歯学部に通う卒業生が過ごしてきた豊山女子の6年間

歯学部に通う卒業生が過ごしてきた豊山女子の6年間

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文系・理系を問わず進路に合わせて選択できる高校3クラス制の導入により、大学進学率95%を誇る日本大学豊山女子中学校・高等学校(以下、豊山女子)。そのクラス制の中でもとりわけ存在感を放つ理数Sクラスから日本大学歯学部に進学した卒業生にインタビュー取材を実施。在校時の過ごし方や進路実現への道のりから、現在の大学生活に至るまで幅広い話題についてお話しいただきました。

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リーダーとしての才覚を発揮してきた学校生活

2017年に導入された理数Sクラスから日本大学歯学部に進学し、歯科医師を目指して今も学業に専念する大学3年生の中村優衣さん。豊山女子在校時には、吹奏楽部と日々の勉強を両立しながら充実した学校生活を過ごしてきました。

理数Sクラスから日本大学歯学部に進学した中村優衣さん
理数Sクラスから日本大学歯学部に進学した中村優衣さん

在校時の学校生活について教えてください。

中村さんあらゆる物事に対して積極的に取り組む性格なので、自ら率先して校内外の行事に参加しながら、クラスメイトをまとめあげる学級委員や吹奏楽部の副部長を務めていました。それらの過程で、私はどういった存在になるべきかといった「リーダーシップ」について考えることが多くなりました。例えば、吹奏楽部は所属メンバー数が多いので、演奏の実力差を埋めるためにはどうしたら良いのか、過ごしやすい環境を整えるには何が必要か、といったことを考えながら周囲の意見を引き出すように心がけてきました。そうした体験の繰り返しが、困っている方を助けたいという職業観に直結しました。

吹奏楽部で副部長を務めながらメンバーをまとめあげる役割を担ってきた中村さん(中央)
吹奏楽部で副部長を務めながらメンバーをまとめあげる役割を担ってきた中村さん(中央)
堂々とした佇まいでアルトサックスを演奏する中村さん(中央)
堂々とした佇まいでアルトサックスを演奏する中村さん(中央)

来校型イベントなどで校内案内をしてくれるBJキャストにも参加していたそうですね。

中村さん中3になった2016年、もっと学校に関わってみたいと思っていた矢先にBJキャストが立ち上げられることになりました。ちょうど柳澤一恵先生が校長に就任された頃で、先生がお話しされた「この学校をみんなで好きになりましょう」という言葉が、私の心に真っ直ぐに届いたことを覚えています。私は先生の言葉に「その通りだ」と思い、私自身も学校の一員として当事者意識を持ち、より良い環境に変えていけるのではないかと考え、迷うことなく参加を決めました。
BJキャスト紹介の記事はこちら ≫
以降は受験生や保護者の皆さまに向けて在校生ならではの視点で情報発信を行ってきました。大学生になった今でも、先生のお役に立ちたいという思いから、高校生への進学ガイダンスや大学の魅力を伝えるボランティア活動を継続しています。

柳澤一恵先生(左)の学校改革を中学卒業文集のテーマにした中村さん(右)
柳澤一恵先生(左)の学校改革を中学卒業文集のテーマにした中村さん(右)
大学進学率95%の進学実績 ≫

入学のきっかけになったという理数Sクラスでの学びについて教えてください。

中村さん医師として活躍する父の姿に憧れを持ち、小学生の頃から医療の道を志していましたが、豊山女子に理数Sクラスが存在すると知り、入学したことを思い出します。40名1教室でクラスメイトが変わらないまま高校3年間を過ごすため、家族に近いような感覚を持っていました。土曜日の課題研究では物理を選択し、自作の段ボールスピーカーで音の聞こえ方に関する研究を行いました。形や大きさ、素材のわずかな薄さの違いなどを計算してグループ間で共有し、レポートにまとめた後に英語で発表するというものです。高校時代からこのような研究過程を体験したことで、学ぶことの面白さを実感できました。
進路を決める際には、学部見学会などを通してみんなが将来を考えていましたが、理系Sクラスにもかかわらず、法学部に進学したクラスメイトがいて驚かされました。理系の知識を身につけたうえで文系学部の学びに活かすという新しいスタイルがあっても良いですよね。

プレゼンテーションをする様子
理数Sクラスでは数々の実験と併せてプレゼンテーションも実施されます

受験期にはどのような勉強をしていましたか。

中村さん入学当時から進学のビジョンがあったので、日本大学付属校の基礎学力到達度テストで好成績を取ることを意識していました。そのためには授業に集中するのが一番です。板書だけでなく先生の豆知識もノートに書き取り、授業内容を頭の中で再現できるようにしました。また、常に質問しようという気持ちを持って臨んでいました。一時期は国語が伸び悩んでいましたが、諦めずに取り組み続けたことで高3には克服できたんですよ。

中学生時代にはイメージを一新した学校案内の表紙を飾りました
中学生時代にはイメージを一新した学校案内の表紙を飾りました
豊山女子の変化の象徴として大いに注目を集めたデザイン
豊山女子の変化の象徴として大いに注目を集めたデザイン
理系Sクラスの特色 ≫

大学の授業でも活かされている在校時の授業を教えてください。

中村さんネイティブ教員との会話が多い英語の授業が好きで、中学時代は英語スピーチコンテストでは3回連続で最優秀賞になるほどの得意科目になりました。歯学部では英語を使った授業があり、今でも在校時の学びを活かしています。何よりも、物事に対して真面目に取り組む姿勢自体がとても大切だと感じているので、進学ガイダンスなどで在校生の皆さんにお話しするときには、その点を強調して伝えるようにしています。

2019年度版の高校学校案内でも活躍を見せてくれました
2019年度版の高校学校案内でも活躍を見せてくれました
高校学校案内に載る中村さん
中学では卒業生総代として答辞を述べる大役も果たしました

大学卒業後のキャリアイメージを教えてください。

中村さん歯科医師として現場で働くことを第一に考えていますが、健康に関する意識を高めることを目的として、講演会の登壇やメディアへの参加を検討し始めたところです。一般の方にとって、医療のように重要な知識が更新される機会はそれほど多くないので、自己管理のきっかけになればと願っています。大学に受かったからといって、そこで終わりではありません。社会に出てからも自己研鑽を重ね、より良き医療人になることを目指しています。

進路サポート体制の数々 ≫

受験生へのメッセージをお願いいたします。

中村さんみんなと一緒に遊びたい時期の受験勉強は辛いもので、「この学校に入りたい」というモチベーションを持っていないと続けることができません。受験校の情報をしっかりと調べ、目標を明確にすることから始めてみてはいかがでしょうか。テストの成績は大事ですが、学校への憧れが最後の頑張りに反映されるようになります。
私の場合、豊山女子に入学してからの6年間は、あっという間に駆け抜けた充実した日々でした。女子校だからこそ、やりたいことに集中できたと感じています。皆さんも自分に合った学校選びから受験を始めたら良いですよ。

編集後記

2017年の学校案内を見たときに、斬新なデザインと表紙を飾る生徒から強いインパクトを受けたことを思い出せます。その生徒は、今では強い母校愛を持つ卒業生として医療の道を歩み始めました。理数Sクラスはもちろんのこと、A特進クラスやN進学クラスから進学していった卒業生の現状も気になります。学校説明会や土曜見学会はまだ間に合います! ぜひ学校に足を運んで、在校生代表であるBJキャストの話を聞いてみてください。

イベント日程

イベント名 日時
土曜見学会 2022年11月19日(土) 10:00~
中学校説明会 2022年11月23日(水) 10:00~
土曜見学会 2022年11月26日(土) 10:00~
土曜見学会 2022年12月3日(土) 10:00~
中学校説明会 2023年1月14日(土) 14:00~
土曜見学会 2023年1月28日(土) 10:00~
土曜見学会 2023年2月18日(土) 10:00~
土曜見学会 2023年2月25日(土) 10:00~
2022年度の中学校説明会・公開行事 ≫

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