これが成立流! 国際舞台で活躍するための理数教育

これが成立流! 国際舞台で活躍するための理数教育

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成立学園中学・高等学校(以下、成立学園)では、生涯学び続ける姿勢を身につけるために独自の教育プログラムを進めています。そのなかでも、学習の基幹となる理数教育に力を入れてきました。生徒の興味・関心を高めるために導入された取り組みの数々に注目しながら、今後の展望も併せてご紹介します。

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数学の面白さに気付く「MATHコン」に参加

成立学園では、日常生活や学校で学んでいるときに感じた疑問や課題に対して、算数・数学で得た考え方を活用して探究する作品コンクール「MATHコン(正式名称:塩野直道記念『算数・数学の自由研究』作品コンクール)」に参加しています。数学科の久保勇希先生は「さまざまな事象に興味・関心を持ち、深掘りして考える力を身につけてほしい」と参加の目的を話しました。

数学科の久保勇希先生
生徒たちのとふれあいは「毎日が新鮮」とおっしゃる中1担任(数学科)の久保勇希先生。

2018年度は中1生が参加し、2019年度は昨年に引き続き中2生と中1生が夏休みの期間を利用して挑戦しました。各学年で最優秀に選ばれた生徒の作品が「MATHコン」に提出されます。久保先生は「生徒からは、『サイコロを振ると本当に6分の1の確率で目が出るのか』『ペンを使い切るまで何メートルの線を書けるか』など思いもよらない研究テーマが集まりました。沸き起こった疑問を数学的な視点に立って調べ、結果を出すことができていました」と振り返りました。

中1の軽部くん
素朴な疑問を数学的アプローチで見事に解決した中1の軽部くん。研究テーマの答えは「28杯と少し」です!

中1生の代表に選ばれた軽部くんの研究テーマは「田んぼ1坪でご飯は何杯食べられるか」です。本人から「お盆で祖父の家にいるときにふと疑問に思って、実際に稲を収穫しながら計算しました」と経緯を教えてもらいました。1坪(3.3m²)の中に植えてある稲の数、稲穂の数を1株ずつ調べたという軽部くん。久保先生は「成立学園では本物を体験しながら“見えない学力”を高めるアース・プロジェクトとして水田学習を実践しているので、より身近に感じたテーマだったのではないでしょうか。今回の経験を中3で挑戦する卒業論文制作にも活かしてくれれば」と話しました。

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共学でも男女別学の数学授業

中1・中2に限って、男女に分かれたクラス編成で数学授業を行うのも成立学園の特色です。久保先生は「成長段階によって男女それぞれ物の捉え方や適切な学習方法が異なります。男子は時間制限を設けて競い合いながら問題を解いて学びを深める。女子は一つひとつの問題を丁寧に指導することで理解が深まる。最適なアプローチの方法は男女で違いますし、学習内容の定着度にも違いがあります。それぞれに合った指導をする目的で男女別学の数学授業を実施しています」と説明していただきました。「生徒の発言量も増え、自発的に意見交換が交わされる授業になっている」と別学の効果も実感しているようです。

ナショジオ発表会の様子
ナショジオ発表会の様子。プレゼンテーション資料作成やお互いの発表への講評、自分自身の振り返りをiPad 上で行うこともICT教育の一環です。

さらに効率の良い学びを目指して、数学・理科の授業ではiPadや電子黒板を積極的に活用。「問題を解くときは紙に書くことが前提です。ICTをうまく使いこなすことで授業中の演習に費やす時間をより多く確保したい」としたうえで、「今までは板書してきた内容を電子黒板やタブレットで見られるようにすることで、効率的に授業を進めることができます。また、生徒同士が互いの計算式を見ながら考えを共有することもできるし、自宅や通学中の空き時間にタブレットを使って予習復習を進めることもできる。今や必須のアイテムです」と話しました。

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成立学園名物「ナショジオ入試」に算数を導入

理数教育を重視する姿勢は、入試にも表れています。その一端が成立学園オリジナルの「ナショジオ入試」です。この入試は、地理学にとどまらず歴史、文化など毎月さまざまなテーマに沿った写真や記事が掲載されている世界的な月刊誌「ナショナル ジオグラフィック(ナショジオ)」を使った入試方式です。入試広報部の宇田川知己先生は「これまでは作文のみだったナショジオ入試に、思考力を問う算数問題が加わります。生徒の着眼点を見たいという狙いから算数を加えました。生徒の可能性を感じたいという思いもあります」と算数を導入した経緯に触れました。入試のポイントとしては「ナショジオのサイトを見て写真から読み取れることを親子で話してほしいですね。世界に興味・関心を持つ視点が、成立学園の教育にも共通していると考えています」と話しました。

「ナショジオ入試」採点のポイント
成立学園の教育の新機軸として定着した「ナショジオ」を活用した入試がスタート。他校に先駆ける内容に注目が集まります。

さらに12月と翌年1月には小6生を対象に入試本番を想定した「わかるテスト(そっくり模試)」が実施されます。2科型、4科型、適性検査型、ナショジオ入試から選択することができる「わかるテスト」について宇田川先生は、「同じ会場で似た傾向の問題を解くことで、入試本番にどう臨むかシミュレーションすることができると思います。添削によるアドバイスはもちろん、出題の傾向を知ることもできるのでぜひチャレンジしてください」と受験生にメッセージを送りました。

好奇心を揺り動かすナショジオ学習 ≫

最新ニュース! 探究クラスを新設

2020年度には、高2から「探究クラス」が新設されます。ネイティブの先生による授業6時間を含む週12時間の英語、哲学や論理的思考力などを養う講座、アントレプレナーシップ研修やアメリカでの海外研修などを通じ、海外大学をはじめ、AOや推薦入試を利用した進学を視野に入れたカリキュラムを実践します。宇田川先生は「大学進学のためだけではなく、大学に進学してから何を学びたいかを在校中にじっくり考えてほしいと考えています。いろいろな学びや体験を通して、生きるための経験値を積み重ねながら進学を実現するコースです」と話しました。

編集者から見たポイント

私立校の教育方針は入試問題に表れると言われます。本番と同様の問題・形式で行う「わかるテスト」は、受験生自身の実力を測るだけでなく、成立学園での学び方や校風を肌身で感じられるチャンスとなります。まずは気軽に親子で参加してみてはいかがでしょうか。

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イベント日程

イベント名 日時
わかるテスト(そっくり模試)
適性検査型・2科型・4科型から選択
2019年12月15日(日)
8:30〜12:30
中学校説明会
※説明会後、個別相談会・校内見学あり
2019年12月15日(日)
10:00〜12:00
中学校 ミニ説明会 2019年12月22日(日)
14:00〜
中学校 個別説明会 2019年12月22日(日)・23日(祝・月)・24日(火)
13:00~16:00
わかるテスト(そっくり模試)
2科型・4科型・ナショジオ入試から選択
2020年1月11日(土)
8:30〜12:30
中学校説明会
※説明会後、個別相談会・校内見学あり
2020年1月11日(土)
10:00〜12:00
2019年度の学校説明会・個別相談会 ≫

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