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次世代のリーダーを育成 注目を集める公立中高一貫校

6年間の一貫した学習環境のもとで学ぶ機会を選択できるようにしようと、全国に設置された公立中高一貫校。
2022年度の入試では、都立でやや受検倍率が下がったものの、依然として人気を集めています。どのような点が魅力なのか、公立中高一貫校の現状や、私立校との違いを確認してみましょう。

学校独自の教育を実践、都立全校が高校募集停止へ

公立中高一貫校は、生徒の個性を重視する教育を目指し1999年から設立されるようになりました。設置者が学科の種類や教育内容を決めることができるため、従来の公立校よりも教育の自由度が高いのが特徴です。学校ごとにニュアンスの違いはありますが、次世代のリーダーを育むことを目標としています。
都立・県立・区立・市立の公立中高一貫校は、東京に11校、神奈川に5校、千葉に3校、埼玉に4校。設置形態は2つあり、高校募集を行わない「中等教育学校(完全型)」と、高校から新たに入学してくる生徒のいる「併設型」に分けられます。東京都立は現在「併設型」の学校も高校募集の停止を決めており、全校が完全型になります。

私立校はどうなの?

私立校は高校募集を行わない学校を「完全中高一貫校」と呼ぶ場合が多いです。公立中高一貫校と同じで、高校の募集停止を行う学校が増加傾向にあり、6年間を通じて継続的なカリキュラムを実践しています。

中等教育学校型・併設型

公立中高一貫校の設置形態(2022年度現在)

都道府県 中等教育学校(高校募集なし) 併設型(高校募集あり)
東京都 都立桜修館中等教育学校、都立大泉高等学校附属中学校、都立小石川中等教育学校、都立立川国際中等教育学校、都立富士高等学校附属中学校、都立三鷹中等教育学校、都立南多摩中等教育学校、都立武蔵高等学校附属中学校、都立両国高等学校附属中学校、千代田区立九段中等教育学校 都立白鷗高等学校附属中学校※1
神奈川県 県立相模原中等教育学校、県立平塚中等教育学校 川崎市立川崎高等学校附属中学校※2、横浜市立南高等学校附属中学校、横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校附属中学校
埼玉県 さいたま市立大宮国際中等教育学校 県立伊奈学園中学校、さいたま市立浦和中学校、川口市立高等学校附属中学校
千葉県 千葉市立稲毛高等学校・附属中学校・国際中等教育学校※3 県立千葉中学校、県立東葛飾中学校

※1…2023年度に高校募集を停止
※2…2021年度に高校の全日制普通科の募集を停止
※3…2022年4月に中等教育学校が開校。2025年度に稲毛高等学校募集を停止

1次試験の受検倍率が10倍超の学校も。私立中より狭き門?

2022年度受検では、都立の平均受検倍率は4.40倍。三鷹の5.71倍が最も高く、白鷗4.98倍、立川国際4.88倍と続きました。神奈川は県立2校の平均受検倍率が5.53倍。埼玉は1次試験で7倍、千葉は10倍を超える学校もありました。都立では昨年よりもやや倍率を下げた学校が多いものの、激戦が続いていることに変わりはありません。

私立校はどうなの?

公立の受検は1度のチャンスしかありませんが、私立では複数回、しかも違った科目・内容で受験できる学校もあります。したがって、私立の受験倍率は2倍前後の学校から10倍を超える学校までさまざま。選択肢も間口も広い私立校は、併願先として有効です。

東京都(一般募集枠)

学校名 募集定員 受検者数 受検倍率
桜修館中 160名 770名 4.81
大泉高附属中 160名 685名 4.28
小石川中 160名 664名 4.15
立川国際中 130名 635名 4.88
白鷗高附属中 134名 667名 4.98
富士高附属中 160名 589名 3.68
三鷹中 160名 914名 5.71
南多摩中 160名 663名 4.14
武蔵高附属中 160名 471名 2.94
両国高附属中 160名 731名 4.57
千代田区立九段中 A 80名 185名 2.31
B 80名 419名 5.24

※各自治体、学校等の公式サイトを参考にインターエデュ・ドットコムにて作成
※九段中等教育はAは千代田区民、Bは千代田区外の都民

神奈川県

学校名 募集定員 受検者数 受検倍率
相模原中 160名 1,016名 6.35
平塚中 160名 754名 4.71
川崎市立川崎高附属中 120名 470名 3.92
横浜市立南高附属中 160名 824名 5.15
横浜市立横浜サイエンスフロンティア高附属中 80名 496名 6.20

※各自治体、学校等の公式サイトを参考にインターエデュ・ドットコムにて作成

埼玉県

学校名 募集定員 1次試験 2次試験
受検者数 受検倍率 受検者数 受検倍率
埼玉県立伊奈学園中 80名 433名 5.4 159名 2.0
さいたま市立浦和中 80名 612名 7.7 173名 2.2
さいたま市立大宮国際中 160名 680名 4.3 313名 2.0
川口市立高附属中 80名 406名 5.1 182名 2.3

※各自治体、学校等の公式サイトを参考にインターエデュ・ドットコムにて作成

千葉県

学校名 募集定員 1次試験 2次試験
受検者数 受検倍率 受検者数 受検倍率
千葉県立千葉中 80名 588名 7.4 312名 3.9
千葉県立東葛飾中 80名 851名 10.6 309名 3.9
千葉市立稲毛高附属中 160名 846名 5.3 322名 2.0

※各自治体、学校等の公式サイトを参考にインターエデュ・ドットコムにて作成

難関大学に多数の合格者、実績の高さも人気の理由

公立中高一貫校からは毎年、難関大学に多くの生徒が合格。高い合格実績も人気の理由の1つです。また、都立では2023年度までに全校が中等教育学校へ移行し、中学募集のみとなります。指導内容が統一され充実が図られることで、今後さらに合格実績を伸ばすことも期待されています。

私立校はどうなの?

難関大学への合格を目指し、特別進学コースを設けて実績を上げている学校もあれば、将来の職業選択につながる体験学習に力を入れて取り組んでいる学校もあります。生徒一人ひとりの個性に応じた進路を探すことができるでしょう。

2022年度 東京都立・区立中高一貫校 難関大学合格状況(現役生)

学校名 東京大学 京都大学 一橋大学 東京工業大学 早稲田大学 慶應義塾大学 上智大学 東京理科大学
桜修館中等教育学校 - 1名 4名 7名 38名 21名 12名 31名
大泉高等学校附属中学校 2名 1名 1名 1名 40名 13名 12名 29名
小石川中等教育学校 19名 4名 9名 3名 64名 34名 24名 46名
立川国際中等教育学校 4名 - 7名 1名 18名 14名 12名 11名
白鷗高等学校附属中学校 2名 - 2名 4名 22名 19名 14名 26名
富士高等学校附属中学校 1名 - 2名 3名 22名 9名 5名 9名
三鷹中等教育学校 - 2名 6名 3名 35名 20名 28名 23名
南多摩中等教育学校 2名 3名 7名 2名 36名 18名 22名 27名
武蔵高等学校附属中学校※1 8名 3名 5名 6名 53名 26名 29名 40名
両国高等学校附属中学校 5名 - 3名 4名 37名 19名 9名 53名
千代田区立九段中等教育学校 6名 - 2名 3名 20名 13名 21名 21名

※1…私立大合格者は浪人生も含む
※学校サイトを参考にインターエデュ・ドットコムにて作成

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