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【第7回】京北学園

http://www.keihoku.ac.jp/

・・「勉強しなさい!」と言う前に・・

本校の中学三年の男子生徒が、次のような短歌を詠みました。

母嘆く勉強しろと言うけれどいまやろうとは思っていたのに
お母さん勉強しろとうるさいが言わなきゃやるよ黙って欲しい

母親としては、見るに見かねて声をかけたのに反応はマイナスに動いています。子どもは本当に「今やろうと思っていた」「言わなきゃやる」のでしょうか。親としては、不安ですから、ついつい声をかけ、親子の溝は広がっていくことになります。「勉強に対してやる気をなくさせる一番の方法は,やろうとした時に勉強しなさい、ということである」(市川伸一著『学習と教育の心理学』岩波書店刊)と言われれば、理解できないことはないのですが、我が子が勉強もしないでだらだらしている態度を目の当たりにして、黙っていることはできない心理もよくわかります。

子どもたちは、誰もが「いい成績をとりたい」「親にほめられたい」と思っているものです。ところが、机に向かったり、教科書を開くと睡魔に襲われたり、マンガを読みたくなる子も多くいます。そういえば、私も試験前になると小説が無性に読みたくなったものです。このように「勉強しよう」という子どもたちの行動を邪魔しているのは一体何なのでしょう。

「意識が考えて、無意識が応援するとき、人は行動できる」と言われます。しかし、無意識にマイナスのメッセージが多く蓄積されてしまうと行動にも悪い影響がありそうです。

人の行動や成長の邪魔をするメッセージのことを「ゴーレム効果」(−誤ってマイナスの印象を抱いたときに、相手がそのマイナスの方向へ、実際に変わる現象のこと−)と言います。確かに「どうせ僕が勉強したって・・」「今さらやっても・・」「僕には無理です」というようにマイナスのレッテルで自分を捉え、行動できない子どもたちも多い印象を受けます。このような「思考停止」状態に陥ってしまう原因に、親や教師に今まで投げかけられた「ことば」の影響もあるとすれば、「言葉がけ」も責任重大です。

イチローがメジャーリーグで262 本の安打記録を打ち立てたとき、インタビューに答え、「大きさや強さに対する憧れが大きすぎて、自分自身の可能性をつぶさないでほしい。自分の持っている能力を生かせれば、可能性はすごく広がる」と日本の若者にメッセージをくれましたが、確かに子どもたちには、それぞれの能力を生かせれば「無限の可能性」が広がっているのでしょうね。

親や教師が子どもに対して期待を持ち、その子の長所を伸ばそうという温かい態度で接していれば、彼たちも期待に応えて伸びていく可能性が大きい」というのは「ピグマリオン効果」と言います。このように、子どもたちの「可能性」を邪魔しないで、支援する大人でいたいものです。


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