八王子学園 八王子中学校・高等学校

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前回、八王子中学校で昨年からスタートした「東大・医進クラス」についてご紹介をしました。今回は、八王子学園の長い歴史の中で、原点ともいえる学園モットーに迫ります。創立以来、守り続けているモットーと、そのモットーを具現化するための「グローバル教育」と「平和教育」をご紹介します。

八王子学園の基盤となる学園モットー

八王子学園のモットーは、「人格を尊重しよう」「平和を心につちかおう」です。このモットーが生まれた背景には、地元である八王子の悲しい歴史が関わっています。

1階ロビー。学園モットーと教育方針が刻まれています。

1945年8月、八王子はアメリカによる空襲を受け（八王子空襲）、学園の関係者をはじめ、多くの尊い命が失われました。また、この空襲に至る過程でも、たくさんの命が奪われました。このような悲劇を二度と繰り返さない。こうした強い思いが学園モットーを創り、現在まで受け継がれています。

多様な個性を認め合う探究ゼミ

文武両道の精神で学業・部活動・学校行事に対し真剣に取り組むことを通して、未来を切り拓く学力と人間力の向上を目指す進学校である八王子学園。一人ひとりが揺るぎない自己を確立し、自立した生き方をすることは、他人の生き方を認め、寛容であることにほかならないでしょう。また、その心は人格の尊重と平和への熱い想いへとつながっていきます。

人格を尊重する心をはぐくむ「グローバル教育」

学園モットーを具現化する手段の一つとして行っている「グローバル教育」。モットーの一つである「人格を尊重しよう」を、多様な個性を認め合う人材の育成、寛容な人格の育成と解釈しています。異国の文化や人々の生き方、価値観を総合的に理解し、国際社会で活躍する人材を育成するツールとして語学（英語）教育を展開。「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能をバランスよく育成し、英語力の向上を目指します。

ネイティブの先生による戦略的語学教育

具体的には、中学3年間、通常の読解や文法の授業に加え、1クラスを2～3分割し、ネイティブの先生による英会話授業を週1回実施。また、年度によっては日本の英語免許を持つネイティブの先生が読解の授業やHRも担当します。英語が飛び交う環境は、八王子学園にとって日常茶飯事です。「English every time everywhere」。これが「グローバル教育」の根幹です。

オーストラリア海外語学研修

中学3年次には、「グローバル教育」の集大成としてオーストラリア海外語学研修を実施。現地校での研修を通して、4技能の習得、異文化学習を行い、多様な個性を認め合う人材と寛容な人格をはぐくみます。

平和とは何かを考え、平和を守る教育

「平和教育」は、「平和は大事である」ということを観念的に理解するのではなく、戦争体験者のお話や被爆地・戦地の訪問という直接的体験を重視し、「平和とは何か」「平和を守るためには何が必要か」を生徒たちに考えさせることを第一に考えています。

中学1年次には、地元の郷土資料館のボランティアガイドに協力をお願いし、八王子空襲を題材にした紙芝居や戦争で被害に遭われた方による体験談を見聞きします。そして、70年前の八王子で何があったのかを生徒たちに考えさせ、ミニリポートにまとめます。

中学2年修学旅行（広島）

中学2年次の修学旅行では、奈良・京都での歴史学習に加え、広島まで足を運び平和の尊さを学びます。訪問前には、八王子在住の被爆体験者のお話を聞くなど事前学習をします。広島では、原爆ドームの見学とガイドの解説による平和記念公園内の碑めぐりを行い、最後に資料館見学と実際に被爆された方の講話をお聞きします。高校2年次の沖縄修学旅行では、観光地は訪れず、ひめゆりの塔やガマなど、沖縄戦の足跡をたどり、平和の大切さを体感します。

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