (ID:TVFykCgatfw) 投稿日時:2006年 08月 29日 03:56

    結論から言えば、ご指摘の通り国際関係のフィールドへの就職と言う点に関し、筑波大学国際総合学類は必ずしも他大学・学部との差別化ができていません。それは大雑把に言えば以下の理由によります。

    「国際的な立場での仕事」というと、企業の国際部門を除けば、主に1.国家公務員(外交官)として働く、2.国際公務員として働く、3.NGOの一員として働く、の3つが挙げられます。

    1. 外交官になるためには、国家公務員一種試験に合格して外務省に採用されるか、外務省が実施する外務専門職試験に合格する必要がありますが、前者に関しては東京大学を始めとする首都圏の大学と関西の一部大学、後者についても外語大学や首都圏・関西圏の大学生が合格者の大半を占めます。筑波大学これらの試験に関するノウハウの蓄積に乏しく、特に一種試験に関しては情報戦の側面が多分にあるため、この点で地理的不便さ、人的ネットワークの弱さから遅れをとっています。

    2. 多くの人のイメージと異なり、国際機関が求めているのは土木・農業と言った理系分野のスペシャリスト、文系では経済の専門家(Ph.D取得者)です。なので、こうした分野で学んだほうが国際機関で働くチャンスは大きいです。では国際関係学はといえば、多くの大学が「国際〜」と言う名の学部を掲げてはいますが国際機関への就職という点においてはJohns HopkinsのSAIS、GeorgetownのMSFS、TuftsのFletcher Schoolといったごく一部のトップスクール以外は殆ど相手にされません。国際総合学類をこれらの大学院進学への足がかりとすることはできますが、その場合も相当の努力が求められます。少なくとも当学類程度のアカデミックキャリアでは、国際機関で働くのは極めて困難と言わざるを得ません。

    3. 最後にNGOですが、こちらも伊勢崎賢治氏が著書「武装解除」の中で述べているように求められているのはマネジメント能力を持った人材です。偏った思想の下、[削除しました]的閉鎖的活動に耽るのであればともかく、現地の政治・経済プロセスにコミットしうるNGOで働くのであれば必要なのは組織の運営・管理能力であり、そうしたスキルを身につけることができるのは国際総合学類ではなくビジネススクールでしょう。

    以上より分かるように、国際総合学類が提供するものと国際関係実務で求められている人材とにミスマッチがあるため就職実績においてこの分野への人材輩出が十分できていません。更に言えばこれば当学類に限った話ではなく、日本の大学の国際関係学全体が抱える問題であると言えます。私の周囲でも、1年次には皆国際公務員か外交官になると言っていましたがそれを実現したのは極少数です(これは本人の嗜好・適正の変化という面もあるのでいい悪いということではありません)。改めて、指摘のあった疑問に答えれば、当学類卒業生の就職先というのは例えば東大法学部や慶応大学の経済学部でも実現することは可能です。ご子息はまだ中学3年とのことですから、じっくり話し合って進路を決めるのがよいかと思います。

  6. 【430846】 投稿者: 現役  (ID:Gm8IlxHwodU) 投稿日時:2006年 08月 29日 21:08

    御指摘の通り、国際関係論専攻といっても、政治学なり法学、経済学といったディシプリンの基盤をしっかり固めておかないと、天真爛漫な単なるお茶の間「国際関係」論で四年間が終わってしまいます。加えて、外国語の運用能力を実務レベルにまで引き上げることに失敗した場合、何のための「国際」?ということになりかねません。
    東大でも一橋でも、東京外語でも慶応でも、ディシプリンを踏み、それをオープン・マクロの国際の場裏へ適用し、かつ外国語の能力を実務レベルにまで引き上げることに努めていればいい訳で、それは筑波の国際でも可能です。留学生や帰国生が多く、かつ1学年80人の少人数教育であることを考えれば、筑波の国際の環境は、こうした他学と比べても遜色は決してありません。また、東大の国際関係論分科(教養学部教養学科第三国際関係論分科:駒場)の国際政治学専攻の学生と、同じ東大の法学部政治学科国際政治学専攻(本郷)の学生とを比較した場合、前者が後者より「専門性」なりディシプリンが弱いか?というと、それは一概には言えません。要は、本人次第、その学生の不断の努力次第ということになります。
    ディシプリンを踏んでいるか否かは、その人の読書遍歴を問えばすぐに分かります。(国際)政治学で言えば、新書レベルで留まってしまったか、それとも岩波文庫等の古典に系統的に当たっているか、官庁訪問や院入試等の勝負の場に臨めば一目瞭然です。
    どこへ進学しようと、その成否は結局、在学中の本人の努力次第ですよ。岩波文庫の古典は数百円で買えますので、ウェーバーやトックビルなどの手堅い所を、ご子息へ勧めてみるのは如何ですか。

  7. 【431500】 投稿者: ソフトタンク  (ID:puwZk4goXIo) 投稿日時:2006年 08月 30日 22:03

    現役 さんへ:
    -------------------------------------------------------
    現役さんの大学の学科比較に関する考えは理解できますが、ここは漠然と「国際関係で活躍したい」と考えている「中学3年生」に最も妥当と考えられるアドバイスを考えるスレなので、少し方向性が違うのではないかなとも思います。
    ここはやはり、本人の望む「国際関係」ということは残しつつ、大学入学後の心変わりも考慮に入れた選択を勧めるのが良いのではないでしょうか。
    蛇足ですが、中学3年生に新書を勧めるというのはちょっと無理があると思います。

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