「理科への感性」磨く! 駒込の実験・プログラミングイベントに潜入

「理科への感性」磨く! 駒込の実験・プログラミングイベントに潜入

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駒込中学校・高等学校(以下、駒込)は「理科好きなお子さんにおすすめの学校」です。実験から学ぶことを重視し、オンライン授業でも生徒が自宅で実験できるようにする取り組みが注目されました。また、以前からプログラミング教育も本格的に実施しています。8月9日には、駒込の理科教育を体験できるイベント「おもしろ実験教室」「プログラミング教室」を開催。その模様を理科の先生方のインタビューとともにお届けします。

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「モノづくりを1回きりで終わらせない」オンライン授業の手法活かす充実のイベント

自分で作った鏑矢を発射する体験
自分で作った鏑矢を発射する体験。学生時代に弓道部で活躍していた先生がデモンストレーションし、お手本を見せました。

両イベントは8月9・10日、小学4~6年生とその保護者を招いて開催。感染症対策のため参加人数が制限されはしたものの、駒込の先進的な理科教育を体験できる貴重な機会になりました。「おもしろ実験教室」では音を立てて飛ぶ矢「鏑(かぶら)矢」の製作に子どもたちが挑戦! 校庭で実際に発射する体験もしました。こちらのイベントと「駒込の理科教育の強み」について自然科学部顧問で中学3年生担任の岩上敏雄先生にご紹介いただきます。

自然科学部顧問で中学3年生担任の岩上敏雄先生
自然科学部顧問で中学3年生担任の岩上敏雄先生

インターエデュ(以下、エデュ):「おもしろ実験教室」の内容を教えてください

岩上先生:「おもしろ実験教室」は毎回、「手を使ってモノづくりをする」「1回きりで終わらせず、子どもたちが自分で発展させられる題材にする」ことを大切にしています。今回の「鏑(かぶら)矢」の製作もガチャポンのケース、木の丸棒といった身近な材料を使っているので、夏休みの自由研究にもうってつけでしょう。いろいろと工夫すれば、飛距離や発する音を変えることもできると思います。

イベントで使用された弓矢。弓は駒込・自然科学部の生徒さんが作成
イベントで使用された弓矢。弓は駒込・自然科学部の生徒さんが作成

エデュ:今回のイベントのために、どのようなことに力を入れましたか

岩上先生:今回のイベントでは、コロナ禍で始めたオンライン授業で経験したことを活かしています。「ガチャポンのケースにドリルで穴を開ける」「矢に羽をつける」といった工程を説明する動画をつくり、タブレット端末で一人ひとりが手元で確認できるようにしました。また、本来なら自然科学部の生徒がお手伝いにくる予定だったのですが、感染予防のためテレビ会議システムでの参加に切り替えて、保護者と交流する機会を確保しました。

自然科学部の生徒はオンラインでイベントに参加。なんとニュージーランドに1年間留学中の生徒さんもいらっしゃいます
自然科学部の生徒はオンラインでイベントに参加。なんとニュージーランドに1年間留学中の生徒さんもいらっしゃいます

実験器具の製作まで!? 「理科離れ」がない駒込

今回のイベントにオンライン授業の指導方法を活かした駒込。休校中も自宅で生徒が実験を行えるようにするなど他校ではなかなかできない特色ある取り組みがありました。受験生にもぜひ知ってほしい「駒込の理科教育の強み」と合わせて紹介します。

エデュ:オンライン授業でどのように実験を行ったか教えてください

岩上先生:実験器具を生徒の自宅に送り、教員が実演する映像を見ながら取り組むというスタイルで行いました。一例として台車の等速直線運動を計測するための記録テープを400本用意するなど、一部の実験器具は教員がつくらなければならず、労力はかかる面はありました。しかし、映像で教員の手元をしっかり見せることが生徒の理解を深めるケースもあり、成果は大きかったと思っています。

オンライン授業中の岩上先生(1学期の休校期間中のようす)
オンライン授業中の岩上先生(1学期の休校期間中のようす)

エデュ:実験を重視することによる教育効果を教えてください

岩上先生:中学校段階で多くの実験を行うことで生徒の興味・関心を高める、6年間の学習の土台になる「理科が好き」「面白い」という気持ちを育てています。個人的な感覚としては生徒の「理科離れ」を感じたことがありません。

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一人ひとりにアドバイス! プログラミングで「問題解決」を体験

「プログラミング教室」で指導者からプログラムの見本を示すようす
「プログラミング教室」で指導者からプログラムの見本を示すようす

「プログラミング教室」では小学校の国語で扱う物語文「三年峠」を題材に、映像づくりに挑戦。来場者はお話の筋に沿って、登場人物のおじいさんの画像を動かすプログラムをじっくり考えました。駒込の入試方式の中にはプログラミングを取り入れた「プログラミングSTEM入試」があり、そちらに備えた体験もできる機会になりました。理系先進主任の中島遼先生にこちらのイベントをはじめ、駒込のプログラミング教育についてご紹介いただきます。

理系先進主任の中島遼先生
理系先進主任の中島遼先生

エデュ:今回のイベントで来場者に体験させたかったことを教えてください

中島先生:「登場人物の一つの動かし方を例にとっても実現するプログラムは何とおりもあり、1つだけでなく、他のやり方と比較・検討する」ということを気づかせることを狙いました。たとえば、「おじいさんを60歩進ませる」動作は「『12歩進む』動作を『5回繰り返す』」「『1歩進む』動作を『60回繰り返す』」といったさまざまなプログラムで示すことができます。こうしたプログラミングの仕組みから「問題を解決するにはさまざまな手法がある」ということを学ぶのが大切だと考えています。

エデュ:イベントでの指導にはどのように当たりましたか

中島先生:プログラミングは小学生にとってかなり思考力を使うことなので、こまめに質問を受けながら、自分自身で試行錯誤できるように対応しました。学年が高ければできるというものでもないので、一人ひとり個別にアドバイスを出すように心がけています。

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「トライアンドエラーを積極的に」プログラミング教育で行動力UP

プログラミング教室は親子のペアで参加。真剣な空気が流れていました
プログラミング教室は親子のペアで参加。真剣な空気が流れていました

エデュ:駒込ではプログラミング教育にどのように取り組んでいますか

中島先生:日本の代表的なSTEM教育研究機関である埼玉大学STEM教育研究センターと連携して行っています。高校生が主な対象ですが、中学生にも体験する機会を設けています。今年の夏休みは、企業と提携して中学1年生から参加できるプログラミング教室をオンラインで開きました。

エデュ:プログラミング教育の目標を教えてください

中島先生:「プログラマーを育てる」のではなく「問題解決能力を伸ばす」ことが目的です。そのため、今回の体験会と違って普段は教えすぎないようにしています。現在の高校1年生を例に挙げると制作物の出来栄えをじっくり比較させて、一人ひとりが主体的に考えるように指導しています。

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駒込の理科は「本物に触れて、感性を磨く」

最後にご登場いただいたお2人の先生から受験生へのメッセージをいただきました。

岩上先生:駒込の理科は実験を通して、本物に触れることを大切にしています。科学に対する感性を高められるように一緒に楽しみましょう。

中島先生:駒込では実験をどう楽しんでもらうかを日々追求しています。理科は楽しめなくなってしまうと勉強し続けられない教科ですが、駒込ならその心配はありません。

編集者から見たポイント

駒込では中高合わせて50人以上が所属する「自然科学部」があり、理科好きな生徒が恵まれた設備を使い自由に活動しています。そこだけ見ても理科教育の先進校だと感じます。ほかにも英語や人間教育をはじめたくさんの魅力がありますので、ぜひ読者の皆さんに説明会や体験会に参加していただきたいです。

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イベント日程

イベント名 日時
第5回 駒込中学校説明会 2020年9月19日(土) 14:00~15:00
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