東大受験のエキスパートが郁文館へ!プロフェッショナルの驚きの手法
inter-edu’s eye
郁文館夢学園(以下、郁文館)に東大合格請負人・近藤明夫先生が着任しました。近藤先生は赴任した学校を「東大合格者を継続的に生み出す学校」へ変貌させる進路指導のエキスパートです。近藤先生のエキスパートたる所以と、変わり始めた郁文館の進路指導に迫ります。
東大合格のミッションをクリアした都立時代の功績
まずは近藤先生の輝かしい実績をご紹介します。
近藤先生は都立校の教員を長年勤め、郁文館の前は都立戸山高等学校(以下、戸山)、その前は都立富士高等学校・附属中学校(以下、富士)で、ともに進路指導に携わりました。
近藤先生が富士で与えられたミッションは「東大合格複数名と国立医学部医学科合格者の輩出」。当時の富士は20年あまり東大京大への合格実績がありませんでしたが、近藤先生は赴任初年度に担任を務めたクラスから京大合格者を出します。その手腕を買われ、附属中学1期生の進路指導を任されます。その後1期生から東大2名、国立大医学部医学科1名が合格。無理だと言われていたミッションを達成した近藤先生は、戸山の進路指導主任に抜擢されます。
中高6年と高校3年の東大攻略ノウハウを会得
通常、戸山のような進学重点校では他校から来たばかりの教員が進路指導主任を務めることはありえないといいます。そんな中、近藤先生は赴任から退職までの6年間、進路指導主任を務め上げました。このときのミッションは「東大現役合格2桁」。現役浪人合わせて2桁には届かなかった戸山で、赴任初年度に現浪合わせての2桁達成を、そして2022年3月に現役2桁を達成。翌月の2022年4月、郁文館の進路指導部長に着任しました。
東大合格請負人が始動!徹底する3つのポイント
東大に合格するための進路指導について、近藤先生にうかがいます。
“近藤流・進路指導”について教えてください
近藤先生大切なことは「情報の共有」「高い目標の設定」「圧倒的な基礎力」。一人ひとりの“最大限努力すれば超えられる目標”を生徒と教員が一緒に設定し、データを分析したうえで教員間で生徒の情報を共有し、かつ、苦手科目を作らせない総合的な学力を身につけさせることです。
すでに郁文館で実践しているのでしょうか。
近藤先生東大を受験する高3生がいるので、受験生に関わる24名の教員と情報共有をしています。数学なら大学入学共通テストの①、②、2次試験と分野ごとに担当を割り振り、担当者は私が決めた数値目標、例えば「数学①は88点以上」を達成できるよう生徒を指導します。
私大との大きな違いとして、東大は試験結果が開示されます。よって、生徒も教員も自分がやってきたことの答え合わせができ、責任の所在がはっきりします。特定の分野の点数がひどく落ち込んでいて不合格だったら、担当の教員に責任があるわけです。たとえ合格しても目標を達成できなかった教員は、何がいけなかったのか分析し、翌年の受験生への教育に活かすことで指導力が向上していきます。
郁文館中学校 iP classで実践!東大合格に向けた思考力の育成
最難関国立大学を目指すiP class1期生(中2)の歴史の授業を受け持つ近藤先生に、中高6年間での進路指導についてうかがいます。
iP classに向けた進路指導についてお聞かせください。
近藤先生長期的に東大を目指す場合は、節目ごとに中間目標を置くことが大切です。授業を受け持っている1期生の1学期前半の目標は、人の話を聞いてメモがとれるようになること。東大に受かる子は要点を捉えてメモをとり、それを次の行動に課すことができるからです。
1学期後半の目標は、美しいノートを作ること。ICTの影響もあり、今の生徒は配信された穴埋め教材にワードを書き込むことが多くなりました。しかし、東大の2次試験には穴埋め問題はなく、暗記した知識をどう使うか、つまり思考力が求められます。
近藤先生は思考力をどのように育成しますか。
近藤先生1期生の2学期の目標は、人前に出るときの話し方の習得です。なぜこれが東大合格の中間目標になるのか。それは、思考力は個人で磨くことが極めて難しく、人と話し、議論し、人前で発表することを繰り返すことで培われるからです。仲間と協働するとき、話し方は重要なポイントになります。
トップ校に集まる生徒なら教員が手をかけなくても東大に受かるでしょう。しかし、東大合格者が1桁レベルの学校であれば、知識を増やすより思考力をいかに育てるかがカギになります。大学受験から逆算して今何をすべきかを捉え、丁寧にステップを踏んで思考力を育てる。それが東大合格につながりますし、私はこのやり方で富士でも戸山でも結果を出してきました。
一貫校で東大を目指すメリットはどこにありますか。
近藤先生前述した中間目標の内容は戸山でも生徒に伝えていましたが、私は中2でやるべきだと思うので、一貫教育の強みはここにあると感じますね。
一方で、一貫教育だと先取りをしていち早くカリキュラムを終わらせることが多いのですが、これには諸手を挙げて賛成はしません。ゲームのテトリスに例えると、隙間がある状態でどんどんブロックを積み上げることになっては意味がないからです。生徒の学力を伸ばすためには、中1、中2の頃から分からないところをすべてなくして次のステップへ進ませるべき。それが圧倒的な基礎力、引いては総合的な学力の習得につながります。
東大に合格するためには総合的な学力が必要なのですね。
近藤先生早稲田の政治経済学部で数学が必要になったように、今や社会が総合的な力を求めているのではないでしょうか。実は多くの生徒が、夢や希望と言いながら「数学が苦手だから文系へ」などと苦手分野を避けて進路を決めています。消去法で進路を決めるのではなく、本当に自分がやりたいことに向き合うためにも、苦手分野を作らせないことは大切なんですよ。
U.S.デュアルディプロマプログラム導入で広がる進路 ≫これまで多くの東大合格者を送り出してきた近藤先生の目に、iP class1期生はどのように映っていますか。
近藤先生生徒は東大に行くと言っていますし、補習をすると言うと「やった!」と喜ぶほど勉強することを楽しんでいます。このクラスの雰囲気は、かつて東大に複数名合格した富士の1期生のクラスのものとよく似ている。そこで、1学期の中間試験を当時の富士の生徒に出題した内容にしたところ、平均点はiP classが上回りました。ですから、可能性の大きさをひしひしと感じています。
では最後に、今後の意気込みをお願いします。
近藤先生iP classの東大合格はマストです。郁文館には熱意を持った教員が集まり、生徒は勉強が楽しいと言っている。そんなiP classの今後には楽しみしかありません。
学校公式サイト ≫編集後記
2023年、郁文館高校にも近藤先生の考えを大いに盛り込んだ新クラス「国立選抜クラス」が設置されます。近藤先生は「郁文館の強みの一つは少人数制ですが、集団が小さいことは弱みにもなります。今ある郁文館の最難関クラス、東大クラスにとっての国立選抜クラスは、競争相手であり、ときに協働するパートナー。弱点を補い、国立大を目指す生徒が夢を叶えることはもちろん、東大を目指す生徒を伸ばすことにもつながるでしょう」と語ります。さまざまな取り組みから生まれる相乗効果で、全体の学力向上と東大合格がぐんと近づいたと感じるインタビューでした。
イベント日程
イベント名 | 日時 |
---|---|
【中学校】授業見学会 | 2022年9月24日(土) 11:15~12:20 |
【中学校】iP class特化型説明会 | 2022年9月24日(土) 13:00~13:45 |
【中学校】学校説明会 | 2022年9月24日(土) 14:00~16:00 |
【中学校・高校】第4回理事長・校長渡邉が直接お話しする学校説明会 | 2022年10月15日(土) 14:00~16:00 |
スペシャル動画
-
4:29
iP classだけが経験できる授業!
渡邉校長自らが教鞭をとる「校長HR」を紹介
2022年8月30日
授業紹介
-
3:30
次世代型学習施設 フューチャーラボ
郁文館夢学園の最先端授業のようすに密着!
2021年9月7日
授業