新校長の視点から見る武南の可能性

新校長の視点から見る武南の可能性

inter-edu’s eye

1963年に創立された武南学園の伝統である「自主・自立・自学・協同」の精神を受け継ぎ、併設型の中高一貫校として2012年に開校した武南中学校(以下、武南)。めまぐるしいスピードで多様化が進む社会において、自ら情報を収集し、グローバルな視点に立って諸問題を解決できる力を持った生徒の育成を目指す武南の学び方について、新校長に就任された遠藤修平先生からお話をうかがいました。

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変革する心を磨く“武南スタイル”の教育

埼玉県教育委員会や県立伊奈学園総合高校の校長など、私学以外の知見を広げながら現場改革を主導されてきた遠藤修平先生から、武南での学び方についてさまざまな論点からお話しいただきました。

2022年、新校長に就任された遠藤修平先生
2022年、新校長に就任された遠藤修平先生

武南学園から受け継いだ建学の精神を体現する学びを教えてください。

遠藤先生建学の精神にある「自主」と「自立」は、言葉のとおり生徒本人の意思で物事に取り組み、より良い結果を導くために行動を起こすという意味が含まれています。また「自学」という考えは、生涯教育の概念が一般的でなかった1960年当時としてはかなり先進的なものでした。さらに「協同」は、心をあわせともに協力しながら同じ目的を達成するという目標を意味しています。近年は「協働的な学び」が知られていますが、武南ではずっと以前から人間的な成長にとって欠かせない要素に挙げられてきました。

グループ学習
武南の根底に流れる「協同」の教えが活かされるグループ学習

遠藤先生自分で考えて行動する第一歩として、一日のふり返りをノートに記録したり授業前の3分前行動を指導しており、このような小さな積み重ねが勉強面での高い目標に取り組む精神的な自立につながっています。この記事を読んでいる皆さんもコロナ禍で痛切に感じてきたと思いますが、教えてもらうことを待つだけでなく、自ら興味を持って計画的な学びに取り組むことがとても必要な時代になりました。モラルを育み、物事を正しく判断できるようになるには、単に受験科目を学ぶだけでは難しいでしょう。そのためには、本物を体験する機会を設けてあげることが大切になります。

能楽事前指導
校内で能楽の基礎知識を学んだうえで舞台体験に臨みます
能体験
能楽の舞台に立って現場の緊張感を身体で感じ取ります

遠藤先生武南では理科や社会科など数多くのフィールドワークを実施しています。また美術館めぐりやオペラ鑑賞から、日本古来の伝統芸能である能楽に至るまで、大人でもめったに体験できないような貴重な機会を設けている点は、武南の大きな特色のひとつと言えるでしょう。今後は探究的学習と関連付けながら、さらにフィールドワークを進化させていきます。

先生ご自身の教育信条を教えてください。

遠藤先生今まで一貫して持ち続けてきたのは、人間としての力量を高めるためには教養が必要だという思いです。学力を伸ばすだけでなく、教養に基づいた「品格のある人間であるべし」ということです。それは別段難しいことではありません。挨拶やしっかりした返事、場にあった身だしなみや相手を気遣った礼儀正しさといったものが個人の品格を表していると考えます。さらに言えば、教養とは幅広い知識や多様な体験からの気づきから得られるものであり、中高生の多感な時期にこそ、美術や音楽といった本物を五感で受け止めるフィールドワークが学びの一助となるでしょう。

遠藤先生からのメッセージ ≫

2022年春に卒業した4期生の進学実績について教えてください。

遠藤先生卒業生人数21名に対して、主要大学に合格した数は58名となり、少人数制の中高6年間で大きく学力を伸ばしてきた努力の成果が実証されました。以前は指定校推薦を考えていた生徒は受験により難関女子大に進学しましたが、彼女が職員室の前にある自習スペースで懸命に勉強をしていた姿をよく覚えています。
武南の教員の強みは「生徒に寄り添う姿勢」にあると考えており、学力の壁を乗り越えるための後押しを欠かさないようにしています。また、進学先を決定する際には大学のネームバリューではなく、本人が目指す自己実現に向けた意見を尊重しています。さらに難関大学に合格するだけのポテンシャルを伸ばすこともできるはずです。

最新の大学合格実績 ≫

学力向上の新機軸としてスタートした学びの数々

遠藤修平先生が提唱する「幅広い教養」を育てるための新たな学びについてもお話しいただきました。

新たに始まったSTEM 教育の導入背景について教えてください。

遠藤先生埼玉大学STEM教育研究センターのお力をお借りしてプログラミング教育を導入しました。鉛筆プログラマを活用して段ボールで作った車体を動かすというもので、理科や技術はもちろんのこと、チームワークなど教科の枠を超えた要素を学ぶことができる授業です。教科を横断した学びは各教科にも導入される予定で、問題を解決するためにさまざまな知識をかけ合わせ、ロジカルに考えて進めるという内容を検討しています。そのためにツールやテクノロジーに依存するのではなく、たとえばですが家庭科と理科のコラボ授業でも良いはずです。具体的には料理の動きはプログラミングであり、調理自体が総合科学と捉えても構わないのです。今の時代は理系・文系の垣根が取り払われており、現実的にも「学問にジャンルの枠はない」のです。

STEM教育
試行錯誤を繰り返して成功への道筋を探っていくSTEM教育
埼玉大学の教授を招聘した授業の風景
埼玉大学の教授を招聘した授業の風景

SDGsを取り入れた総合的な学習の時間の様子を教えてください。

遠藤先生まずは開発途上国の現状を知り、今は持続可能な社会の実現にはどんな行動が必要かを考えている段階です。これからのフィールドワークで生徒自身が実際の行動を試すにあたっては、JICAの国際協力を体験しながら日本と海外との関わり方を学んだり、日本の社会についてのプレゼンテーションを行ったりする機会も設けています。夏期特別講座では、生徒による模擬裁判を実施するといったユニークな授業も行われています。

SDGs全17のテーマを吟味しながら意味をひも解いていく生徒たち
SDGs全17のテーマを吟味しながら意味をひも解いていく生徒たち
さいたま地方検察庁検事を招聘した模擬裁判
さいたま地方検察庁検事を招聘した模擬裁判
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来校して初めて分かる学校の真価

最後に、保護者・受験生の皆さんに向けたメッセージをお預かりしました。

遠藤先生中学受験に挑む前に一度、なぜ勉強が必要なのかを家族で話し合ってみてはいかがしょうか。私は、勉強の豊かで充実した生活をするためだけを目的にしたものではなく、周りの人たちをも幸せにする社会貢献の手段を得る過程を学びと考えていますので、一生に一度しかない中高6年間を過ごす学校選びはとても大切なポイントです。インターネットで調べた評判や授業数、さらには進学実績といった目に見える要素だけでわが子が通う学校を選んで良いはずがありません。学校とは入学して終わりではありませんから、在校生の満足度や表情にも注目してほしいと思います。さらに言えば、教員の指導はどうか、教員からは温かさを感じ取れるかといった点も重要です。
受験はわが子が成長するステップとなり得ますが、ハードルを取り除こうとするのではなく、あえて本人自身が乗り越えられるように声をかけ続けるのが保護者の努めになると考えています。

アカデミック英語コース
ディベートを取り入れたオリジナルの英語プログラムも検討されています
BNAN_ACDMIC
校内外でのグローバルな探究学習もさらに発展していきます

編集後記

新校長を迎えた武南では、時代のニーズに合わせた教育を取り入れつつ、人間性の醸成や多様な体験から学力のボトムアップを図る新体制がスタートしました。中高生への教育に情熱を傾ける遠藤先生のお話で「生徒の表情は嘘をつかない」という言葉が強く印象に残りました。清潔感あふれる校舎で過ごす少人数クラスでの居心地の良さは現地でしか実感できません。ぜひとも学校説明会や公開授業に参加されることをおすすめいたします。

イベント日程

イベント名 日時
学校説明会(オープンスクール) 2022年7月17日(日)・8月21日(日) 10:00~12:00
文化祭 2022年9月10日(土)・11日(日) 10:00~15:00
学校説明会 2022年9月25日(日) 10:00~12:00
授業公開&学校説明会 2022年10月1日(土) 10:00~12:00
学校説明会 2022年10月30日(日) 10:00~12:00
イブニング説明会 2022年11月11日(金) 18:30~20:00
入試体験会 2022年11月27日(日) 8:30~12:30
2022年度の中学校説明会・公開行事 ≫

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