「女子校×インターナショナルスクール」始動!

「女子校×インターナショナルスクール」始動!

inter-edu’s eye

新たな時代で必要とされるリーダーシップを備えた女性の育成と、開校以来の理念である「自立と共生」を掲げる文京学院大学女子中学校 高等学校(以下、文京学院)。2021年度からは、アオバジャパン・インターナショナルスクール(以下、A-JIS)と連携したプログラムがスタートします。

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教育連携で実現する「未来の自分像」

難関大学への進学を希望する生徒向けの学級担任や進路指導の責任者を歴任し、海外語学研修では中心的役割を担っている副校長の佐藤泰正先生からお話をうかがいました。

副校長の佐藤泰正先生
文京学院のさまざまな教育改革に注力されている佐藤先生

インターエデュ(以下、エデュ):理想の生徒像や国際教育のゴールを教えてください。

佐藤先生:独自のテーマに基づいた探究学習を通して、問題解決のために深い思考と議論を繰り返しながら日本語と英語の両方で発信できる力を備えた生徒を目指しています。そのために、タイにおける科学交流など多くの場面で生徒自身の探究内容を発表する機会を設けています。急速にグローバル化が進む、現在の国際社会で活躍する一員として、語学力を発揮しながら協働できる生徒の育成が本校の使命であると考えています。

教育提携にある背景 ≫

エデュ:文京学院とA-JISがコラボレーションする授業の内容を教えてください。

佐藤先生:A-JISが実施している「Theory of Knowledge」(※)を本校の探究活動に組み込み、まずは学びのプラットフォームを揃えます。これにより、両校の生徒たちが学習だけでなく、さまざまな行事や課外活動に取り組めるようになります。課外活動ひとつとっても、IB校ならではの多彩な授業がありますので、実施に向けて両校での調整が行われているところです。

(※)「Theory of Knowledge」‥TOKと略される、IB特有の必修科目の1つ。知識とは何か、自分が「知っている」と自覚するまでの仕組みなど、「考え方」そのものを問う哲学的な科目。

A-JISとコラボレーションした授業の様子
A-JISとコラボレーションした授業の様子
ICTを活用したオンラインミーティングを実施
ICTを活用したオンラインミーティングを実施

エデュ:語学力の向上に直結するイマージョン教育の実例を教えてください。

佐藤先生:高校から選択できる理数キャリアコースの理科授業では、教科専門のネイティブ教員と日本人教員のティーム・ティーチングが行われており、実験の妥当性や効果的なプレゼンテーションを指導しています。外部団体のコンクール出場に向けた研究発表やポスター制作の指導にも定評がありますね。また、2020年度から本格的に、社会、体育、情報の授業でも同様のティーム・ティーチングが始まりました。中学校では、放課後の課外授業である「国際塾」で世界のニュースや情報・プログラミングを学んでいます。

エデュ:ネイティブ教員主導の学級指導について教えてください。

佐藤先生:自立した学習者として生徒を育てるために、中学校では生活指導を含めた「毎日の記録」、高校では「学習連絡帳」を活用した担任指導を行っています。2020年度からの試験的な取り組みとして、「毎日の記録」へのコメント記入をはじめ、放課後の終礼、給食、清掃指導もネイティブ教員がサポートしています。また、2021年度からは各クラスの終礼を日替わりで担当するようになりました。高校生も学級日誌を英語で記入するようになっています。

一日のふり返りを記入する中学の「毎日の記録」
一日のふり返りを記入する中学の「毎日の記録」
英語で連絡事項をやり取りする終礼の様子
英語で連絡事項をやり取りする終礼の様子

エデュ:これまでの国際教育と成果について教えてください。

佐藤先生:タイの国立プリンセスチュラポーンハイスクールとの科学交流は、理数キャリアコースの生徒が中心となって続いています。2020年度はコロナ禍の影響でリモート開催となったものの、入念な準備を経て双方で研究発表を行いました。ポスター制作・発表ともに全てを英語で実施するため、生徒たちにとっては大きな試練となりましたが、非常に良い影響を与えています。追跡調査の結果によると、参加した生徒の過半数が大学を経て大学院まで進学し、さまざまな研究に取り組んでいます。

エデュ:偏差値以外で学習成果を評価する取り組みを教えてください。

佐藤先生:現在進行中の教育改革を見るまでもなく、テストの成績や偏差値以外の観点を持つことが重要だと考え、「リテラシー」と「コンピテンシー」を評価に取り入れています。中学校では「学力総合調査」、高校では「まなび未来PASS」という新たなアセスメントを導入しました。ここで出た数値を通常の模擬試験の偏差値とクロス分析して生徒指導に活かしていきます。

実績ある国際理解教育プログラムの数々 ≫

エデュ:教育提携への期待や今後の展望を教えてください。

佐藤先生:生徒たちの自主的な活動により交流がスタートしています。実例として、2020年度の秋からは本校とA-JISで自然発生的に結成されたダンスチームが作られました。協働の姿勢で取り組む中、予期せぬ化学反応が起こり、生徒たちは試行錯誤しながら成長していきます。この教育提携を通して、従来の枠にとらわれない新しい成果が生み出されていくと確信しています。また、中学校生徒会が主となり、本校学園祭における生徒会企画に動画で参加をしました。教員が用意した学習プログラムだけでなく、生徒自身が主体的に行動し、交流できるようにサポートしていきたいと考えています。

ネイティブ教員と一緒に過ごすランチタイム
ネイティブ教員と一緒に過ごすランチタイム

エデュ:中学受験にチャレンジする受験生へのメッセージをお願いいたします。

佐藤先生:小学校の授業で学ぶ基礎・基本を大切にしてください。また、問題を解くためのスキルを上げるためにも日頃の読書などで語彙力を充分に育むことが大切です。本や新聞を、意識して読むようにしてください。また、英語に親しんだ経験のある方、英語学習に取り組んできた方は、ぜひ「英語インタラクティブ入試」に挑戦してください。英検5級以上を取得している方には優遇制度もあります。これまでの頑張りがきちんと評価される試験を用意していますので、安心してくださいね。

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編集者から見たポイント

2024年度、創立100周年を迎える文京学院。グローバルな視野で実践されるカリキュラムや独自の未来創造教育によって、自らのキャリアを切り開こうとする生徒たちの活躍にもご注目ください。

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