inter-edu’s eye

高校を選ぶ際の決め手のひとつに、卒業後の進路があります。一般的に、通信制高校は全日制よりも大学進学が難しいと思われることがありますが、NHK学園高等学校はその心配がいりません。生徒の希望と真摯に向き合い、「高校を卒業できるのなら、大学にも進学したい」という生徒もしっかりサポート。特に近年は、国公立大学をはじめGMARCH以上の大学に合格者を多く輩出するに至っています。
今回は、大学進学という目標を叶え、夢に向かって歩み始めた生徒を取材しました。

日本の大学に進学したい! 海外在住でも夢が叶ったワケ

将来は日本の大学で学び、日本で生活したいと考えていた、アメリカ育ちのMさんは、NHKの放送とインターネットをフル活用する「ネット学習コース(旧eコース)」で、みごと中央大学の合格を手に入れました。彼はNHK学園でどのように学んだのでしょうか?

海外でも日本と同じ学びができる

Mさん

アメリカに在住しながらネット学習コース(旧eコース)で学び、中央大学法学部の自己推薦入試に合格したMさん。

インターエデュ(以下、エデュ):NHK学園に入学した理由を教えてください。

Mさん:僕はアメリカで育ちましたが、小さいころから日本のニュース番組をよく見ていて、日本の社会情勢や政治に興味を持ちました。そして中学生の頃には、日本人としての自覚があったので、将来は日本で政治学を学びたいと考えていたんです。アメリカの中学校を卒業した後、最初は日本で生活したくて、日本の全日制高校に通いました。でも、ずっと海外で生活していたので、なかなか日本の生活に馴染めなくて、いったんアメリカに帰り、海外にいても日本の高卒資格を取れるNHK学園に入学しました。

ネット上のリポート課題

NHK高校講座を視聴した後、ネット上のリポート課題に取り組みます。オリジナルの教材と素早いレスポンスで学習効果も上がります。

エデュ:数あるコースの中で「ネット学習コース(旧eコース)」を選んだのはなぜですか?

Mさん:絶対に日本で生活したいという思いがあったので、日本に住んでいる人たちと同じ環境で学びたかったからです。ネット学習コース(旧eコース)の授業は「NHK高校講座」の視聴でしたし、課題もインターネットで提出します。日本にはスクーリングと試験の時に行くだけでよかったので、アメリカにいながら続けることができました。スクーリングをしているうちに日本の生活に慣れて、学校で友達をつくることができるようにもなりました。

自分の得意分野を伸ばして大学へ

卒業条件の図

エデュ:中央大学の法学部を目指したきっかけは何ですか?

Mさん:NHK学園での勉強は、登校することに拘束されないので、自由に自分の可能性を伸ばすことができます。自由な時間がたくさんあったからこそ、何かしようという思いが強くなり、関心のあった政治学を学ぶために大学へ行きたいと考えるようになりました。
それで、学力だけでなく法律に対する知識や法律家としての考え方、実務家としての能力を重視した論文とグループディスカッションの試験を実施している中央大学の自己推薦入試を受けて、成績優秀者として合格できました。

僕の実力を認めてくれる大学と出会えたのは、NHK学園に入学して自分の可能性を伸ばせたからだと思います。

放送視聴

NHK高校講座をEテレ・ラジオ第二放送やインターネットで視聴することで、少ない登校回数でもしっかりと学習できます。

エデュ:NHK学園での3年間を振り返って、今後に活かせることはありますか?

Mさん:単位制なので、自己管理能力が問われます。大学も単位制なので、進学する際に経験が活かされると思います。
そして、NHK学園では、“こうならなければいけない”という縛りがないので、自分の意気込み次第で、どんな自分にもなれます。NHK学園に通わなかったら、今の自分はいないですね。

電話やメールで一人ひとりをサポート

NHK学園で、自分の可能性を広げたMさん。学校はどのようなサポートをしていたのでしょうか。Mさんの担任である小椋光彦先生に、お話をうかがいました。

小椋光彦先生

複数担任制を実施しているネット学習コースの担任として生徒からの信頼が厚い小椋光彦先生。

エデュ:生徒と直接顔を会わせるスクーリングの回数は数少ないですが、先生は生徒の事をどのように把握していますか?

小椋先生:生徒には毎年、好きなものや活動していることなどを書く「生徒カード」を提出してもらっています。生徒との会話は、スクーリングの時に話しかけたりもしますが、電話でのやり取りが多いです。また、インターネットを使った学習が中心なので、レポート提出の際にはメールのやり取りも多いですね。担任として、学習の進め方と同じくらい、生活上の悩み相談を引き受けています。

進路指導

スクーリング時はもちろん、メールや電話で先生に相談できるのがNHK学園の特長です。

エデュ:勉強はどのようにサポートしていますか?

小椋先生:一人で学習するのは限界があるため、分からないことがあれば電話をするよう、生徒に伝えています。
学習状況をみて、レポートの成績が思わしくない生徒には、個別に直接電話をして、分からない部分を教えています。場合によっては、学校への登校を進めることもあります。

充実した指定校推薦で進学もバックアップ

普段の勉強から進学まで、しっかりサポートしてくれるNHK学園。毎日通学することに縛られず、自分の能力や個性を伸ばせる環境のため、難関大学へは一般入試のほか、AO入試や自己推薦入試でチャレンジし、合格を掴んでいる生徒も多いそうです。

平成26年度の合格実績

※一部抜粋

国公立大学
  • 京都大学
  • 名古屋大学
  • 東北大学
  • 埼玉大学
  • 静岡大学
  • 高知大学
  • 長崎大学
  • 鹿児島大学
私立大学
  • 早稲田大学
  • 学習院大学
  • 明治大学
  • 青山学院大学
  • 立教大学
  • 中央大学
  • 法政大学
  • 関西大学

もちろん、NHK学園は立教大学や東洋大学など、4年制大学をはじめとする指定校推薦も充実。生徒が希望する進路を実現できる環境が整っています。

編集者が見たポイント

インタビューの中で、「NHK学園は自分で考えて行動することが必要な学校です。自分で考えて決断できる力を育んでほしいですね。」とお話しされた小椋先生。近年、伸長している進学実績の背景には、生徒たちがNHK学園での学びの中で、しっかりと目標を定め、それに向かって進む力を身につけているからだと実感しました。
次回は、週3回のスクーリングをする「登校コース」の生徒と先生にインタビューし、学校生活についてご紹介します。時間を有効活用できる通信制のメリットを活かしながら、学校生活も充実させたい人は必見の内容です。