個性を認め合い、自分らしくいられる! 充実した女子美の毎日

個性を認め合い、自分らしくいられる! 充実した女子美の毎日

inter-edu’s eye

女子美術大学付属高等学校・中学校(以下、女子美)は、「知性が感性を支える」という考えのもと、学習面を重視しながら美術の授業数を多数確保したカリキュラムを実践する稀有な学校です。今回は時代に合わせてブラッシュアップされた新カリキュラムや学校生活について、先生と生徒のみなさんにインタビューしました。

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伸び伸び過ごしながら、自分らしさや責任感を育む

中学1年生の元気なお二人から普段の過ごし方を聞かせていただき、外部からはうかがい知ることのできない“女子美生の日常”に迫りました。

(左から順に)バレーボール部所属のKさんと、洋舞部所属のTさん。
(左から順に)バレーボール部所属のKさんと、洋舞部所属のTさん。

インターエデュ(以下、エデュ):女子美に入学したきっかけを教えてください

Kさん:塾で配布された雑誌に女子美の紹介が掲載されていて、初めてしっかりと興味を持ちました。公立校や都立校の受験も検討しましたが、幼い頃から大好きだった美術をより深く学びたいと思い、女子美に決めました。

Tさん:私は母の勧めがありました。小学3年生の頃、母からどんな学校に行きたいかを聞かれ、「授業が1時間目から6時間目まですべて図工の学校!」と答えたところ、私の希望に沿う学校を探してくれたのです。手厚い美術のカリキュラムはもちろん、制服がかわいいところにも惹かれました。

エデュ:入学して約半年が経ちましたが、女子美での生活はいかがですか?

Kさん:勉強や部活に大忙しで、とても充実しています。特に、女子美祭(文化祭)で行うクラス展示の責任者としての仕事はやりがいがありますね。展示を実現させるためには厳しい審査を勝ち抜く必要があるのですが、展示そのものについて話し合ったり、提出する書類を作成したりと、今はやるべきことが多いので、勉強とうまく両立できるように努めています。

エデュ:特に印象に残っている行事を教えてください。

Tさん:6月の運動会です。もともとは運動が好きではなかったのですが、女子美の運動会で応援団を務めたことで考えが変わりました。強い団結力や一体感を感じ、心が熱くなりましたね。美術要素を取り入れた女子美ならではのユニークな競技も多いので、運動が苦手な私でも楽しく取り組めたのだと思います。

さいたまスーパーアリーナで開催された運動会では、中学生も自作の衣装や踊りで応援合戦に参加します。
さいたまスーパーアリーナで開催された運動会では、中学生も自作の衣装や踊りで応援合戦に参加します。
高校生の応援合戦では、応援団が華やかな衣装で圧巻のパフォーマンスを披露しました。
高校生の応援合戦では、応援団が華やかな衣装で圧巻のパフォーマンスを披露しました。

エデュ:入学して感じた“女子美の魅力”を教えてください。

Kさん:勉強に加えて美術作品の制作や部活、行事の準備など、女子美生はやるべきことがたくさんあるので、自然とキャパシティが広がるところです。すべてに妥協せず取り組むことで、責任感も身につきます。女子美で学ぶと、社会に出たときにたくましく生き抜く力が養われると思います。

Tさん:芯が強く、自分の思いや考えを臆せずに伝えられる生徒が多いところが魅力です。他者の趣味や意見を知ることで、自分の世界が広がっていくように感じます。さらに、女子美生は自分以外の個性を受け入れる柔軟性があるので、逆に自分を偽らず過ごすことができて、とても居心地がいいです。

エデュ:充実した女子美ライフを送っているお二人ですが、今後の目標はありますか?

Tさん:絵の腕を磨き、所属している洋舞部で衣装のデザインに携わりたいと思っています。そして、ファッションデザイナーになるという夢を叶えたいです。

Kさん:私は建築家を目指しているので、高校生になったらイタリア美術研修旅行に参加して、著名な建築物を巡りたいです。両親にも「研修旅行に参加したい」と意志を伝えています。
両親は私が女子美を志望校に選んだときは少し不安そうでしたが、学校説明会で美術と勉強を両立させるカリキュラムについて詳しく知ったことで、安心できたようです。本当に魅力あふれる学校なので、興味がある方は学校説明会に足を運んでいただきたいです。

生徒の成長を温かく見守り、夢の実現をサポートする

女子美ではこれから先の時代を見据え、「美術教育」「英語教育」「ICT教育」に注力したカリキュラムを展開しています。独自の教育内容について、髙城史子先生にお話をうかがいました。

中学1年生の担任を務める髙城先生。手描きの学年だよりの作成したり、3日ごとに席替えを行うなど、生徒がよりよい環境で学習できるような工夫を凝らしています。
中学1年生の担任を務める髙城先生。手描きの学年だよりを作成したり、3日ごとに席替えを行うなど、生徒がよりよい環境で学習できるような工夫を凝らしています。

エデュ:女子美のICT教育について教えてください。

髙城先生:生徒は1人1台iPadを所有し、授業やオンライン英会話で活用します。iPadはグループごとに議論した内容をまとめて発表したり、自分の作品をプレゼンテーションする際に大変役立っています。インターネットで検索した内容をそのまま発表するのではなく、情報を集めて自分で考え、意見を相手に伝える力が身につくように、授業を行っています。

エデュ:今年からスタートした「Art English」はどのような学習でしょうか?

髙城先生:美術と英語を融合させた女子美ならではのカリキュラムです。オリジナルの教科書で美術に関する単語や、芸術作品を鑑賞する上での表現を学びながら英語力を高めます。高校3年生になったとき、自身の卒業制作について英語でプレゼンテーションすることを目標としています。

髙城先生の数学授業を受けているKさんのオリジナルノートはとってもカラフル。
髙城先生の数学授業でKさんが使っているノートはとってもカラフル。

エデュ:先生ご自身の教育方針について教えてください。

髙城先生:今年は学年目標に『TIMS』を掲げています。実はTIMSは、担任団4人のイニシャルですが、『たくましく・活き活きと・みんなが・育つ』という願いをこめた学年の合い言葉にしました。
生徒がすべての教科を幅広く学んで知性を深め、内面を磨き、他者の考えを理解し尊重して、力強く成長するよう願っています。そして女子美で過ごす中で夢を見つけて、実現してほしいです。

髙城先生手描きのTIMS学年だより。先生方の素顔が見えて安心できる内容です。
髙城先生手描きのTIMS学年だより。先生方の素顔が見えて安心できる内容です。
学年だよりは、保護者のみなさんも楽しませてくれるる工夫があふれています。
学年だよりは、保護者のみなさんも楽しませてくれる工夫があふれています。

エデュ:生徒が夢を見つけ、実現できるよう、何か工夫はしていますか?

髙城先生:夢を実現するために自分が行うべき活動を具体化し、記載する「マンダラアート」を夏休みの課題にしました。これを制作することで自分の現在の夢について真剣に考え、行動することの大切さを感じてほしいと思ったのです。女子美には「美術が好きで、好きなだけで終わらせたくない」という気持ちを持った生徒が集まります。これからも生徒たちが夢を叶えられるよう、全力でサポートしていきます。

TIMSマンダラアートに取り組むことで、夢の実現のために、今、何をすべきかが見えてきます。
TIMSマンダラアートに取り組むことで、夢の実現のために、今、何をすべきかが見えてきます。

編集者から見たポイント

「生徒の成長を見守れるのは幸せなこと。教師は幸せな仕事だと思います」と、優しい笑顔で語る髙城先生からは生徒への深い愛情を感じました。インタビューに答えてくれた中学1年生のお二人も既に女子美生としての愛校心を持っており、「絵が下手でも、美術が好きだという気持ちがあれば大丈夫です。この学校で学べば上手になりますよ!」と、力強くアピールしてくださいました。ぜひ学校説明会などに参加して、女子美の温かく自由な校風に触れていただきたいと思います。

イベント日程

イベント名 日時
中学校説明会 2019年11月16日(土) 14:00~16:00
ミニ学校説明会(中学の部) 2019年11月30日(土) 14:00~15:00
ミニ学校説明会(中学の部) 2020年01月11日(土) 14:00~15:00

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