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今春からの高校学科再編をはじめ、新たな一歩を踏み出した「日駒新教育構想」。この改革を主導してきた大塚勝之先生が4月、学校長に就任しました。従来から変わらないものづくりの伝統を引き継ぎながらも、21世紀型の学びを積極的に取り入れる、大塚校長ご自身の教育信条や日駒新教育構想の現状など、幅広い内容をお聞きしました。

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伝統を守りながら生まれ変わる日駒

今春から新たに就任された大塚 勝之校長

今春から新たに就任された大塚 勝之校長。インタビュー中のお話しからも、生徒に対する愛情や人柄が伝わってきます。

創立110年を迎え、ものづくりを大切にするなどの伝統を守ってきた日本工業大学駒場中学校・高等学校(以下、日駒)が「進学型」の学校に生まれ変わりました。英語教育、キャリア教育など、時代に合わせた生き抜く力の育成を目的として始まったのが「日駒新教育構想」です。
知識を深め、コミュニケーション力を高める国語教育を軸とし、英語教育と海外研修による真の国際人の育成、そして理数教育、もの創りの追究など今までの教育を進化させ、時代の流れに合ったプログラムを提供していきます。

リニューアルした学校施設・設備の数々

女子ラウンジ

女子ラウンジ

女子生徒が気の合う仲間と一緒に、放課後やお昼休みに談笑しながらくつろげる特別な空間。体育や部活動での着替えに使用されるほか、壁面が電子黒板になっています。

アクティブルーム

アクティブルーム

大型の電子黒板を利用して、さまざまな授業に利用されています。取材当日は、ネイティブ教員による英文法の本格的な演習授業が行われていました。

リラックスルーム

リラックスルーム

アクティブルームに隣接する、木のぬくもりが感じられる教室。欧米の一般家庭のリビングをイメージした空間で、放課後はネイティブ教員とのおしゃべりや質問タイムにも利用されます。

その一方、新しい教育を模索する中で見えてきたのは、日駒がこれまで蓄積してきた教育の原点です。「社会で強く生き抜くためには『人柄』を育む必要性がある」と大塚校長は説明します。誰にでも優しく接する心、どんな困難にも立ち向かう勁(つよ)い心。こうした「人柄」の育成を大事に考えています。また、進学を実現する学力を身につけるために、基礎学力を身につけ、土台をしっかりと作ったうえで新構想の教育を進めていく考えです。

毎年、女子の入学者数が倍近くに増加!

中高一貫校になってからのここ数年、女子の入学者数がどんどん増加しているそうです。

「面倒見の良い、熱心な教職員がいるという今までの良いところに、質の良い、新しい教育を上乗せして、『進学の日駒』を加速させていきたい」と就任の意気込みを語っていただきました。
東京大学のキャンパスが鎮座する「駒場東大前」駅からほど近く、女子生徒も安心して過ごせる環境の中、次の100年に向けての新たなスタートが今、切られました。

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日駒新教育構想が目指す先

明るい開放的な校舎

新しく人工芝が敷き詰められた屋上からは、明るい陽光が近代的なイメージの校舎内に降り注ぎます。

普通科を大幅増員し、日駒は具体的な進学目標として、「GMARCH合格者数100名以上」を掲げています。基礎学力を身につけたうえで、ネイティブ教員による英語や、ICTを活用した学習の効率化などを行い、希望の進路をかなえるための学力を育みます。また、変化の激しい社会で必要な素養を育成する「キャリア教育」にも力を注いでいます。
海外では主流となっている「演劇コミュニケーション教育」や講演会、大学ガイダンスなどの「キャリアプランニング」などを実践しながら、自己肯定感を高め、将来のビジョンを描くためのプログラムを充実させています。

進化を加速させる「日駒新教育構想」

「日駒新教育構想」
「日駒新教育構想」

受験生のチャンスが広がる多様な入試

中学入試に挑戦する受験生の個性や得意科目を大切にした新しい形の入試を導入。従来の2科/4科型に加え、適性検査型や自己アピール入試、得意2科選択など、受験生の可能性がしっかりと評価される新たな窓口が広がっています。

編集者から見たポイント

3年連続で女子生徒が増え続けているという日駒。駒場という環境の良さ、多様な入試形態など女子生徒が支持を集める理由はありますが、溌剌(はつらつ)として学校生活を過ごす生徒が多いこともそのひとつではないでしょうか。大塚校長による「本気の学校改革」が進められている日駒から、今後も目が離せません。

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