inter-edu’s eye

桜丘中学・高等学校には、進学に関する総合情報センターのURC(University Resource Center)があります。ここでは受験参考書や過去問題集を閲覧できるだけでなく、常駐する現役大学生のチューターにさまざまな相談をすることができます。そしてこの頼れるチューターは、全員が桜丘の卒業生! 彼らがどのように在校生を支えているのか、チューター制度を取材しました!

現役のチューターに聞いた! URCはこんな場所

現在、進学総合情報センター・URCでチューターをしている夏目沙織さんは、立教大学理学部に通う昨年度の卒業生。後輩たちをどのようにサポートしているのか、インタビューしました。

チューターの夏目さん
昨年の卒業生で、現在立教大学理学部に通うチューターの夏目沙織さん。

いろいろな学び方を教えてもらえるのがメリット

インターエデュ(以下、エデュ):チューターになったきっかけを教えください。

夏目さん:先生から誘われたのがきっかけです。受験生の皆さんに、自分が経験して思ったことを伝えたいと思いました。受験を通して自分が学んだことは、先生からは習えないことなので。それに、面識ある先生が多いので、ここなら安心して働けるというのもありますね。

URCでの風景

エデュ:具体的な仕事を教えてください。

夏目さん:URCには大学の過去問題集やさまざまな受験参考書が置いてあり、隣は自習室になっています。ですから、生徒に参考書を貸し出したり、分からない問題を説明したりするのが仕事です。チューターはローテーションでさまざまな人が在籍しているので、同じ教科でもチューターによって、いろいろな学び方を教えてもらえるのがメリットだと思います。

URCを利用する生徒

URCは生徒のストレス発散の場所でもいいと思う

エデュ:勉強以外の相談はありますか?

夏目さん:第一志望はどこがいいかなど相談されます。私もその生徒に合う大学を調べたり、候補の大学はオープンキャンパスに行くように勧めたりします。また、桜丘の大学受験は高校2年次の類型の選択から始まっています。きちんと希望する進路を考えておかないと、受験に必要な授業を受けられなかったりするので、そうしたアドバイスも今後はしたいです。

エデュ:生徒の受験に一役買っているのですね。

夏目さん:いえいえ。実際は些細な話ばかりですよ。私たちが生徒とコミュニケーションをとることで、ここが生徒にとって勉強や学校生活のストレス発散の場になってもいいと思います。桜丘の卒業生ならではの話もいろいろできますし。経験からのアドバイスが、生徒の選択肢のひとつになっていれば、うれしいですね。

進学実績だけじゃない! 桜丘流の進路指導とは?

生徒の心の支えとなっているチューターのみなさん。卒業生をチューターに採用する背景には、どのような狙いがあるのでしょうか。進学部長の藤岡和宏先生にお話をうかがいました。

“先輩”として生徒を支えるチューターの存在

進学部長の藤岡 和宏先生
桜丘生には自主・自立の精神を求めるとおっしゃる進学部長の藤岡 和宏先生。

エデュ:卒業生をチューターとして採用する狙いを教えてください。

藤岡先生:生徒の中には私たち教員へ質問に来るのが苦手な子もいます。そんな場合に、気軽に声をかけられて、受験経験があり、年齢的にも近い存在が必要だと思うのです。チューター制度は教科指導の一環ではありますが、勉強以外に生活面も相談できる存在であって欲しいので、教員はあえてチューターに指示は出していません。

エデュ:生徒の目線とあまり変わりがない、“先輩の目線”を大切にしているのですね。

藤岡先生:進学実績しか考えていないのであれば、予備校の先生を採用する手段はありますが、桜丘は違います。チューターが先輩として進路や生活の悩みに応えてくれているからこそ、生徒が教員に助けを求めるほど深刻な状態になる前に、多くの問題が解決できているのだと思います。

URCの壁に掲示されたメッセージ
URCの壁に掲示されている、チューターの皆さんからの熱い応援メッセージ。

エデュ:では、先生方はどのような進路指導を行っているのでしょうか?

藤岡先生:本校では、方向性を自分で提示でき、そこに進んでいける生徒の育成を目標としています。決断するのは教員ではなく、本人たちです。大学進学がゴールではなく、その先につながる人間形成を図るための学習指導や進路指導を心がけています。
特に、「当たり前のことを当たり前にやる」ということ、つまり、生徒をよく見ることですね。例えば、模試の点数がよかったのはたまたまなのかなど、成績だけで判断せず、その生徒に関わる先生がみんなで見守り、適切な指導をしています。時には、自分で悩み考えなければいけない時期だからこそ、あえてアドバイスをしないこともあります。こうした当たり前のことを、いつか生徒が「先生の言っていたことが分かった」と思ってくれたらうれしいですね。

編集部から見たポイント

勉強だけでなく、生活面でも生徒の支えになっているチューターのみなさん。先生が卒業生に声をかけるだけでなく、自らチューターをやりたいと手を挙げる方も多いそうです。卒業生もまた、母校の在校生たちを見守っているのですね。今回の取材を通して、勉強や生活面を見守る学校側の努力から成る“安心感”を感じることができました。

桜丘中学校説明会 開催日 時間
第7回 11月15日(日) 10:00~12:00
第8回 12月12日(土) 14:00~16:00
入試対策会 12月23日(水・祝) 9:00~12:00
最終説明会 1月16日(土) 14:00~16:00