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【6100585】入試難易度を統制すると,中高一貫 校進学が難関大学進学を有利にするとは言えないという。

投稿者: 分析結果   (ID:Env85xWfdVU) 投稿日時:2020年 11月 23日 17:56

◆ 私立中高一貫校における中入生と高入生の比較分析
―中学受験のメリット・デメリットの実証的検討―
比較教育社会学コース  須 藤 康 介


8. まとめと結論
 本稿で主に得られた知見は次の三点である。

・上・中位校において,中入生は成績面でわずかに不振となっている。これは,中学受験で入学しておくと,高校に入った後の学習が有利になるという通説と対立している。

・中入生のほうが継続的な教育で学校生活に適応しやすいという通説は,上・中位校において支持される。中入生は,部活動や対教師関係
において,学校生活への適応に一日の長があるのだろう。

・中入生は社会的不平等を感じていないと
いう傾向は,ごくわずかに見られたのみであった。さらに,その認知が将来にわたって継続するものであるかどうか確かでないこともふまえれば,中学受験によって社会観が偏るといったことはあまり考えられない。

 以上のように,中学受験に関する一般言説は,的を射たものもあれば,誤解に基づいていると思われるものもある。中学受験のメリットとして最も強調して語られる学業に対する有利は,本分析からは支持されていない。
これは,入試難易度を統制すると,中高一貫
校進学が難関大学進学を有利にするとは言えないという,須藤(2012)の知見と一致している6)

一方,学校生活への適応という側面で,中入であることの効果は一定程度見出された。今後,この側面がより着目されてもよいのではなかろうか。


1)この調査は,東京大学教育学部において,「教育社会学調査実
習」のゼミの一環として,本田由紀を研究代表に行われたもので
ある。調査の概要は『私立高校生の生活・意識・行動に関する調剤師報告書』に収められている。

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  1. 【6101105】 投稿者: 論文とはそういうもの  (ID:DipaPdi.BRk) 投稿日時:2020年 11月 24日 08:01

    新規性(ある仮説)を大胆に主張せねばならないものであるから。
    若手にとり、それが学会での存在証明になる。
    この筆者もそうした批判を覚悟のうえのものであろう。

    もっともあらかじめ筆者の設定した範囲内での結論ということなので、
    それが必ずしも広く普遍性有することにはなるまい。
    反論が出ることも当然だと思われる。

  2. 【6101112】 投稿者: イメージ操作?  (ID:y84q5Eh.3DI) 投稿日時:2020年 11月 24日 08:07

    その方、東大博士ですね。

    再度
    この調査は,東京大学教育学部において,「教育社会学調査実習」のゼミの一環として,本田由紀を研究代表に行われたものである。調査の概要は『私立高校生の生活・意識・行動に関する調剤師報告書』に収められている。

  3. 【6101117】 投稿者: エデュあるある  (ID:xvcIVg4634I) 投稿日時:2020年 11月 24日 08:15

    中学一貫教育は、絶対的に有利なもの~(笑)



    中学一貫で浪人しても東大不合格
    公立高校から現役東大生



    結論、「結局は、地頭」

  4. 【6101137】 投稿者: 東大出たってだけで  (ID:KHiShNsoBCU) 投稿日時:2020年 11月 24日 08:28

    明星大学職員です
    ttps://www.iag.meisei-u.ac.jp/meuhp/KgApp?kyoinId=ymbsygymggy

  5. 【6101140】 投稿者: 簡単な話  (ID:pITttHmq9Os) 投稿日時:2020年 11月 24日 08:30

    >この論文は高2の時点での調査で、「先取りしている中高一貫生」と「先取りなしの高入生」の校内成績比較の結果。

    「上・中位校において,わずかではあるが,中入生のほうが校内成績が低いことが分かる。高入生は高校受験によって比較的近い時期に選抜されたため,「落ちこぼれ」がまだ発生していないのに対して,中入生は中学時にハイペースな学習についていけなくなっている生徒が存在するため,平均として校内成績がわずかに低くなっていると考えられる



    先取りは、有利だ!!!

    では、先取りしているのに、なぜ成績が悪い~って話(笑)

  6. 【6101149】 投稿者: 全然わかってない  (ID:1Tm8uoHHwkk) 投稿日時:2020年 11月 24日 08:34

    >「中学一貫の先取り教育は、中受組全員にメリットがあるわけではない」ということでは。

    全員にメリットがあるわけではない、のは当然ではないですか?
    「全員」や「すべて」が平等であるわけではない、のと同じ理屈です。
    より多くの子にとって、メリットがあると感じられればそれでいいのではないでしょうか。
    公立小中学校のゆるい教育内容も、圧倒的多数の「平凡な子」に合わせた結果ですよね。

    >この論文は高2の時点での調査で、「先取りしている中高一貫生」と「先取りなしの高入生」の校内成績比較の結果。
    >「上・中位校において,中入生は成績面でわずかに不振となっている。これは,中学受験で入学しておくと,高校に入った後の学習が有利になるという通説と対立している。」

    高入(高校募集)がある学校の場合、中高一貫校と聞いてみなさんが想像するような、大胆な先取りはできないと思います。(進学実績を高入生に頼っているような学校では尚更です)
    高校のどこかの時点で中入組と高入組を合流させなければならないので。

    ハイペースな先取りをする学校は完全中高一貫の難関進学校に多く見られると思います。
    結局、本郷や豊島岡女子が高校募集を取り止めたのも、高入組が思ったような進学実績を出せないからという理由の他に、ハイペースな先取りができないから(高入組の存在が中入組の足を引っ張るから)だと思います。

    論文の主旨は
    「中学受験のメリットとして最も強調して語られる学業に対する有利は,本分析からは支持されていない。
    これは,入試難易度を統制すると,中高一貫校進学が難関大学進学を有利にするとは言えないという,須藤(2012)の知見と一致している」

    とのことですが、肝心の学校群の抽出で「学業に対する有利」を得られない学校ばかりを選んでいると思います。
    (「学業に対する有利」を得られる学校の多くは高校募集をしていないので当然ですが)

    論文の著者が「難関大学」と定義する学校が知りたいです。
    抽出されている学校群から予測すると「東京一工、旧帝、早慶」に限るということではなさそうですね。
    論文中の「中学受験上位校」の間口の広さから考えて、「日東駒専」ぐらいまでは難関大学と定義されてもおかしくないと思います。

    論文の著者は、上位校を「首都圏模試偏差値60以上の高校募集がある中高一貫校」、中位校を「首都圏模試偏差値47~60未満の高校募集がある中高一貫校」から抽出していると明記しているので

    スレ主も同様に、論文中の「上位校」「中位校」の定義を明確にして論じるべきです。
    肝心の部分を伏せたまま、内容を文章を読んだ人の先入観に委ねるとは、印象操作してると思われても文句は言えないと思います。

  7. 【6101151】 投稿者: 条件  (ID:aU1jj0So0xU) 投稿日時:2020年 11月 24日 08:36

    自分の学力に合った学校で、普通にサボらなければ
    中高一貫のハイレベルな先取りカリキュラムは有利って事ですよ。

    当たり前の話です。

  8. 【6101153】 投稿者: ついでに言えば  (ID:J4.f9OS.Wz2) 投稿日時:2020年 11月 24日 08:36

    理科大理工学部卒ですね。
    院から何故か東大の教育学部に進んだ。

    所謂院から東大、最終学歴東大卒系。何故か4年かけて理工学部卒業したのに、理工系に進まなかった変わり者。

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