コース・カリキュラム

コース・クラス編制

コース・クラス編制

高校2年からのコース制は、理解の早い生徒の学力を伸ばすことはもちろん、生徒全員の学力向上が大切であるという考えが根底にあります。そのためには授業の徹底はもとより、生徒が学習を中心とする学校生活において「互いに切磋琢磨する意欲を持つ」ことを大切にしています。そして、高校3年の卒業時には、全員の生徒がそれぞれ希望する大学へ進学できるように指導しています。

カリキュラム

英語

英語を通して世界を相手にする楽しみを体験してほしい

英語の勉強は積み重ねが大切です。スポーツも繰り返し練習しなければ上達しないように、勉強イコール練習と考えて、中学段階では復習を徹底します。

中学では文法理解、語彙力強化、読解練習を中心に「多く量をこなすこと」と、「こまめに小テストをして復習・定着を図ること」を心がけています。中学2・3年では、ネイティブスピーカーの先生による英会話の授業(1クラス2分割)を行い、会話力強化も図っています。

高校では、より高度な読解力の養成に入ります。副読本や問題集を活用し、速読・精読・内容把握など多くの量の英文を読むようにしています。文法は高校1年で全範囲を学習し、高校2年の英作文でその再確認をします。語彙は単語・熟語それぞれ専用の副教材を用い、3年間継続して強化を図ります。高校3年になると大学入試問題の演習を徹底的に行います。入試用リスニング練習も高校1年から高校3年まで行い、多角的に大学入試への備えができるように工夫しています。

また、中学3年・高校1年の希望者によるニュージーランドやカナダへの短期研修、中学2年〜高校2年の全生徒によるGTEC受験などが、学習のモチベーション向上に役立っています。

国語

国語力を高めることは、人間力を高めること。

芝学園では中学の「国語」の時間を使い、「読む」「書く」「聞く」「話す」という基本的な言語技能の正確な使い方を学習します。教科書を使った学習だけではなく独自の教材を使い、例えば4コマ漫画を文章化したり、調べもの学習としてインタビューを行ったり、自分たちの身近なテーマを取り上げてディベートを行ったりしながら、日本語を使う能力をより高めていきます。

また、中学3年から高校1年にかけては、自分たちの人間的な成長も視野に入れ、自分自身を社会と向き合わせて考える「自己の社会化」という少し難しい問題にも取り組みます。まず、私たちの生きる現代社会の成り立ちを学習し、そして自分たちはどのように生きるべきか、を考えます。そのとき、自分の課題や現代社会が抱える問題が見えてきます。それとどのように向き合うかを、そこでしっかり考えます。

こうしたことを踏まえて高校2年からは、小論文を書くことで自分の考えを分かりやすい文章にできるように、より高度な国語表現を学習します。また、同時に大学入試で扱われているような最先端の論説文や難しい小説などにも、問題演習という形で触れていきます。

このように国語の学習では、より高度な言語技能を学ぶと同時に、現代社会に貢献できる人間の育成も行っていきます。

数学

数学は理論の上に成り立つ、とても自由な教科です。

中学では数学を「数量」と「図形」に分けて学びます。「数量」では小学校で学んだ『数(整数、小数、分数)』の世界よりも、より幅広い『数』の世界で計算をしたり、いろいろな式の解き方などを学びます。「図形」では角度や面積・体積などを計算して求めるだけではなく、三角形や円などにおける美しい性質を学びます。さらにはなぜそのような性質が成り立つのかを仮定と結論を明確に捉えてきちんと証明します。そして中学3年では中学の総まとめとして「中学基礎力テスト」を実施し、基礎(計算)力の定着を図ります。また中学3年の時点で高校数学の内容を学び始め、高校3年の1学期までには高校数学を学び終えます。高校3年では大学受験に向けて本格的な数学の演習を行います。

中高ともに授業では芝独自に作成したプリントを使って演習問題を解く形式を多く取り入れ、さまざまな確認テストを行いながら学力の定着を図っています。中学から補習を行い、高校では個別に添削指導を行うなど個々に対応できる体制もとっています。

理科

「ふしぎ」を解き明かすことが理科の面白さです。

理科では自然の世界のでき事や法則を学びますが、それには自然の中で起こっていることを実際に「見る」「聞く」「感じる」ことが重要です。そこで中学では学校の中で学ぶだけでなく、ときには教室を飛び出して、学校の周りの地形や芝公園の植物を観察します。また、真鶴半島の潮だまりや多摩動物公園での校外学習では、さまざまな生物を自分の目で観察します。そしてこれらをレポートにまとめることで、自分が理解した内容を人に伝える力を養います。中学2年の夏休みに行う自由研究は、学園祭で展示したのちにコンクールに出展されるため、勉強の成果を試す良い機会になることでしょう。このように自分自身の体験を通して、理科に対する興味や関心を深め、実験や観察のマナーを学び、高校で必要となる知識の基礎を身につけてほしいと考えています。

高校では、2年生から文系・理系に分かれるとともに、それぞれの興味と関心をもとに選択した科目に分かれて授業が行われます。具体的には、物理、化学、生物、地学のそれぞれの科目で中学での学習が深められます。授業のほかに補習などにより問題演習も行って大学入試にも備えます。

社会

世界を知り、過去を知り、「今」を考える

中学1年から高校1年までの4年間は現在の社会について知り、考える力をつける期間です。地理分野では、学校周辺から世界へと視野を広げ、それぞれの地域や国の特徴を学んでいきます。歴史分野では、日本と世界の歴史をひも解き、現代の社会ができた背景を学習します。公民分野では、政治や経済のしくみを理解するとともに、さまざまな出来事の背景にある考え方を学びます。ただ知識を得るだけでなく、テーマに沿って調べたり、考えをまとめて発表したりという作業から学ぶ方法を身につけ、社会の出来事を「自分のこと」として考えられるようになることを目標にします。

高校1年までの学習で、「現代の社会を考える」というテーマについてのさまざまな取り組みかたを経験することができるでしょう。それをもとに高校2年からは、それぞれの興味に応じて選択した科目を、より深く、きめ細かく学習していきます。

芸術・技術家庭

創作活動を通して自分自身もつくり上げます。

芝では美術、音楽、技術、家庭の4教科が実技教科としての授業を展開し芸術科としてまとまっています。美術では基礎的なデッサンからデザイン、工芸まで立体や平面作品を含めた幅広い制作を行います。音楽では合唱や合奏に重点を置いて、高校では作曲も行い、グループ編成で演奏して皆で鑑賞します。技術では木材加工や金属加工を行い、高校1年での家庭では調理実習や被服実習を多く取り入れています。

こうした授業を通じて数多くの素材に触れ、技法を知ることになりますが、課題は決して楽ではありません。完成、発表、提出まで何週にもわたり作業や練習を続ける粘り強い精神力が必要です。鋭い観察力や洞察力、臨機応変に創意工夫する独創力も必要です。こうした創作活動を繰り返すことが理性的で豊かな自己表現を生み出すことになり、ゆとりのある充実した心の育成につながればと考えます。

保健体育

努力が結果を生むことを体験できるのが、保健体育です。

体育実技は週3時間です。中学2年から高校2年まではそのうちの1時間を武道に割り当て、中学2年では剣道、中学3年では柔道、高校の2年間は柔・剣道のいずれかを選択します。中学1年では、授業の準備と後片付けの指導から始め、集団の中での自分の行動のあり方や、ルールを理解して守ることを学びます。武道では礼に始まり礼に終わる作法を身につけます。

保健体育の授業では、発育途上の青少年の心身の健康について学んだことを、自らに活用して健全な日常生活を送れるよう指導していきます。

体力向上の成果は毎年行うスポーツテストに結果となって表れます。一生懸命に頑張って、できなかったことを克服するのは大きな喜びです。ひとつのことを成し遂げることができれば、ほかのことにも頑張ることができます。保健体育科では、困難に立ち向かい努力し続けることができる生徒を育てていきたいと考えています。

情報

情報ではコンピュータを使う前にインターネット上でのモラルについて学びます。

たとえば違法ダウンロード、コピーなど著作権の問題や、掲示板での発言に関してです。また犯罪に巻き込まれないために知っておくべきことなどを学びます。

情報の授業では他教科の内容とリンクする部分も多く、理解をより深める事にも役立ちます。たとえば数学Aで学ぶ統計分野では、紙の上で計算するには膨大な量であっても、表計算ソフトを用いることで簡単に行う事が可能になります。音楽では高校2年生の授業でコンピュータミュージックを扱います。その基本部分の導入であったり、物理分野ではある理想の条件下で実験をすると、どのような結果になるかという実験の理論計算やシミュレーションを行います。プレゼンテーションについても学びます。授業を受けることで多くの知識を得ることをinputとするなら、例として相手に自分の考えを伝えるというのはoutputです。学校で習う多くの授業がinputですが、社会に出た際にoutputのスキルが高いことは重要です。

身近なコンピュータも使い方を誤ると大変です。道具に使われることが無いように、皆にとって便利な道具となるコンピュータを様々な視点から、より良い道具となる使い方を学びます。