inter-edu’s eye

日本工業大学 駒場中学校・高等学校(以下、日駒)では、2008年に開始した進学校化プロジェクトの発展形「日駒新教育構想」スタートに伴い、読書から始まる国語力の充実に重きを置くことになりました。英語や理数教育が声高に強調される時代の中で、どうして今、国語教育にスポットライトを当てたのでしょうか。今回は、日駒の国語教育や大学進学支援の新体制についてご紹介いたします。

学校公式サイト ≫

全ての教科の中核となる国語教育

日本語で考え、日本語で表現し、発信し、記録し、文化を学び、コミュニケーションを取る。言語には伝達のための道具という面のほかに、考えるための道具としての役割があり、国語力を高めることは、知識を深め、人を理解し、人柄を育む基になるというのが、日駒の国語教育についての考え方です。

Active Reading Program(読書教育)
能動的な読書体験を実現する教育プログラムです。課題図書や自由選択図書を読んでさまざまな人生や未知の世界の仮想体験をして、想像する心を育みます。さらに、それぞれの読書体験を分かち合い、表現力を向上させる場として、ビブリオバトルやディスカッションを行います。

Active Reading Program

クリティカルシンキングを通した言語技術教育
クリティカルシンキングとは、批判的な視点を持って考えることができる能力のことです。テキストを使用して基本を身につけながら、読書教育と関連付けて、人物の心理を研究・考察し、プレゼンテーションやディベートにつなげます。このような力を養うことで国語以外の学習にも役立つはずです。

クリティカルシンキングを通した言語技術教育

古典文化を学び、日本を語れる国際人になる
グローバルな世の中で海外の人に日本のことを語れるようになるために、日本の歴史や文化に古典芸能や古典文化、礼儀作法を理解する時間を作るようにしています。例えば、毎年1月の百人一首大会や、「大蔵流狂言善竹会」による「日駒狂言会」を開催しています。

古典文化を学び、日本を語れる国際人になる
他の教科はどうですか?先生コメント ≫

大学進学支援センター《光風塾》がスタート

日駒では従来も、放課後や長期休暇中の講習会などで中堅大学から難関大学まで合格できるような学習支援体制を取ってきました。この9年間で東大・東工大・一橋大などの最難関大学にも合格者を輩出してきましたが、一層の成果を求めて、高校生を対象にした最難関大学進学指導専門の施設が開設されました。ここでは、予備校や学習塾の講師などの手を借りずに日駒の教員が全てを担当し、カリキュラムや授業内容を検討していきます。

光風塾

さらに大学からも専従のスタッフを迎えました。生徒たちの平常の学校生活や、学習状況を理解した上で指導しますので、深い信頼関係が生まれます。
目標達成のためには日々繰り返しの学習が必要ですが、自ら最難関大学を突破した教員がそのノウハウを存分に活かして厳しく指導していきます。

ここに注目!

大学進学の集中講座
受験に照準を合わせた大学進学講習を行っています。受験の基礎から難関大学入試までのレべルに対応しています。各学年ごとに開講する科目は異なりますが、高1の6月から放課後を利用した講習会がスタートします。

長期休暇中の講習会
夏休みなどの長期休暇中にも大学受験対策の講習会を行っています。各教科でいろいろな講座が開かれますので、自分のレベルに合う講座、学びたい単元の講座を選ぶことができます。

今後も大注目!他大学への合格実績 ≫

5つの中学入試方式でチャレンジ

昨年度(2017年・平成28年度)から、受験生の可能性を見出す新たな入試方式が導入されています。科目選択型はもちろんのこと、公立中高一貫校との併願にも適した適性検査型などに注目です。

2科目型

国語・算数の2科による一般型の入試。

4科目型

国語・算数・社会・理科の4科による一般型の入試。

得意2科選択型

4科目の中から国語・算数のどちらかを選択し、残りの3教科から1科目を選択。(国算・国社・国理・算社・算理のいずれか)

国語、算数、社会、理科、(英語)のうち、まず国語、算数いずれかを選び、残りの科目から1科目選択します。
選択の組み合わせは、第2回と第4回(午後入試)は、国算、国社、国理、算社、算理のいずれかとなります。
第3回と第5回と特別選抜(午前入試)は、国算、国社、国理、国英、算社、算理、算英のいずれかとなります。
英語は、英語検定3級~準2級程度で「筆記・リスニング」を行います(自己アピール入試の英語も同様です)。

適性検査型

公立中高一貫校と同形式の試験。適性検査型Ⅰと適性検査Ⅱの両方を実施。

公立中高一貫校と同じ形式の問題で適性検査I(文章を読み取り、自分の意見を表現する力をみる)と、適性検査II(問題を分析し、課題を解決する総合的な力をみる)の両方です。
適性検査Iは、図・表・写真を見て文章を書くタイプ(Aタイプ)もしくは標準タイプ(Bタイプ)のいずれかを選択します。

自己アピール型

従来型の入試では測れない力、思い・考えを見る入試。今まで経験してきたことや頑張ってきたことをアピールしてもらいます。国語・算数・英語から1科目選択、自由課題作文(400文字)、面接を実施。

お子さまに合った試験を選べる「説明会」スケジュールはこちら ≫

編集者から見たポイント

インターエデュ編集部が特に注目するのが、大学進学支援センター「光風塾」の存在です。放課後の特別講習で、予備校や学習塾の講師が関わる学校はありますが、日駒の教員と大学からの専従スタッフだけで生徒たちの進学支援・講習会を実施するという点からは、生徒一人ひとりの学力を教員自身が詳細に把握しようという、並々ならない覚悟が伝わります。校舎のリニューアルに引き続き、新たな手法で本気の進学校化に挑戦する日駒。今後の動きの目が離せません!

指定校推薦も充実の合格実績 ≫