英語4技能は当たり前!一歩先を行く英語教育

英語4技能は当たり前!一歩先を行く英語教育

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高校でスタートした新クラスや海外大学進学サポートなど、グローバル教育やSDGsへの取り組みなどを早期から導入してきた聖学院中学校・高等学校(以下、聖学院)。ユニークな英語授業のレポートや先生・生徒へのインタビュー取材を通して、他校の一歩先を行く教育を実践する聖学院の指導をご紹介します。

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新世代に必要とされる英語の知識と学び方とは?

従来の英語教育に対して、「大学受験に使える英単語や英文法を頭に詰め込む」といった消極的なイメージを持っている保護者もいらっしゃるかもしれませんが、聖学院で見た授業内容は「従来型の英語教育」のイメージを覆すユニークなものでした。

みんなが自主的に参加する高1英語授業レポート

日本発として世界的に知られる英単語になった“Kawaii”が意味するものや、ほかの英単語に置き換えるとどういった呼び方になるのかを全員で考えるユニークな授業が実施されました。まず初めに生徒たちが事前に練り上げてきた英文原稿のスピーチをペアワークで練習。続いて、プロジェクターを使いながら積極的にスピーチする姿、そしてクラスメイトの英語スピーチに聞き入りながら同意のうなずきや笑いがこぼれる姿が見られました。

授業の様子
男子校生が考えるKawaiiとは?
授業の様子
言葉の感じ方を表現する難しさを実感

その後は、同義語について全員が意見交換をすることで今まで知らなかった新しい単語を覚えたり、次回の授業で取り上げるテーマや学習のポイントをテキスト上で確認して授業を締めくくりました。

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授業の様子
集中力が途切れることのない授業展開
授業の様子
テキストには書き込まれた注釈がたくさん!

原稿を用意する=ライティング、声に出してスピーチする=スピーキング、クラスメイトの発表内容を聞く=リスニング、テキスト内容を読み込む=リーディング、といったいわゆる英語4技能がたった1時限に詰め込まれた、非常に充実した授業が行われていました。とりわけ、授業の要所ではクラスメイトと自然にペアワークを進める様子がたくさん見られ、中1から取り組む主体的な学び方が身についていることを強く実感できました。

授業の様子
信頼関係があるから成り立つペアワーク
授業の様子
多様なデバイスを自由自在に活用

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「英語に屈しない」チャレンジ精神を持つことがポイント

英語科主任の伊藤大輔先生から、学習指導方針や生徒個人へのフォロー体制、スピーキングを重視した学力評価基準についてお話しいただきました。

高1クラス担任でもある伊藤大輔先生
高1クラス担任でもある伊藤大輔先生

生徒全員から授業に参加する熱意を感じられました。

伊藤先生先ほど見ていただいたのは、習熟度別で4段階に分かれたうちのSコース(上程度のレベル)の授業です。生徒が持っている興味・関心を引き出しながら、教科横断型の学習要素を取り入れた授業展開を、英語科全体の指導方針としています。ノートパソコンやタブレットからスマホまで使い慣れたデバイスを活用して、限られた授業時間に集中しながら取り組む点が聖学院らしい学び方の一つではないでしょうか。

先生ご自身の指導方針を教えてください。

伊藤先生簡単に学力が向上するとは限りませんが、本人が継続して取り組む気持ち次第で成績が変わってくると信じています。したがって、英語学習に苦手意識を持たせないために、まずは先生を好きになってもらえるような楽しい授業をすることは当然で、事前に設定していたゴールを超えるような授業内容を心がけています。より良い指導法を目指すために、教員側もさまざまなアンテナを立てて、日々学んでいます。

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難題にチャレンジしたり考えること自体を尊重したいと語る伊藤先生
難題にチャレンジしたり考えること自体を尊重したいと語る伊藤先生

英語の成績が伸び悩んでいる生徒には、どのようなフォローをしていますか。

伊藤先生生徒には「最低限このレベルには到達しよう」という意識を持ってもらいたいので、英語学習に欠かせない予習が十分ではない生徒であれば授業後に悩みを聞いたり、定期試験の結果を見ながら個人面談を行うようにしています。具体的なアドバイスとして、最初の10分で問題全体を把握してから解き始めるといったような、どのように勉強すれば成果が出るのかを細かく指導していますね。

生徒たちのスピーキング能力に感心させられました。

伊藤先生英語科では以前からICEモデル(習得・活用・探究を軸としたルーブリック評価)を導入しており、既知の情報から新しい価値や解釈を見出し、それを表現できる英語力を目標としています。そのためにも、スピーキングでは恥ずかしさを取り払うことから始め、発音の良し悪しや文法の正誤を気にせず意思を伝えようとチャレンジする姿勢を評価しています。

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眠くならない!?実生活を反映した英語学習

授業で素晴らしいスピーチや息の合ったペアワークの様子を見せてくれた高1生の皆さんからも、とても興味深い話を聞かせていただきました。

普段から受けている英語授業の感想を聞かせてください。

黒田くんいつもはテストから始めてスピーキングとリスニング、最後に英語の長文を読解するという3つの構成に分かれています。時間を忘れるほど勉強に集中できます。

近藤くん伊藤先生の授業はテンポが良くて全然眠くならないんですよ。毎回テーマが面白かったりクラスメイトの発表内容が独創的で、自分なりの雑学知識を発揮できる点がとても楽しいです。

黒田くん(左)と近藤くん(右)
黒田くん(左)と近藤くん(右)

英語に苦手意識を持ったことはありませんか。

重光くん以前は確かにそうだったのですが、コロナ禍で海外の人たちとオンラインゲームをする機会が増え、会話を繰り返すうちに英語のハードルが下がってきたんです。もっと勉強する必要性を強く感じるようになりました。

佐竹くん僕も聖学院に入ってから英語のレベルが飛躍的に向上して得意科目の一つになりました。先生から自習のアドバイスをいただいたり、とても分かりやすい授業を受けてきたおかげだと思いますよ。

佐竹くん(左)と重光くん(右)
佐竹くん(左)と重光くん(右)
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ずばり英語力を伸ばすコツを教えてください。

重光くん海外の人たちと話していて知らなかったり気になった単語などをピックアップするようにしています。その単語が授業で出てきて深く理解できたときは、勉強へのモチベーションがぐっと上がりますね。意識しながら会話するのが僕なりの勉強法になっています。

佐竹くん集中してひたすら数多くの課題を解くことです! 答えに1分間悩んでいるよりも、先生に質問をしてとにかく溜め込まずに効率を重視しています。優先度を考えて取り組む習慣が身についたので、英語に限らずほかの科目でも活かせるようになってきました。

これからはどのように学んでいきたいですか。

黒田くんスピーキング能力を上げていきたいので、みんなの前でスピーチすることを前提に上手い発音をイメージしながら原稿をライティングできるようになりたいです。

近藤くん事前に用意した原稿を読み上げるだけでなく、いきなり話題を振られた場合でも気の利いた受け答えができるような語彙や文法の知識を増やしていきます。

聖学院のカリキュラム・ポリシー ≫

編集後記

今回の授業レポートでは「これこそが現代の英語学習」と思わせてくれるような聖学院らしさを感じ取ることができました。オンラインだけでなく来校型の学校説明会・校内見学会が予定されていますので、ぜひとも授業の様子を見学してみてはいかがでしょうか。

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