“言葉の学び”で社会とつながる 共立女子第二中学校の生徒が取り組む「新聞スクラップ」

“言葉の学び”で社会とつながる 共立女子第二中学校の生徒が取り組む「新聞スクラップ」

inter-edu’s eye

生徒の多様性を尊重し、社会で自立する女性を育てる教育を実践する共立女子第二中学校高等学校(以下、共立女子第二)。デジタル全盛、小学生からスマートフォンを持つことが当たり前の時代に、“言葉の学び”をテーマとし、あえてアナログな学習にも積極的に取り組んでいるそうです。
今回は特徴的な取り組みである「新聞スクラップ」にフォーカス。その概要と、実際に取り組む生徒の声を聞きました。

学校公式サイトへ ≫

言葉を学び視野を広げる「新聞スクラップ」とは

廊下に掲示された「新聞スクラップ」作品
廊下に掲示された「新聞スクラップ」作品。

共立女子第二の「新聞スクラップ」は10年以上続くユニークな取り組み。ニュースや新聞に触れる機会を増やし、世の中に広くアンテナを張り、リテラシー能力(読み・書き・理解力)を養うことがねらいです。

新聞スクラップは授業外の取り組みで、1か月かけて自分が興味を持ったニュースをまとめます。テーマは自分で選び、情報を集め、記事の要約や見出しを作り、感想や意見も盛り込みます。多くの情報を見やすさにも気を配ってレイアウトしていく大仕事。資料を読みとる力から表現力まで、総合的な力が身につきます。

5段階の評価はするものの、先生たちが期待するのは「よいスクラップ」よりも生徒の個性が垣間見える「自分らしいスクラップ」。関心のあるテーマを深堀りするため、作業には主体的に取り組めます。

スクラップの回収は月に1度なので、テーマ選定もじっくりと時間をかけて。新聞は普段目にするネットニュースとは違い、興味のなかったニュースも飛び込んでくるという良さがあります。経済、文化、社会問題など、視野はぐっと広がり社会への関心も高まります。新聞に向き合う時間は自分と向き合う時間。自分の関心とじっくり向き合い、新たな興味を育てる時間でもあります。

視野が広がることで、選ぶテーマが変化していく生徒も多いそうです。新聞スクラップは中学生のみの取り組みですが、身についた力は高校、そして大学受験にも役立ちます。高校の社会科で必要とされるのは、細かい知識よりも総合力。広い視野と関心が求められるため、新聞とにらめっこして広げた世界が生きてきます。AO入試や英語などでも、時事問題の理解は欠かせません。

さらに新聞の文章に慣れることで読解力や理解力の向上も期待できます。高校の教科書は中学校よりぐんとレベルアップ。難解な文章とより専門的な言葉が並ぶ教科書を読みこむための下準備にもなります。

さまざまな角度から成長をうながすのが新聞スクラップなのです。

共立女子第二の教育の特徴とは ≫

「新聞から社会とつながる」真摯に取り組む生徒たちの声

生徒たちが選ぶテーマは多岐にわたります。日本の入試制度やいじめといった身近なものから、授業でも扱う裁判員制度、そして日本に住む以上避けては通れない高齢化社会までさまざまです。1つの記事をより深く理解するために、さらに別の記事を読んだりインターネットを使ったりすることもあります。自然と知識はどんどん増えて視野も広がります。

多くの生徒は活動を通して、新聞やニュースに触れる機会が増えたと言います。また、スクラップの内容が授業とリンクすることも少なくないようです。授業の理解が深まるほか、教科書を読み解く力や社会問題に対する記述力が身についたと語る生徒も。

スクラップを続けることで、文章の構成力や客観性、表現力が鍛えられたという声も聞かれます。

「始めは感想を書くだけだったけど、一歩進んで自分たちにできることを考えるようになった。」

生徒たちにとっては記述力や表現力を磨く機会であると当時に、社会とのつながりを自ら考えるよい機会にもなっているようです。

新聞スクラップ
イラストやグラフでわかりやすく工夫された作品。
新聞スクラップ
見出しのオリジナリティも光ります。
共立女子第二の学習についてさらに詳しく ≫

“言葉の学び”は多種多様 ほかにもこんな取り組みが

共立第二女子では新聞スクラップ以外にも、“言葉の学び”のために多彩な取り組みをしているといいます。担当の戸口先生にお話をうかがいました。

インターエデュ(以下、エデュ):新聞スクラップ以外に“言葉の学び”をテーマにした取り組みはありますか。

戸口先生:共立女子第二が推奨するのは「3年間で100冊の読書」です。そのため60000冊の蔵書を誇る図書館のほか、校舎の各階にあるオープンスペースにも本が置かれ、洋書多読スペースも完備。本を読む環境が整っています。
ほかには字を書くことに焦点を当てた「掛け軸づくり」もあります。中2全員が「漁夫の辞」242字を半切紙に書くという伝統的な学習で、生徒の字が大人の字へと変わっていくのが分かります。

エデュ:“言葉の学び”は日本語以外にもあるのでしょうか。

戸口先生:語学を磨き異文化に親しむためのグローバルランゲージスクエアという施設があります。英語にどっぷり浸かれるイマージョンワークショップも開催しています。またレシテーション(英文暗唱)コンテストなど英語を扱う行事も盛んです。

エデュ:デジタル全盛の現代で、あえてアナログな教育も重視するのはなぜですか。

戸口先生:もちろんICTは大きな可能性がありますが、実際に手を動かして学ぶことも大切だと考えているからです。
共立女子第二は女性の社会的自立を目標に、体験重視の教育を実践してきました。豊かな言葉は教養を広げてくれます。今こそ言葉を学び、将来の可能性を大きく伸ばしてみませんか。

オープンスペース
ミーティングや自習で利用できるオープンスペース。ここにもたくさんの本が置かれています。
読書伝言板
オープンスペース近くには生徒が読んだ本を共有する「読書伝言板」も。
共立女子第二の特色ある取り組みをさらに詳しく ≫

編集者から見たポイント

新聞スクラップという取り組みから見えたのは、言葉を学ぶことの重要さ。言葉を学びながら視野も広げていく取り組みは、2年後に始まる大学入学共通テストに向けた総合力にもつながります。図書館にグローバルランゲージスクエアと、多くの知識に触れ自ら学ぶのに適した環境も整っています。本や新聞といったアナログな学習の重要性を感じるご家庭には、特に注目したい学校だと感じました。

学校公式サイトへ ≫

イベント日程

イベント 日時
中学オープンキャンパス 2019年7月21日(日) 9:00〜12:00
理科体験授業+入試相談 2019年8月3日(土) 14:00〜15:30
白亜祭(文化祭) 1日目 2019年9月14日(土) 11:00〜15:30
2日目 2019年9月15日(日) 9:30〜15:10
詳細・予約はこちら ≫

その他の連載コンテンツ

第2回生徒想いの進路指導! 共立女子第二の「針路プログラム」とは?

共立女子第二の6年間の手厚い進路指導に密着!先生と卒業生にインタビューを行い、その魅力に迫りました。記事を読む≫