★世界で活躍しよう！！日本全国の仲間と学ぶ早稲田佐賀中学★｜掲示板スレッド

直正の歴史漫画、わかりやすくて面白いです。中高生の唐津入門の書ですね。

高橋是清はアメリカへ語学留学にいく予定が、アメリカ人に詐欺に会い、アメリカで奴隷として人身売買されてしまったんですね。一生懸命生き延びて英語力を身につけ日本に生きて帰り、不屈の精神で総理大臣まで登り詰める。とんでもない漢です。

幕末の危機的状況の日本に彗星の如く現れた鍋島直正はもはや人間ではなく神の化身だったのではと考えてしまいます。幕府と連携しペリー率いる黒船艦隊を日本の誇る軍備力を備えた長崎で迎撃する作戦もあったようです。メディアが好きな幕末の話は仲の悪い薩摩と長州を坂本龍馬がくっつけて徳川幕府を倒すという関ヶ原のリベンジに話が行き過ぎてあまりにも偏ってると感じます。井伊直弼の安政の大獄についてだけは私も納得できませんが。
鍋島直正はいかに日本のことを考えて人材育成や産業革命をしたのか分かります。明治新政府では佐賀藩出身者は薩摩長州の制御役としても大切な役割を果たします。
吉田松陰の教えを忘れ国民の税金を私利私欲に使った山縣有朋や井上馨を追求した江藤新平、大隈重信には国と国民を守るための鍋島直正の理念がしっかりと根付いてたのですね。彗星鍋島直正は明治４年にこの世を去り江藤新平と島義勇は明治７年に志半ばで去りましたが、大隈重信がしっかりと志を引き継ぎ早稲田大学の誕生へと繋がっていきます。

鍋島直正は長崎に外国の文化や言語を学ぶための致遠館を開き、全国から学生を受け入れました。オランダ人グイド・フルベッキを講師とし大隈重信・副島種臣・中島永元が教頭をしています。
学生には勝海舟・小松帯刀・西郷隆盛・大久保利通・坂本龍馬・木戸孝允・岩倉具視・伊藤博文・大村益次郎・横井小楠など誰もが一度は聞いたことがある人物が学んでいます。
目を輝かし全国から集まった学生との出会いは日本の未来について激論も交わしたことでしょう。
人と人がつながり日本の危機を乗り越え新しい時代を拓く大きな力へと導いていく。
鍋島直正の教育の理念は大隈重信へ受け継がれ、早稲田大学を立ち上げる重要な経験おなり大隈重信の志の原点となりました。
長崎の致遠館跡地には「大隈の教育理念の原点」とする記念碑が設立されているそうです。

慶応三年七月二十五日朝六時、外輪船コロラド号は、三発の号砲を合図に、桑港に向けて横浜港を出港した。

高橋是清が 十三歳 の誕生日を迎えるという日の朝のことだ。

当時、亜米利加を往復する船便は、毎月ほぼ一便ずつ、香港、上海、横浜を経由していた。わずか六、七百トンほどの船である。
仙台藩から一緒に旅立つのは、富田、勝、高木に鈴木と是清を加えた五人だ。富田ら三人の侍たちは、現地での学費など藩から充分な手当てが約束されており、船中でも個室があてがわれていた。
是清と鈴木の二人は、なにせ子供の身ゆえ船底の大部屋に押し込まれた。その船室の粗末さや汚さは目を覆うばかりで、なにより臭気が耐え難い。中国から亜米利加へ多くの移民が盛んな時代だったっこともありそうした大量の中国人たちで溢れかえっていた。
是清は、甲板に上がり海から見える海岸線に目をやると陸地が見る間に遠ざかっていく。そして海岸線から離れていくと日本の地がみるみると遠く霞んで小さくなっていく。是清は、これまで自分の周囲のことしか目に映ってなかったことに生まれて初めて一度も味わったことのない感覚に衝撃を受けた。

清酒鍋島美味かったよ！

高橋是清はあの時代になんと13才でアメリカへ渡ったんですか！彼の持つ好奇心と勇気がすごい。
国のトップまで登り詰める器のデカさを感じます。

日本酒の鍋島は入手困難な酒ですね。
水が綺麗で米が取れる佐賀は九州ではめずらしく日本酒がメジャーで、有名な鍋島、東一、天山、太閤などなと多くの銘柄があります。伊万里市山代にある松浦一酒造にはなんと河童のミイラが祀られてます。興味のある保護者様は是非伊万里へ。

満13歳は、今でいう12歳ですよね。佐賀県外から八太郎館に入寮する中入生とほぼ同じ年頃です。侍の子ゆえ母親も覚悟をもって送り出したんでしょう。その是清が若干16歳で唐津に英学校の立ち上げ教師として藩主から盛大に迎えられました。今でいう高校一年ぐらいですね。亜米利加の牧場で毎週末は馬に乗って過ごした是清は、気づくと他の教師たちのように迎えの籠に乗ることなく馬に跨っていました。

山脇や多田は侍の姿でまったく違和感はないが、是清といえばフロックコート姿。しかも桑港仕込みの着こなしとザンギリ頭でいきおい視線は是清一人に集中する。
用意の馬は、てっきり調練教師の山脇や多田のためかとばかり思っていたらなんと二人は当然のように籠を選ぶではないか。ならばと、是清は迷わず手綱に手をのばし慣れた仕草でひらりと馬に跨った。

「おおっ」と背後でどよめきがあがった。

彼の地の馬に比べるといささか貧弱だが、一鞭当てると馬は嬉しそうに一声いなないて走りなれた城下へ向けて飛び出した。やがて唐津の城が見えてきた。出迎えの藩士たちが道の両側にずらりと整列して一行の到着を待っている。はからずも城下に一番乗りをする城に続く路には一面に厚く砂が敷かれ見事に箒目をいれて整えてあった。(今でいうレッドカーペットだよ)
城は天守台まで築かれているが天守のない小振りな海城だが唐津湾を望み鶴が翼を広げたような美しい姿が紺碧の空の下に広がっていた。

150年後の同地で学ぶ君たちに幸あれ。これから学ぶ君たちにも知ってほしい。早稲田佐賀の学校案内にもある耐恒寮のことを、そして鍋島直正の偉業を、唐津という街の文化的な幅の広さには今でも先人たちの志が満ちていることを。

入学して度々行われる唐津学習にて、子ども逹は少しずつ彼らなりに歴史の重みを理解し、そしてこの先は自分たちがその一端を担っていくのだという気持ちが芽生えていくのだと期待しております。＜歴史に学ぶ。＞地元ではないからこそ、新鮮な気持ちで向き合えているのではないでしょうか。

正直、この地で中高時代を過ごせるわが子がうらやましい。自分も当時チャンスがあれば挑戦してみたかった！
わが子にはそう言い続けていますが、目の前の課題やテストで精一杯の様子。
本当にその価値が見えてくるのはまだまだ先のようです。