知的好奇心を刺激する中高大連携教育

知的好奇心を刺激する中高大連携教育

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中高大連携教育を進めている秀明八千代中学校・高等学校では、中高生を対象に大学の施設・設備を活用した「特別授業」を行っています。発展的な学習で生徒の好奇心を刺激するだけでなく、視野を多角的に広げる機会にもなります。今回は、中学1年生を対象に行われた特別授業に注目。秀明大学学校教師学部との連携教育を紹介します。

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大学内で受ける地理・歴史の特別授業

閑静な立地と自然環境に恵まれた、秀明大学の広々としたキャンパス。大学生が普段使っている教室のひとつで社会科の授業が行われました。担当するのは秀明大学学校教師学部の准教授である清水克志先生。授業の冒頭で清水先生は「中学の社会科は3つの分野(地理・歴史・公民)に分かれて学習していますが、大学ではすべて同じ社会科としてまとめられています。それはどれも深く結びついているからです。教科書だけでは分からないことも分かってもらえたら嬉しいです」と挨拶し、講義に入りました。

清水克志先生による特別授業の風景
秀明大学の清水克志先生による特別授業の風景。

今回のテーマは、「ジャガイモとサツマイモの歴史地理」。食卓に上る野菜としてなじみのあるイモについて、生徒たちは歴史と地理の両方の視点から学習しました。授業では、まずイモの原産地について説明。歴史の教科書に登場した時代をあげて、歴史的な背景や文化についても触れました。それぞれの原産地が日本でないことを知ると、生徒たちは「中国?」「アメリカ?」などと興味を持った様子。どのような経路で日本に伝わったのかを色鉛筆で地図に書き込みました。また、国ごとのジャガイモ消費量の比較では、日本に比べてイギリスが6倍近く多いことを知ると、清水先生は「イギリス英語研修に行ったらジャガイモ料理で実感できるかも」と付け加えました。

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さらに、サツマイモの歴史についても深掘りしていきます。「江戸時代に奨励されたサツマイモの栽培は、関東地方ではまず千葉県で試作が行われていた」とみんなが住む地域と関わりが深いことを説明。先生が現地で実際に撮影した史跡の写真を使いながらイモとの関わりについて詳しく解説しました。生徒たちは活発にアイデアを発信して先生と意見交換。作業に戸惑う生徒には、秀明大学学校教師学部で教員を志す大学4年生が声をかけてサポートしていました。

秀明大学学校教師学部の大学生による授業サポート
秀明大学学校教師学部の大学生による授業サポートも特長のひとつ。

授業では、図やグラフ、表などの情報を視覚的に理解できるように提示し、飽きさせないように身近な例を取り上げながら自発的な学びを引き出していきます。あっと言う間に授業前半が終了しました。休憩時間に生徒たちから話を聞いたところ、楽しくて時間が経つのを忘れていたという意見がありました。また、「1回目の特別授業は数学の授業で難しかったけれど、今回の授業は楽しかった」という感想もありました。

授業後半では、明治前期のジャガイモとサツマイモの生産量を地図データで確認し、それぞれが東日本と西日本に偏っている点に注目。南北に細長い日本では、地形や気候などの自然条件によって生産する作物が異なることを示しました。また、発展的な内容として、食品加工や雑穀の役割などでも都道府県別でそれぞれに違いがあるという点について、スライドに投影した図を用いながら解説しました。

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大学側が特別授業で学んでもらいたい思い

清水先生にとって3年目となる今回の特別授業。清水先生は「食は生きる力にもつながる。食を考えるうえで生産現場にも思いをはせることは大切。授業を通して食の大切さ、生きる力を学んでほしいと考えた」と授業の注目点に触れました。授業では、中学1年生を対象にしたこともあり「分かりやすいことに重点を置いた」といいます。視覚で捉えられるよう図やグラフを使って分かりやすく提示。片栗粉や凍み芋(山梨県都留地域に伝わるジャガイモの保存食)を用意するなど「実物を見せて、触らせて興味を引くようにしている」と工夫を凝らしたそうです。

特別授業のために作られた、視覚的にも分かりやすい学習資料
特別授業のために作られた、視覚的にも分かりやすい学習資料。

また、授業で何度も口にした「千葉県」というキーワード。これも清水先生が意図して使っていたとのことです。「学校がある千葉県の情報を伝えることで、授業の内容を少しでも身近に感じてもらいたかった。教科書だけでは実感しにくいかもしれないので、地域の情報を結び付けて知識を身につけてほしいですね」とそのねらいを話しました。生徒に対しては、「歴史、地理など多角的な視点から教えることで、生徒が幅広い興味・関心を持ってくれたらうれしいですね。大学での講義をきっかけに、ポテトチップスのパッケージの表示を見てくれるだけでもいいので、とにかく自分たちの暮らしが社会と結びついていることに気づいてほしいです」と期待を込めました。

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編集者から見たポイント

秀明大学での特別授業は、系列大学と中高が近接エリアに位置しているからこそ実現できることであり、生徒にとって貴重な時間になったのではないでしょうか。生徒は大学の雰囲気や面白く発展的な学びを実感したことで、将来の自分自身や居場所をイメージすることができたかもしれません。数年後の近い将来を考えるきっかけになる。目標を持ったうえで今やるべきことを努力する。秀明大学で行われる特別授業は、キャリア教育にもつながっているに違いありません。

学校説明会・イベント日程

イベント名 日時
第3回 オープンスクール 8月25日(土) 10:00~11:00
第4回 オープンスクール 8月26日(日) 10:00~11:00
体験学習会 9月15日(土) 10:00~12:30
第2回 学校説明会 9月22日(土) 10:00~11:30
第3回 学校説明会 10月21日(日) 10:00~11:30
第4回 学校説明会 11月18日(日) 10:00~11:30

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