中学3年生が挑む英語劇「ラプンツェル」

中学3年生が挑む英語劇「ラプンツェル」

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淑徳SC中等部・高等部(以下、淑徳SC)では、英語教育に力を注いでおり、2021年度からは「中高一貫コース(Global Successful Career course)」が始動します。生きた英語をより楽しく学ぶために、中学では英語劇の発表会を取り入れています。今回は中学3年生が行う英語劇「ラプンツェル」の練習見学レポートと生徒インタビューをお届けします。

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英語を存分に楽しむ! 得意な歌を盛り込んだ英語劇

淑徳SCでは11月に毎年恒例の文化発表会が開催されます。中学1年生は英語の歌の歌唱、中学2年生は英語の朗読発表、そして中学3年生は集大成として英語劇の発表をします。全校生徒や保護者の前でこれまで学んできた英語を披露する大舞台です。
今年の中学3年生は、英語劇「ラプンツェル」に挑戦します。クラス全員参加型の劇は、歌や英語の長台詞など見所がたくさん。取材日は、本番1週間前の生徒たちが体育館で通し稽古をしていました。

本番直前の通し稽古に潜入!

新型コロナウイルスの感染対策としてマウスシールドを着用して劇を行います。劇の配役は全員に割り振られているため、一人ひとりに見せ場があるのもポイント。さらに小道具や大道具も生徒たちが一から作りました。すべてみんなで協力して行うため、生徒たちの積極的な姿勢や仲の良さが印象的でした。

劇中、舞台横の壁にプロジェクターで映像や日本語の解説を映し出し、観客が「ラプンツェル」の世界に引き込まれるように工夫をしています。途中、事前に撮影された動画を流してストーリーが展開されるなど、メリハリのある構成で見ている人を飽きさせません。
劇中、舞台横の壁にプロジェクターで映像や日本語の解説を映し出し、観客が「ラプンツェル」の世界に引き込まれるように工夫をしています。途中、事前に撮影された動画を流してストーリーが展開されるなど、メリハリのある構成で見ている人を飽きさせません。
主人公ラプンツェルと相棒のカメレオン・パスカルが塔に入り込んできたユージーンを捕まえ、外の世界に連れ出してほしいとお願いするシーン。主人公のラプンツェルは、セリフ量も多いのですが、しっかりと英語の長台詞も暗記して、堂々と演じていました。
主人公ラプンツェルと相棒のカメレオン・パスカルが塔に入り込んできたユージーンを捕まえ、外の世界に連れ出してほしいとお願いするシーン。主人公のラプンツェルは、セリフ量も多いのですが、しっかりと英語の長台詞も暗記して、堂々と演じていました。
ラプンツェルが酒場で出会う盗賊を演じる生徒たち。ビールやパスタを小道具で見事に再現。このシーンは生徒たちが「全員の見せ場をつくりたい」と自分たちで演出を追加しました。
ラプンツェルが酒場で出会う盗賊を演じる生徒たち。ビールやパスタを小道具で見事に再現。このシーンは生徒たちが「全員の見せ場をつくりたい」と自分たちで演出を追加しました。
それぞれが自分の夢を語るシーン。観客にわかりやすいようにと、夢をパネルに書いて発表することに決めました。登場人物が多く、みんなで歌うシーンもあるので、とても盛り上がる場面です。
それぞれが自分の夢を語るシーン。観客にわかりやすいようにと、夢をパネルに書いて発表することに決めました。登場人物が多く、みんなで歌うシーンもあるので、とても盛り上がる場面です。
ラプンツェルといえばボートに乗って歌う幻想的シーンが見せ場。合唱祭で中学1年生、中学2年生と連続で優秀賞に輝いたラプンツェル役のIさんの歌声はとてもきれいでした。舞台上の和紙でできたランタンは、生徒たちの手作りです。
ラプンツェルといえばボートに乗って歌う幻想的シーンが見せ場。合唱祭で中学1年生、中学2年生と連続で優秀賞に輝いたラプンツェル役のIさんの歌声はとてもきれいでした。舞台上の和紙でできたランタンは、生徒たちの手作りです。
最後は全員で手を繋いで英語版の「自由への扉」を歌唱します。全員で作り上げているからこそ、生徒たちは終始楽しそうに演技をしていました。練習後は英語のセリフの話す速さや声の大きさなどを確認。熱心に先生方の指導を聞いていました。
最後は全員で手を繋いで英語版の「自由への扉」を歌唱します。全員で作り上げているからこそ、生徒たちは終始楽しそうに演技をしていました。練習後は英語のセリフの話す速さや声の大きさなどを確認。熱心に先生方の指導を聞いていました。
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仲間と一致団結してみんなで盛り上げる

どのように英語劇を作り上げているのか、また演技をするうえで大変なことなど、生徒に詳しくお話をうかがいました。

主人公のラプンツェル役のIさん(左)と王様(ラプンツェルの父親)役のKさん(右)。配役は推薦や立候補で決めました。
主人公のラプンツェル役のIさん(左)と王様(ラプンツェルの父親)役のKさん(右)。配役は推薦や立候補で決めました。

インターエデュ(以下、エデュ): 演目決めはどのように行われましたか。

Iさん:演目は生徒が決められるので、クラスで相談して決めました。みんなディズニーが好きなので、「アラジン」や「美女と野獣」、「アナと雪の女王2」なども候補に上がりましたが、お話の内容をみんなが知っていて親しみのある「ラプンツェル」にしました。

エデュ:劇の台本や演出はどのように作り上げていきましたか。

Kさん:台本は先生方に作っていただくのですが、劇の演出は台本をもとに生徒が考えます。私たちはクラス全員がしっかりと出番のある劇にしたかったので、ラプンツェルが外の世界に飛び出して酒場を訪れるシーンを入れました。登場人物が多くてみんなで歌を歌えるので、とても楽しい場面です。

エデュ:劇はすべて英語で構成されていますが、苦戦したことはありますか。

Iさん:私はラプンツェルを演じているのですが、同じフレーズが出てくるシーンが何度かあるので、セリフが混同してしまいそうになるときがあって、英語のセリフの難しさを感じました。

「歌を歌うことが好きなので、みんなで歌唱できる場面が大好きです」と話すIさん。
「歌を歌うことが好きなので、みんなで歌唱できる場面が大好きです」と話すIさん。

エデュ:先生方からはどのような指導がありましたか。

Kさん:指導をしていただくのは、英語科の3名の先生です。普段は英会話を教えてくれるネイティブの先生にも英語劇の指導をしてもらえるので、発音や感情表現など、細かく教えていただけます。私は王様役なので、堂々とした立ち居振る舞いで、大きな声でセリフを言ったほうがいいとアドバイスをもらいました。

エデュ:ご自身の役の見せ場を教えてください。

Iさん:ラプンツェルの一番の見せ場は、やはりユージーンとボートに乗って歌うシーンですね。静かなメロディーから徐々に盛り上がっていく曲も歌っていて気持ちがいいですし、プロジェクターで映し出される背景や私たちが手作りした和紙のランタンがラプンツェルの世界観をしっかり作り上げていると思います。

Kさん:王様はずっと探していたラプンツェルと再会する場面が見せ場です。出番はそれほど多くない役なのですが、物語の感動的なシーンなので、気に入っています。

「単語帳で単語を覚えるよりも劇のセリフで単語を覚えるほうが自然と頭に入ってくるように感じます」と話すKさん。
「単語帳で単語を覚えるよりも劇のセリフで単語を覚えるほうが自然と頭に入ってくるように感じます」と話すKさん。

エデュ:英語劇を作り上げるうえで大切にしていることはなんですか。

Iさん:“みんなで楽しく”がモットーです。みんなが納得して一人ひとりが主役になれる劇を目指して日々頑張っています。劇を見ている人にも私たちの楽しさが伝わったらうれしいです。

エデュ:受験生へメッセージをお願いします。

Kさん:少人数制なので本当にアットホームでみんな仲良しです。劇などの行事も全員で楽しく取り組めるのも淑徳SCならではだと思います。一生の仲間に巡りあえる素敵な学校ですので、是非一度、学校見学に来てみてください。

Iさん:明るくて元気な生徒が多い学校です。行事や部活に積極的に取り組める環境が整っているので、どんなことも一生懸命やりたいという人に向いていると思います。受験を乗り越えて私たちと学校生活を楽しみましょう!

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いざ本番の舞台へ! 力を合わせて見事に成功

12月5日に行われた発表当日の画像が学校より届きました。練習の成果を精一杯発揮した生徒たちは、達成感に満ちた表情で劇を終え、また一つ成長できたようです。

ラプンツェルとユージーンの歌唱シーン。
ラプンツェルとユージーンの歌唱シーン。
生徒たちが演出を考えた酒場の場面。
生徒たちが演出を考えた酒場の場面。

編集者から見たポイント

生徒たちが楽しく英語を話したり、歌ったりする英語劇は、単語の暗記や英会話ならではの言い回しを覚えることに繋がり、英語力の強化にも役立っているのだと感じました。自分たちで演出を考え、劇に使う小物も作るなど、全員参加型だからこそ、生徒の自主性や積極性を培うことができます。少人数制であることを強みにした一人ひとりにスポットライトのあたる劇は、淑徳SCらしい温かさを感じました。

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イベント日程

イベント名 日時
学校説明会 2021年1月9日(土) 14:00~
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