国際交流のサポート体制を強化!大東一高の教員たちが「国際教育部」を発足
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語学研修や中・長期の留学、委員会活動「国際交流委員会」など、国際理解を深める教育が特徴の大東文化大学第一高等学校(以下、大東一高)。今年度からは、国際理解教育をさらに強化するため教員たちが「国際教育部」を立ち上げました。今回は部長の山浦直樹先生にその活動内容をうかがいました。
生徒の国際交流をサポートする「国際教育部」
インターエデュ(以下、エデュ):「国際教育部」発足の経緯を教えてください。
山浦先生:もともとは、国際理解教育に関するプログラムを担う「国際交流委員会」があったのですが、長期留学、短期語学研修など活動が多岐にわたるため、分業化が必要になり、「国際教育部」を新たに設置しました。
エデュ:具体的な活動内容を教えてください。
山浦先生:長期留学の派遣、受け入れと短期語学留学の派遣のサポートを3人の教員で担当しています。現地コーディネーターとの打ち合わせや留学生の募集などが主な業務です。生徒の留学期間中も現地にいる生徒とやりとりしたり、3か月ごとに生徒が提出するレポートを確認したりしています。
エデュ:授業や学級活動、生徒指導のほかに国際教育部の活動があり忙しい毎日ですね。
山浦先生:大東一高が国際理解教育に力を入れていることもあり、分業化しても活動は幅広いです。国際交流委員会でノウハウを培った先生が積極的に動いてくれているので3人で生徒をサポートできるよう奮闘しています。
大東一高の手厚い指導とは ≫生徒の国際交流をサポートする教員の思い
エデュ:留学前のサポートに関して心掛けていることはありますか。
山浦先生:留学前は不安になることも多いと思うので、生徒から相談があれば対応できるようにしています。その一方で、留学中の生徒たちには「行動力」と「自立」を養ってもらいたいと考えています。ですので留学前の段階では、1から10まですべて用意するのではなく、3までは用意してもその後は生徒自身が準備できるように心掛けています。
エデュ:留学中に関してはいかがですか。
山浦先生:何か問題があった場合、すぐに対応できるように専門業者とともにサポートできる体制を整えています。また、生徒には「日本との文化の違い」や「ホストファミリーについて」などテーマを設定したレポートを3か月ごとに提出してもらいます。このレポート提出は帰国後もあります。
エデュ:大東一高の国際教育の強みは何だと思いますか。
山浦先生:国際交流をする機会が多いことですね。大東一高では、海外だけでなく校内でも国際交流の場を多く設けています。カナダ、ニュージーランドの姉妹校の留学受け入れをはじめ海外から日本に来る生徒を受け入れる「ホスピタリティプログラム」も導入しています。海外に行くチャンスが多いのも強みです。
エデュ:今後の展望を教えてください。
山浦先生:もっと海外からの留学生の数を増やしたいですね。そして、日本人と留学生が半々になるようなクラスを編成し、日本にいながら国際感覚が身につく環境づくりを目指したいです。
大東一高の国際理解教育はこちら ≫生徒が感じる留学の成果と先生のサポート
一方、生徒側から見た学校側のサポートはどのようなものだったのでしょうか。ニュージーランドに1年間留学した水上裕太くん、カナダに1年間留学した翁長るみかさん、カナダに半年間留学した加藤未来さんの3人に話を聞きました。
エデュ:今回の留学を決めたきっかけを教えてください。
加藤さん:カナダに2週間、短期留学をしたことをきっかけに、次は長期留学に挑戦したいと考えました。そして交換留学で半年間、同じカナダの姉妹校に行けると知って留学を決めました。
翁長さん:もともと、留学がしたくて大東一高に入学しました。カナダに決めたのは、姉妹校があるプリンスジョージは、バンクーバーやトロントと違って日本人が少ないので、日本語を話さない環境に身を置いてみたいと思ったからです。
水上くん:僕も留学したいと思い入学したのですが、ニュージーランドにしたのは留学生のみのクラスがあり、そこでしっかり英語対策をした後、現地の生徒たちと学べることに魅力を感じたからです。
エデュ:留学準備や留学中の先生方からのサポートはどのようなものでしたか。
水上くん:留学前、先生に入国審査の手続き方法などを英語でどう伝えればいいか聞きました。留学中も分からないことがあると通信アプリで質問していました。
翁長さん:私は英語力を上げるために英語で日記を書いていたのですが、それを先生が添削してくださいました。そのほかにも日常会話で使うフレーズを教えてもらったので現地で助かりました。
加藤さん:留学中、英語担当以外の先生方が「体調どう?」と連絡をしてくださったのがうれしかったです。
エデュ:帰国してから成長を実感したことはありますか。
加藤さん:留学前は苦手だったリスニングの力が上がって、試験でよい成績を収めることができました。
翁長さん:リスニング力もあがりましたし、視野も広がったと思います。交換留学でカナダの子が来日したときは2週間ホストファミリーをして交流を深めることもできました。ホスピタリティプログラムでいろいろな国の子たちが来るので英語を話すのが楽しいです。
水上くん:英語力はもちろんですが、ニュージーランドの教育制度を知って教育に興味を持ちました。
大東一高の進路状況はこちら ≫編集者から見たポイント
先生たちが立ち上げた国際教育部。サポート体制を細分化し、プログラムをさらに充実させるという活動内容から大東一高の国際理解教育に対する本気度が伝わってきます。積極性と自信をもって海外から戻ってくる生徒たちの姿が先生たちの活動の原動力になっているのではないでしょうか。今後の取り組みにも注目です。
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