共立女子第二中学校高等学校

自然豊かな八王子キャンパスに学び舎を構える共立女子第二中学校高等学校では、自立した女性の育成を目指しています。生徒の個性を伸ばし、多様な進路もサポートする女性教育とはどのようなものなのでしょうか。

共立女子学園は、1886年に「女性の社会的自立」を目的に設立された学校です。共立女子第二中学校高等学校はその理念を受け継ぎ、「真の美しさを身につけた女性」、「自ら考え、発信できる女性」、「他者を理解し、共生できる女性」という、理想とする3つの女性像を実現するための教育に取り組んでいます。目指す姿は、10年後、20年後に社会で活躍している女性。その基礎を6年間かけて築きます。

「グローバル社会としきりに言われていますが、まずは自分の着地点を定めることが重要です。そのためには、日本人女性としての立ち居振る舞いや教養、知識というものが、必要だと考えています。」と話すのは入試広報部主任の戸口先生。グローバルな社会では、自国の文化を海外の人たちに伝えられることも大切なのです。
そのため、専門の先生による「礼法」の授業を取り入れたり、修学旅行もあえて国内にしたりしているそうです。

礼法の授業の様子

明るく元気だけれど、礼儀作法も身についている。
これが共立女子第二の生徒たちです。

とくに礼儀作法は、「礼法」の授業によって培われたもの。
座礼や立礼の所作や食事作法などを、専門の先生が教えるので、卒業生から「就職活動の時に役に立った」という声がよく届くといいます。また、高校から入学した生徒の保護者も、入学式での中高一貫生の所作の美しさに驚くそうです。

装道の授業の様子

もちろん、高校でも「マナー講座」で女性としての立ち居振る舞いを身につけていきます。特に、高校2年生で全員が「華道、茶道、装道」を学ぶのは共立女子第二ならでは。
中でも、浴衣の着付けを学べる「装道」は生徒たちに人気とのことです。

グローバル化といえども、日本の文化や歴史を語れなければ本末転倒です。そこで大切にしているのが、日本を知ること。修学旅行先を、中学では京都・奈良、高校では北九州（長崎、福岡、佐賀など）と、あえて国内にすることで、日本の伝統文化や歴史、平和について学びます。また、体験を重視しており、例えば、中学の修学旅行では、京都の妙心寺で座禅や写経を行うそうです。

一方、異文化理解や英語力を磨く際にも体験を重視。夏休みには日本にいながらイギリス文化を体験できる、福島のブリティッシュヒルズでの英語研修や、ニュージーランドへのホームステイなどが実施されています。また今年から、ニュージーランドの姉妹校からの留学生を受け入れる取り組みも始まり、生徒たちが異文化に触れる機会がさらに増えました。

入試広報部主任 戸口先生

インターエデュ（以下、エデュ）：生徒の姿を通し、女性教育の成果を感じる部分はありますか？

戸口先生：社会における女性教育にも目が向くようになったと感じています。特に生徒会は、国際NGOのプラン・ジャパンが行う発展途上国の女の子たちを支援する活動にも積極的に参加しています。ボランティア活動をする生徒も多く、あしなが学生募金ではいつもたくさんのスタッフが集まりますよ。

エデュ：社会への関心にもつながっているのですね。生徒自身の意識はいかがでしょうか？

戸口先生：進路をしっかり考えている生徒が多いですね。就きたい職業を早くから意識しているので、資格に強い共立女子大学へ進学を希望する生徒も多いです。女性が社会的に自立するためにも、やはり資格は重要だと感じているようです。

文化祭でのプラン・ジャパンの企画の様子

エデュ：貴校のOGさんはいろいろな分野で活躍されていますよね。

戸口先生：国公立や難関私立大への合格実績も伸びていますが、実は音大、美大、体育大など進路先は多様です。一つの方向性ではなく、生徒に合わせた進路をサポートできるのも、本校の特徴だと思います。