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「志」が社会で活躍できる人材をはぐくむ足立学園が始める大注目の「志入試」

足立学園中学校・高等学校

inter-edu’s eye

「足立の地に中等教育の場を」という地元住民の声に応えて90年前に創立された足立学園中学校・高等学校(以下、足立学園)。「質実剛健 有為敢闘」を建学の精神とし、優秀で人の役に立ち、最後までやりとげる人材を育んでいます。時代に応じた教育を進めている足立学園が来年度から新たに導入するのが「志入試」です。今回は、校長の井上先生、中学副校長の髙井先生、入試広報部長の相澤先生、同副部長の髙田先生に「志入試」の意図と狙い、入学後の教育について直接うかがいました。

「志入試」とは

来年度から始まる「志入試」。2月1日の午前、一般入試の第1回に行われます。
導入のきっかけは2019年度入試で実施された「特別優遇制度」。
足立学園の生徒の中に兄弟や親類がいる児童、または一芸に秀でた児童を対象とした同制度では、
受験生と保護者がともに同校の教育理念に賛同し、第一志望としているケースが多くありました。
そうした、高いモチベーションを持ち、
入学後大きな成長が期待される方々のニーズに対応したのがこの「志入試」です。

出願資格 1. 足立学園の教育方針を理解賛同する保護者・ご子息
2. 足立学園を第一志望とする方
3. 2020年3月に小学校を卒業する見込みの方
募集人数 75名
入試日 2020年2月1日(土)8:50
出願期間 2020年1月10日(金)〜1月30日(木)15:00
提出書類 1. 受験票
2. エントリーシート(足立学園ホームページよりダウンロード)
a. 志望理由100字程度
b. 入学後の抱負や将来の目標100字程度
c. その他検定などのアピール
3. 通知表(2学期または前期のコピー全面)
選抜方法 2科(国語・算数)、親子面接、エントリーシート、通知表
時間・配点 国語・算数2科で50分・100点
合格発表 試験当日17:00 足立学園ホームページにて
備考 合格後の辞退はできません

教職員座談会開催!「志入試」の概要と真の狙い

足立学園は、どのような思いで「志」という言葉を掲げたのでしょうか。
今回は、校長の井上先生、中学副校長の髙井先生、入試広報部長の相澤先生、同副部長の髙田先生に話をうかがいました。

校長室にて座談会開催
校長室にて座談会開催
校長室のドアは常に開け放たれていて、生徒が自由に出入りできるそう

──まずは、「志」という言葉を掲げた理由について教えてください。

校長 井上 実 先生
校長 井上 実 先生

井上先生

これまで建学の精神「質実剛健 有為敢闘」を継承し、それぞれの先生方が学習や部活動などを通じて生徒の成長をサポートしてきました。その中で先の見えない今の時代に必要なことは何かと考えたとき、「志」という言葉が頭に浮かびました。建学の精神の「有為」という言葉は、「志」を持つことであると解釈しています。志を持てばそのために何をすればよいかがおのずと分かる。それが教育目標の「自ら学び 心ゆたかに たくましく」にもつながると思い、「志」という言葉を掲げました。

相澤先生

校長に「志」という言葉を示していただいたおかげで、これまで生徒のために進めてきた教育はすべて生徒に志を持たせるためだったと腑に落ちたんです。教員一同が同じベクトルに向かうための言葉であると考えています。

井上先生

先生方にも「あなたの志は」と質問します。本校の先生方は全員即答してくださいます。これが生徒にも同様に発せられ、先生方がしっかり受け止め、その実現のための計画が立案され、日々の継続的な努力につなげられていきます。来年度から「志入試」を始めるのも、志をしっかり持っているお子さまにご入学いただきたいと考えたからです。

──どのようなお子さまに受験してほしいですか。

入試広報部長 相澤 智子 先生
入試広報部長 相澤 智子 先生

井上先生

「志を述べなさい」と言われてすぐに答えられるお子さまはなかなかいないと思います。だからこそご家庭で話し合ってほしいです。「何のために勉強するか」「どんな仕事をしたいか」など親子で話し合って、将来目指したいものを見つけてくれればと考えています。そしてその志を達成するために足立学園で6年間を過ごしてほしいですね。

相澤先生

親子面接をするのも親と子が同じ方向を向いているかを確認したいという意図があります。入学後、志に向かって生徒、保護者、教員が一緒に進んでいけるよう面接で確認します。

足立学園の教員が考える「志教育」

──生徒が「志」を持つためにどのような指導を心掛けているのでしょうか。

中学副校長 髙井 俊秀 先生
中学副校長 髙井 俊秀 先生

井上先生

ただ進学実績を上げるというのが「志教育」ではありません。将来どのような活躍をしたいのか、そのために今何をすればいいのかを考え実行に移すことができる。そのような生徒を育てる。それが「志教育」です。実際、昨年東京大学に1人合格したのですが、志望校合格が叶わなかった生徒もおり、そのことを重く受け止めなければならないと考えています。志を達成するために教職員ができることは何かを常に考え、実行していくのが「志教育」です。

髙井先生

社会に出て活躍できる人間に育てることが大切です。そのために、人間力を高めることを意識して教育しています。

相澤先生

人の痛みが分かる、他人のことを考える豊かな心を持ってほしいと考え指導に当たっています。

髙田先生

積極的に表現できる生徒を育てていきたいと考えています。だから学校説明会でも子どもたちを前面に出して話す機会を設けています。

──志を高めるために取り組んでいる具体的な教育プログラムはありますか。

入試広報副部長 髙田 昌輝 先生
入試広報副部長 髙田 昌輝 先生

井上先生

視野を広げるという意味では、海外の留学プログラムがあてはまると思います。中学校の段階から世界を知ってもらいたいと考え、オーストラリアへの語学研修を実施しています。高1ではカナダへのターム留学もあります。そして、来年度からはイギリスの名門大であるオックスフォードへの学習プログラムが決まっています。

相澤先生

いずれも希望制ではありますが、帰国後、リーダーシップを発揮する生徒の姿には驚かされます。自律心が芽生えているなと成長を感じます。

髙田先生

全生徒が対象のプログラムとしては、中2では志を持って達成することができた成功者について調べる授業があり、さらに企業インターン、そして高1で松下政経塾に出向き話を聞いて志をさらに深めるプログラムを展開しています。

足立学園の特徴的な取り組み

  • こころざし探究プログラム

    足立学園の教員が考える「志教育」
    松下政経塾を訪れた生徒たち

    「経営の神様」と呼ばれる故松下幸之助氏が設立した政治塾「松下政経塾」をクラスごとに訪問し見学。その後、自分自身の「志」が何かを考え、全員の前で発表します。参加まで「志」が決まっていなかった生徒も、松下政経塾の張り詰めた雰囲気に触発され真剣に考えることで、自らの「志」をつかみとります。

  • 海外留学プログラム

    カナダ特別留学プログラムに参加した高1の生徒たち
    カナダ特別留学プログラムに
    参加した高1の生徒たち

    「志」を持つための視野を広げるグローバル教育。中1から参加可能なオーストラリア・スタディーツアー、現地生徒と同じ授業を履修するカナダ特別留学など、多彩な学びの機会があります。2020年度からはイギリス・オックスフォード大学への2週間の留学プログラムもスタートします。

  • オリジナルグッズでPR

    校長の似顔絵がデザインされたミネラルウォーターやメモ用紙
    校長の似顔絵がデザインされた
    ミネラルウォーターやメモ用紙

    来客や説明会参加者に配布する足立学園オリジナルグッズ。校長の井上先生の似顔絵がデザインされたインパクト抜群の仕上がりです。親しみやすい足立学園のイメージが反映されています。海外の留学受け入れ校からの評判も上々で、連携強化に一役買っているそうです。

今後の取り組みの展望

──今後、さらに深めていきたい取り組みはありますか。

大学生の熱心な指導を受ける生徒
大学生の熱心な指導を受ける生徒
説明会で自ら壇上に立ち、学校の魅力を熱意とユーモアを交えて語る井上校長
説明会で自ら壇上に立ち、学校の魅力を
熱意とユーモアを交えて語る井上校長

髙井先生

放課後、中1の自学自習を大学生4人がサポートする取り組みを始めています。先輩方から刺激を受けて志を高めてほしいと考えています。

髙田先生

入試広報部としては学校説明会改革を進めていきます。保護者の方の目線に立ち、学校に興味を持ってもらえるようなアイディアを出していきたいですね。

井上先生

髙田先生からは「面白くやってください」と言われています。若い発想を大事に楽しい説明会を目指したいですね。

相澤先生

髙田先生と毎回お寄せいただいたアンケートをもとに「おもてなし」の質をあげるように意見交換しています。受験生や保護者さまが何度お越しになっても「面白かった」と言っていただける説明会にしたいです。

──最後にメッセージをお願いします。

井上先生

説明会では、ぜひ「生徒」に注目してください。
実際に生徒を見て「こういう風になりたい」と思ってもらえたらうれしいです。
そしてお子さまが「この学校に行く」と決めるまでご家族で話し合って、学校を選んでほしいと思います。

編集者から見たポイント

「(大学入試の)結果にコミットはいたしません。志にコミットします」と井上先生が話すとおり、大学進学は志の半ばであり、その先を見据えてサポートしています。これが足立学園の「志教育」です。井上先生をはじめ、すべての先生が人と接することを大切にしています。
確固たる「志」が生徒に芽生えれば、先生方が中高6年間、水をあげながら成長を促してくれます。そうすれば必ずや花を咲かせる日が来るでしょう。少しずつ「志」が芽生えはじめた生徒たちの今後に注目です。

2019年イベント日程

生徒や先生とふれあえる学校説明会(入試問題説明付き)

  • 9月28日(土)
    14:00〜16:00

入試問題説明・校内見学・個別相談
問題作成者が語る入試問題説明
ヒントがたくさん出るかも…!?

生徒や先生とふれあえる学校説明会(授業見学付き)

  • 11月30日(土)
    10:00〜12:00

授業見学・個別相談
最後の説明会だからこそ見てほしい!
足立学園のリアルな授業

校長がプロデュースするナイト説明会

  • 10月10日(木)
    18:00~20:00
  • 11月20日(水)
    18:00~20:00
  • 12月18日(水)
    18:00~20:00

校長との懇談・校内見学
※各回50名限定

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:足立学園中学校・高等学校