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リハビリ職の学校を卒業&在学中の先輩インタビュー

大学卒業後、夢をかなえ社会人として活躍中の先輩や、現在、リハビリ職を目指して大学や専門学校で学んでいる在校生のインタビューを紹介。
「先輩たち」の生の声を進路選びの参考にしてください。

リハビリ職を目指す学生インタビュー 理学療法士編

小柳創先輩

最先端の環境だからこそ発見できた理学療法士の可能性
「めまい」治療の第一人者を目指したい

東京都立大学
健康福祉学部
理学療法学科3年 小柳 創先輩

めまいや剥離骨折で苦労した自らの体験が
理学療法士への道につながった

私が医療の道を志したきっかけは、中学生の頃に原因不明の「めまい」に悩まされて体調を崩したことがあり、同じような症状で苦しむ人たちのために何かできないかと考えたのが始まりです。また、中学・高校時代は硬式野球に打ち込んでおり、肘を剥離骨折した際に理学療法士の方からリハビリ治療を受けたことで、さらに医療職へのイメージが固まっていきました。

仕事の内容を具体的に調べていくと、患者さんごとに異なる症状を理解し、支障のない日常生活を送るために必要な治療に向けたアプローチを考え、ともに実践していくというものでした。私自身がスポーツを続けてきたからこそ、その内容に強く共感できたことが、理学療法士を目指すうえで大きく後押ししてくれたと考えています。

学校選びに際しては、理学療法士を学問として究められる環境を重視しました。そして、最新の研究設備や著名な教授陣が揃い、リハビリ現場で働く理学療法士だけに限らず多数の研究者を養成している東京都立大学への入学に至りました。
国家試験の合格率や卒業後の就職率の高さも、進学を支えてくれる両親の安心材料になりました。

チームワークを通して専門知識を身につける
キャンパスを有効活用した学び

入学してからの1年間は、南大沢キャンパスで医学の基礎科目を学びます。理学療法学科は1学年35名の少人数制クラスなので、先輩・後輩に限らず教授との距離も近くなり、勉強や将来の進路、学生生活の悩みも相談できる環境です。

実際に身体を動かしながら専門知識を学ぶ実習が多いため、キャンパスで過ごした時間はとても長かったように思えます。
ときには、図書館で個室に入ってテスト勉強に集中したり、他学部向けの本を読んだりしながら視野を広げていくこともありました。そんな中でも、臨床研究の実証結果(エビデンス)として引用する医療従事者向けの論文サイトを無料で読める環境はとても役に立っていますね。

健康福祉学部では必修授業が多いだけでなく、大講堂よりも各教室でプロジェクターを使用する講義の場合がほとんど。
グループごとに分かれてディスカッション形式で進めていく授業であれば、学生食堂を利用してメンバー間の話し合いや授業の準備をすることもあります。このようにキャンパス内の施設を有効活用できるのは、3つの広大なキャンパスが用意されている東京都立大学のメリットといえるでしょう。

学業以外の学生生活にも興味がある受験生のためにお伝えすると、東京都立大学ではサークルなどの課外活動はもちろんのこと、アルバイトや学生寮までサポートしてくれます。
私は塾講師のアルバイトをしていたのでサークルには入りませんでしたが、理学療法学科内では授業の特性上、お互いのコミュニケーションが重視されるため先輩・後輩とのつながりが強く、孤独を感じることはないので安心してください。

心肺機能から体力を測定する最新機器
心肺機能から体力を測定する最新機器が揃い、運動学実習や卒業研究で使用しています
荒川キャンパス
荒川キャンパスは駅近で心地良い広さが魅力。半円形の外観が特徴的な講堂もあります

プロフェッショナルに求められる現場の知識は
数多くの実習体験を通して鍛える必要がある

3年生になった今だからこそ思うのは、3年制大学や専門学校に入学していたら、私自身にとっては時間が足りなかっただろうという点です。理学療法士は患者さんの症状をカルテ以外の情報からも判断するため、なるべく多くの実習から経験を積み重ねていく必要性があります。実際の授業でも、ディスカッション形式で治療計画を話し合いながら最適な進め方を学んでいきます。知識・見識を深めるだけでなく、さまざまな可能性を模索しつつ患者さん本人の気持ちや医療チーム全体の考えを推し量ってリハビリを実践することが大切です。そういった面で、実習に十分な時間をかけた後に一人前の理学療法士として活躍できるものだと考えています。

2年次には3週間の見極め実習、3年次・4年次にはそれぞれ8週間の病院実習が2回行われますが、患者さんを目の前にすると大学の講義で学んだ知識には限界があると思い知らされます。身体の動かし方を伝えて適切な検査をするためには、事前に組んだ段取りや意図を伝えるコミュニケーション能力がとても重要です。また、治療法を考えるにあたって、看護師や作業療法士、退院後の生活を支えるソーシャルワーカーなど多岐にわたる医療業務との連携が必要です。理学療法士は医療の現場での専門スタッフの一員として、常に初心を忘れず努力し続けることが求められると自覚しました。

動作解析実験室

研究者として大学院に進学する道もあり
多様な学習環境から知る最新医療の可能性

実習に専念する3年次には、講義で教わるような専門科目はほぼ習得し終わっている状態ですが、4年次はこれまでの学びをアウトプットするという意味での卒業研究が控えています。研究の題材は自分自身で決め、実施計画を立てたうえで新しい治療法を試すといった内容で、私の場合は国内では未発展な領域である「めまい」のリハビリにチャレンジしたいと考えています。基本的には海外の論文などから独学中心で進めていきますが、学外のセミナーにも参加して、かつて私が悩まされた症状や大学での学びを活かして、社会の役に立つべく道を切り拓いてみたいという覚悟をもって臨みます。

このように思えるのも、東京都立大学の多様な学習環境が影響していることが理由になっています。身体の動きを3次元で分析する最新の医療器具を使って、被験者として先輩の実験に参加したり、教授からの課題を試すといった機会がとても多くあります。さらに、研究者として大学院に進学する先輩もおり、将来の仕事に関してとても良い刺激を受けました。理学療法士として現場でリハビリ治療を行うだけでなく、将来的に大学院で「めまい」治療の第一人者を目指すなど、幅広い選択肢があることに気づかされました。

医療の分野は年々専門化しており、従来のイメージだけでは収まりきらない可能性に満ちあふれています。同じ病院でも患者さんごとに異なる治療法があるように、学び続ける意義を持てる奥深さのある仕事ですから、経験を積んで一人前の理学療法士を目指して努力していきます。

キャンパスおすすめスポット

大視聴覚室

吹き抜けで広々とした大視聴覚室は講演会や研修会、公開講座など、幅広く利用されます

大視聴覚室

図書館

医療分野中心の図書資料はもちろん、医療シミュレーターモデルの利用も可能な図書館

図書館

食堂

日替わりランチが人気な約200席ある食堂。ガラス張りの開放的な明るい憩いの空間です

食堂

東京都立大学 健康福祉学部

東京都立大学 健康福祉学部

住所:〒116-8551 東京都荒川区東尾久7-2-10(2〜4年次)
〒192-0397 東京都八王子市南大沢1-1(1年次)
電話番号:【荒川キャンパス】03-3819-1211(代表)
【南大沢キャンパス】042-677-1111(代表)
募集定員:理学療法学科 35名/作業療法学科 40名

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