inter-edu’s eye

2016年3月、中学1期生が、成立学園中学・高等学校(以下、成立学園)を卒業して新たなステージへと旅立ちました。連載第1回となる今回の特集では、1期生の6年間の学力推移と、その学習環境を紹介します。

中学1期生の学力推移と大学合格実績

まずは、ベネッセ学力推移調査と進研模試による結果から明らかになった、中学1期生の学力推移を見てみましょう。

中学1期生の学力推移と大学合格実績

前期【中1~中2】

さまざまな本物を体験する学習を折り交え、学習の興味・関心を引き、学習意欲のきっかけ作りに注力した生活習慣・学習習慣確立期。今後の学習に必要な基礎学力構築のために、小学校の復習まで手を伸ばして、繰り返し学習を行いました。

中期【中3~高1】

生徒は精神的にも成長してきましたが、慣れもあって、中だるみの時期に差し掛かり、成績も下降気味。この時期には、企業体験/アース・ツアー/卒論作成などキャリア教育に重点を置くことで、将来の自分を想像させ、目標を意識させるような指導を行いました。

後期【高2~高3】

この時期から、全員が受験を意識し、勉強を始めます。周囲の成績が上がってくる分、何もしていないと自分の成績が落ちてしまうことを意識して、勉強モードに頭を切り替える指導が行われました。意識付けだけでなく、効率の良い学習方法の指導など、毎日生徒一人ひとり個別に対応した結果、上位層が増え、最下層がいなくなりました!

学習指導部長 加藤延幸先生からのコメント

中学1期生への指導で心がけたのは、「中学でゆっくり、高校で早く」という授業進度を取ったことです。そのうえで、まずは中学でみんなが足並みを揃えてじっくり基礎に取り組み、そして高校で一気に学力を伸ばす体制を取り(見える学力)、ノートの取り方やスケジュール管理を身につけるための足腰や土台づくり(見えない学力)を意識しました。

1期生は積極的に学校行事に関わって表舞台に立つことが多く、後輩にとても慕われる存在でした。また、学校に強い信頼を置いてくれていました。名古屋大学と筑波大学に合格した二人も、6年間、塾や予備校に通うことなく頑張りました(塾いらず)。彼・彼女らの輝き、成立らしさというものを、後輩が引き継ぎ、さらに磨かれていくことを大いに期待しています。

学力向上による進学目標の達成

成立学園で6年間かけて力を蓄えた1期生たち。グンと伸びた大学合格実績と、学力をしっかりと支える学びの数々を紹介します。

平成27年度の主な大学合格実績 ※( )内は1期生41名の実績

国公立・大学校

国公立・大学校 37名

名古屋大学 1(1)名 筑波大学 2(1)名
千葉大学 1(1)名 高知大学 1名
国立北海道教育大学 1名 防衛大学校 31(4名)

早慶上理

早慶上理 28名

早稲田大学 13(1)名 慶應義塾大学 1名
東京理科大学 14(4)名

GMARCH

GMARCH 162名

学習院大学 23(3)名 明治大学 33(1)名
青山学院大学 15名 立教大学 1名
中央大学 26(2)名 法政大学 64(9)名

日東駒専 140名

日本大学 45(7)名 東洋大学 58(4)名
駒澤大学 34(6)名 専修大学 3(2)名

成成独國武明 102名

成蹊大学 2(1)名 獨協大学 89(7)名
國學院大学 9名 武蔵大学 2名

看護・医療系 19名

東京慈恵医科大学 1(1)名 北里大学 1(1)名
杏林大学 1(1)名 明治薬科大学 2(1)名
東京薬科大学 1名 昭和薬科大学 1名 その他 12名

学力を支える学びの数々

長期休暇中の講習

塾いらず
「長期休暇中の講習」

徹底した復習を中心としながら、習熟度別授業や先取りの授業など、さまざまな講座を数多く設置しています。
長期休暇の時間を利用し、多くの繰り返し学習を行うことができるので、確実に基礎学力の定着と応用力の育成が可能になります。

繰り返し主義

学習習慣の定着
「繰り返し主義」

学習習慣の定着を図り、一歩ずつ着実に確かな知識を身につけるために、日々の予習(短期的繰り返し)から定期試験前後の復習(中期的繰り返し)、前学期の学習や総復習・模擬試験(長期的繰り返し)を実践しています。

黙々勉強会

集中力を高める
「黙々勉強会」

放課後、教室や自習室で行う黙々勉強会では、担任の先生もいるので、分からないときは質問もできます。共に学ぶ仲間と切磋琢磨しながらも、時間を区切ることで集中力が高まり、自学自習の習慣も身につきます。

各種検定試験

やる気を引き出す
「各種検定試験」

講習会が実施されている「英語検定」「漢字検定」「数学検定」。特に英語検定は学力に応じて目標設定をし、重点指導がされています。クラスの中でレベルに応じた学習ができ、目標も明確なためやる気を損ないません。

編集者が見たポイント

エデュでも、ずっと追い続けてきた”中高一貫”1期生たちの活躍。多くの生徒たちが「中だるみ」と呼ばれる時期を克服したのは、成立学園ならではの学習に理由があったことが判明しました。次回の特集では、その学習内容について詳しくお伝えします。ご期待ください!