卒業生が多く帰ってくる学校、城西

卒業生が多く帰ってくる学校、城西

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豊島区にある城西大学附属城西中学・高等学校(以下、城西)は、生徒の学校愛が強く、卒業後も母校とのつながりを大切にする生徒が多いといいます。そこで、母校の教師になった先生方に、生徒を惹きつける学校の魅力をうかがいます。

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今も昔も変わらない城西の魅力

インタビューに参加してくださったのは、保健体育科の中衛悠樹先生、英語科の岩井崇成先生と水野あいか先生です。

インターエデュ(以下、エデュ):城西入学のきっかけを教えてください。

中衛先生:ずっと野球をしていたので、野球に打ち込める環境を探して城西高校に入学しました。中学生のとき、高校野球の雑誌で“東京No.1二遊間”として城西の選手が紹介されており、学校の存在を知りました。

岩井先生:兄が通っていたことと、中学から始めたハンドボールを続けられる環境があったことから城西高校に入学しました。入学当時、ハンドボール部はかなり強かった覚えがあります。

英語科の岩井先生
英語科の岩井先生。2011年度卒で、城西高校時代はハンドボール部に所属。現在は進路指導担当・ダンス部顧問
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水野先生:小学生のときから海外留学したいという強い思いがあり、城西の留学制度に魅力を感じて城西中学校に入学しました。そして高2でアメリカ・オレゴン州へ1年間の長期留学へ。姉妹校で得た単位は城西で認められるので、帰国後は同じ学年の仲間と卒業することができました。

岩井先生:私も高1のときオレゴン州に2週間の短期留学を、高2ではオーストラリアへ8か月間の長期留学をしました。異文化体験など、短期留学でも得るものはたくさんありましたね。

英語科の水野先生
英語科の水野先生。2006年度卒で、中高時代は吹奏楽部に所属。現在は国際交流担当・弦楽部顧問

エデュ:皆さんの在学時も、部活動や国際交流は盛んだったのですね。

水野先生:私や岩井先生が利用した留学制度は、今もあります。最近ではニュージーランドへの中期留学制度も新たに加わり、カナダ・中国・韓国・台湾など7か国16校の多彩な姉妹校・提携校があるのも本校留学制度の魅力のひとつです。

中衛先生:留学生の受け入れも活発で、高1のクラスではフランスからの留学生・エルワンと一緒に過ごしました。卒業後もSNSで高1のクラスメイトとは連絡を取り合っていて、エルワンが来日したときはみんなで集まりましたね。

保健体育科主任の中衛先生
保健体育科主任の中衛先生。2004年度卒で、城西高校時代は硬式野球部に所属。現在は入試企画担当・軟式野球部顧問
豊富な姉妹校と多彩な留学制度 ≫

生徒を惹きつける学校

留学生と水野先生
各国から留学生を迎えている城西。水野先生はご自身の経験を活かして国際交流活動に貢献しています

エデュ:皆さんが教師として城西に戻ってきた経緯を教えてください。

水野先生:将来の夢の1つに英語教師があり、教壇に立つなら城西しか考えられませんでした。留学で得たものがあまりに大きく、人生の転機になったので、その機会を与えてくれた学校に恩返しをしたかったからです。ただ、教師になる前に自分の目で世界を見てみたかったので、キャビンアテンダントとして働き、昨年度から城西の教師になりました。

中衛先生:高校3年次、負けたら引退という野球部の試合で、劣勢の中、最終回の攻撃に向かう私たちを、監督を務めていた先生が「お前たちと、あと少しだけでも一緒に野球がしたい。だから頑張れ」と送り出してくれました。先生の言葉は私の中にずっと残っていて、そんな風に人の心に残る言葉を与えられる職業を素晴らしいと思い、教師を志すようになったんです。野球部への思い入れも強く、大学生のときから野球部に関わっていました。晴れて教師になり、2つの学校に勤めましたが、城西に戻りたいという気持ちが膨らんで戻ってきました。

高校時代の中衛先生
高校時代の中衛先生。練習はハードで、夜遅くまでグラウンドにいる日々が高3の夏まで続いたそうです

岩井先生:私は大学を卒業してすぐ城西の教師になりました。城西の教員募集を知ったとき、驚くくらいテンションが上がったことを覚えていて、それは「帰りたい」という気持ちの表れだったのかなと思います。

受け継がれる城西イズム

エデュ:伝統や文化など、先生方が受け継いでいきたいものを教えてください。

中衛先生:手厚いサポート体制ですね。勉強でいえば7時間目授業や長期休暇の講習があり、進路指導なら生徒1人に1人の教師がついて面接の練習をしたり、大学に提出する書類をチェックしたりします。部活動にしても、例えば陸上部なら元オリンピック選手の先生が指導しています。何か打ち込みたいものがあれば、学校のサポートを受けて突き詰めていける環境があります。

岩井先生:私が高校生だったときも、先生方がAO入試の志望理由書の書き方を熱心に教えてくれたり、球技大会の後に数学の補習をしてくれたりと、時間と労力を注いでくれました。現在、進路指導を担当しているので、今度は自分が当時の先生方のような存在にならなければと感じています。

躍進する城西の大学合格実績 ≫

水野先生:受け継ぎたいものは姉妹校との深い関係性です。そのために国際交流担当を志願して、今は留学を希望する生徒の相談に乗るほか、留学中の生徒や城西にいる留学生のケアをしています。

岩井先生:高2の留学でオーストラリアにいた際、高1のときの担任の先生が時折連絡をくれました。それは偶然にも毎回私が悩んだり、落ち込んでいるときだったんです。近すぎず遠すぎず、絶妙な距離感で見守る城西の教育は受け継ぎたいですね。

井先生の高校1年次の担任で、進路指導部長の鈴木清一先生(右)
岩井先生の高校1年次の担任で、進路指導部長の鈴木清一先生(右)。現在はお二人でダンス部の顧問をされているそうです

岩井先生:また、人の温もりを感じる学校の風土も残したいです。つい先日、中1生が演劇部の教室に行く途中で迷子になってしまったら、運動部の高1男子が教室まで連れていってくれたそうです。

中衛先生:私も同じ経験が……。中学生のとき、学校見学に向かう途中で道に迷ってしまい、城西の生徒に声をかけたら、かなり離れた場所にいたのに学校まで案内してくれたんです。同行していた母もよろこんで、「こんなに優しい生徒がいるんだから城西に決めたら」と言っていました。

エデュ:今も昔も優しい生徒が多いのですね。

中衛先生:本校は、そんな生徒たちの出会いの場です。学校の伝統で、城西は学力でクラスを分けません。多様な人間が集まって生活する中で、刺激し合い、やがて生徒は自身に合った進路選択をしていきます。私のクラスメイトには、漫画家やミュージシャンになった者がいれば、スポーツを続けた者もいます。練習漬けの毎日で野球部のメンバーとは深い関係を築くことができましたが、クラスの中でも幅広い人間との出会いがあり、仲間と強い絆で結ばれました。

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受験生へのメッセージ

エデュ:最後に、ご担当教科のPRと、受験生へのメッセージをお願いします。

水野先生:本校は特に英語教育に力を入れています。中学では週に7時間、英語の授業があります。そのうちの2時間はネイティブ教員によるオールイングリッシュの授業です。中学3年次のオーストラリア海外研修で「海外で」「ひとりで」生活するために必要なコミュニケーション能力を養うために、レシテーションコンテスト・TGG校外学習・外国人講師とのオンライン英会話など多彩な英語学習プログラムが整っています。

中衛先生:人間にとって健康で生きていくことは何よりも大事なことなので、保健体育はとても重要な教科だと思っています。生徒が体を動かす楽しさを知り、卒業してからも健康を意識して生活できるよう日々指導しています。

岩井先生:中高6学年の生徒が同じ敷地内にいて、みんなが明るい雰囲気で過ごせる学校です。ぜひ、説明会やイベントにお越しください!

編集者から見たポイント

城西のエピソードは尽きることなく、先生方の充実した学校生活がうかがえるインタビューとなりました。夏には中学校の体験入学や高校のオープンスクールが開催されます。「学校に来たら、きっと何かを感じてもらえるはず」と語る岩井先生の言葉を信じて、イベントに参加してみてはいかがでしょうか。

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イベント日程

イベント名 日時 備考
第1回中学校1日体験入学 2021年7月11日(日) 時間未定、授業体験を予定
高校オープンスクール 2021年8月28日(土)、29日(日) ともに9:30~、13:30~
授業・部活動体験、個別相談あり

※変更の場合あり

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