inter-edu’s eye

インターネットのSNSサービスをめぐる、生徒たちのトラブルが後を絶たない昨今。淑徳SC中等部・高等部では、生徒たちをインターネットトラブルから守るために、情報リテラシーの教育に力を入れています。今回は、その取り組みを取材しました。

SNSトラブルから生徒を守る情報リテラシー教育

淑徳SCではなぜ、生徒たちが情報リテラシーを学ぶことを重要視しているのでしょうか。その背景について、入試広報部長の薄田先生にお話をうかがいました。

注意喚起だけではトラブルはなくならない

お話を聞いた薄田先生

お話を聞いた入試広報部長の薄田先生

インターエデュ(以下、エデュ):文部科学省も、ICT教育において情報モラル教育や情報活用能力の育成の重要性を説いていますが、貴校が情報リテラシー教育を始めた背景を教えてください。

薄田先生(以下、先生):生徒たちは、LINEやTwitterなどを非常によく使いこなしていますが、こうしたSNS上でのトラブルが増えてきているのが現状です。担任も注意してみていますが、すべてを取り締まるわけにはいきません。そこで、学校が一方的にSNSの使用を禁止するのではなく、生徒がしっかりとしたマナーを身につけて活用できるように、今年から、情報リテラシー教育に力を入れることにしました。

エデュ:今まではどのような指導をしていたのですか?

先生:トラブルが起こった際には、全校集会などで生徒に注意を呼び掛けたり、保護者会で、スマートフォンの使い方を家族で話し合うように促したりするだけでした。しかし、呼び掛けだけではトラブルがなくならなかったので、具体的なマナーを教えていくことにしたのです。

専門家による指導で意識も変わった

エデュ:外部の専門家を招いての講習会も行っているそうですが、その意図を教えてください。

先生:我々も情報リテラシーを勉強していますが、やはりプロにしっかり教えてもらうことで、正しい知識を身につけてほしいと思ったからです。専門家の話を中学生が理解できるかどうか心配でしたが、すでに成果が出てきています。

エデュ:これまでにどのようなテーマで行ったのでしょうか?

先生:夏休み前に1回目の講習会がありましたが、そのときのテーマは「SNSでのマナー」でした。顔が見えない相手とのやり取りにおいて、文面だけでは気持ちを読み取ることができないということが、講習会を経て分かってきたようです。また、生徒同士で、「Twitterで特定の人物の名前を書いてはいけない」という話をしていたこともありましたね。生徒の意識が変わってきたことを実感しています。今後は、身近なIT機器の仕組みなども学べる内容にし、生徒の興味や関心をより引き出していこうと考えています。

インターネット検索の活用方法を学ぶ

今回の取材では、2回目となる情報リテラシーの講習会も見学してきました。テーマは「インターネットを使った検索の仕方」。気になる講習会の模様をお伝えします!

講習会の模様

ある「効果」の名前とは?

講習会の冒頭に、過去にアメリカの映画館で行われた、ある実験の話をする先生。その実験では、観客が映画を見終わったあとに、コーラを飲みたくなったそう。「さて、この実験で検証された効果の名前を調べてもらいたいと思います。」と先生。

話し合う生徒たち

どうやって調べよう?

では、どうしたらよいでしょうか?「人に聞いてみる?」「辞書で調べる?」どんな手段で調べるのが適切か、話し合う生徒たち。

調べる手段

適切な「調べ方」とは

調べる手段の一例として、百科事典とインターネットを挙げ、その信頼性の違いや利便性を説明する先生。そして、今回の場合はインターネットが適切という結論に。
「それではさっそく調べてみましょう!」

インターネットで検索

キーワード検索で解決!

ヒントとなるキーワードを使って、生徒たちはインターネットで検索。そして、「サブリミナル効果」という名前にたどりつけたようです。

授業では、インターネットの検索方法には、いろいろな種類があることが説明されました。

検索するだけではない「確かめ学習」

そして、検索を活用した学習方法にはどのようなものがあるのか、という発展学習へ。実は、インターネットは検索するだけではなく、「確かめ学習」にも活用できるという話に、生徒たちは驚いた様子。英文が正しいかを確かめる場合を例に、検索ヒット数の重要性や、スマートフォンの音声入力を使った確認方法などのテクニックが紹介されました。
今回の講習会によって、インターネット検索は、わからないことを調べるだけではない、と学んだ生徒たち。使い方を工夫することで、学習へも活用できるとは、意外な発見だった様子でした。

正しい使い方を覚えれば怖くない!

情報活用能力を次第に高めていく淑徳SCの生徒のみなさんに、これまでに学んだことを教えてもらいました。

Mさんインターネットは、辞書にない単語を調べる時に便利で、国語で分からない単語を調べる時に使っています。メリットやデメリットをしっかり理解して、勉強にうまく利用していきたいと思います。

Nさん今回の講習会では、今まで知らなかった検索方法を知りました。インターネットは分からないことを調べる時に使うけど、間違った情報もあるので、ひとつの情報を鵜呑みにしないようにしたいです

OさんSNSのやり取りは表情が伝わらないから、誤解をしてしまうこともありました。パソコンの使い方は知っていたけど、マナーの勉強はしていなかったので、これからは気をつけて使いたいと思います

答えてくれた3人

お話に応えてくれた中1の3人
左から Mさん、Nさん、Oさん

編集者が見たポイント

インターネットはトラブルのもとだから、なるべく使わないでほしい…というお母さまも多いと思います。しかし、本当に大切なのは、やみくもに禁止することではなく、正しい使い方をしっかり教える、ということです。情報リテラシー教育を徹底している淑徳SCなら、安心してお子さまを通わせられますね。

学校説明会日程

開催日 時間
12月12日(土) 14:00~
12月13日(日) 11:00~
12月19日(土) 14:00~
1月9日(土) 14:00~
1月10日(日) 11:00~
1月16日(土) 14:00~