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inter-edu’s eye
跡見学園中学校高等学校(以下、跡見)は、明治8年創立の伝統ある完全中高一貫校です。画家・書家でもあった創立者・跡見花蹊は、芸術の心を持って学力と情操を養う教育方針を確立。今も創立時の方針を受け継ぎ、「本物に触れ、豊かな心を育てる学び」を大切にしています。その一方で、近年、入試制度やコース制など学校改革が続いています。伝統校に何が起こっているのか、その問いに先生方が実直に答えてくださいました。
2コース制(I・Pクラス)を取り入れている跡見は、2020年にコース統合に踏み切り、入試では国語重視型を導入します。2コース制誕生からわずか4年目での変更決定は、スピーディで挑戦的な学校運営を感じる半面、また変わるのかと迷走を危惧する声が上がっても不思議ではありません。そこで、入試広報主任の小河先生に学校の真意を聞き出します。
今年度はPクラス(総合進学)が10人、Iクラス(難関進学)は40人もの大幅な入学者増となっています。それなのに、なぜコースを統合するのでしょう。
2コース制初年度に入学した生徒の中学3年間の学力推移をたどったとき、学力の変動の大きさに気づきました。そこで、最初からクラスを分けるより、そのときどきの学力にふさわしい授業を受けられる仕組みにしたほうが学力の向上が見込めると考えたのです。
その仕組みとは。
中1では英数でクラスを2分割し、少人数制で学び方から丁寧に指導。
そして中2では英数を習熟度別にし、中だるみが生じがちな中3・高1では選抜クラスを設けて生徒が競いながら学力を伸ばせる環境をつくります。高2以降は文理選択でクラスを分けます。
それにしても短期間での変革ですね。
“10年ひと昔”が今や“5年ひと昔”の時代。本校では常によりよいカリキュラムを検討しているので、2コース制の懸念点を捉え、見直し、少人数制の指導の仕組みが整った今、コース統合に踏み切ったのです。
では新入試について。数年前に思考力入試と英語コミュニケーションスキル入試を始めた貴校が、英語偏重の時代に国語重視型入試を導入する理由とは。
すべての学びの母である国語の大切さを入試の存在で伝えたいと考えたからです。かといって、受験生に特別な能力を求めているわけではないので、出題傾向を大きく変えることはしません。
国語重視型入試
国語・算数の2科入試ですが、特色は合格判定方法。まず国語のみの得点で4割程度の合格者を決定。次に6割程度の合格者を国語・算数の合計点で決めます。二段階の判定で、チャンスも広がります。
入試日程
2020年2月2日(日)
午後
算数が苦手な生徒が増えるかもしれません。中学校でどうフォローしていきますか。
数学では、問題が何を伝え、求めようとしているかを理解することが重要なので、「国語が得意なら数学ができる力もきっとある」と伝えてあげたいですね。少人数制の授業を行い、補習もあるのでご安心を。
さまざまな変化はあっても、不安を感じる必要はないと。
時代が変わるときこそ、本質的なものが求められます。伝統ある女子校として、これまで本質を見失わずやってきましたし、これからも同様です。そのうえで、本物を見極める目を持つ生徒を育てられればと思っています。
跡見OGで校長就任2年目の松井真佐美先生は、一般企業でSEとして勤務し、結婚・出産後に教員になった経歴をお持ちです。そんな松井先生が、伝統の教育とこれからの跡見について語ってくださいました。
本校で変わることなく受け継がれてきたものは「本物に触れる教育」です。先日、医大に進学した卒業生から「跡見では理科の時間に白衣を着て、たくさん実験をしてレポートを書いて…それが当たり前でした。でも大学の医学部には白衣を着たことがない人や、レポートが書けないと匙を投げる人がたくさんいて驚いています」という話を聞き、実験や実習の豊富な本校での学びが活かされていることを実感しました。
いま、世の中ではプログラミング教育に注目が集まっていますよね。
必要性は認識していますが、自身の経験を振り返ると、たとえば料理を何品か作るときに段取りを考えられる力があればプログラミングだってできます。考え方は同じですから。
このように、日々の生活で本物に触れる経験を重ねて基礎になる力を身につければ、何事にも応用が利くのだと思います。
跡見でどんな生徒を育てていきたいか、若い先生方と考えたとき“美意識”という言葉が出てきました。抽象的、芸術的な用語のようですが、日常の場面に落とし込むと、それは「思いやり」「多様な価値観」など具体的に説明できるものに変わります。この“美意識”を人や物事に対して常に持ち、自分自身をプロデュースできる女性を育てていくために、変わらない普遍的な学びと時代に即応して変化する学びの両方を取り入れた学校づくりを目指したいですね。そして、新しい学びだけでなく、私の在校当時から変わらずにあるものについても、外に向けてしっかりお伝えしていかなければと思っています。
改革を進める跡見で、毎日生徒と向き合う先生方から届いたメッセージをご紹介します。跡見の教育理念は、各教科の学びにどう浸透しているのでしょうか。
各教科の学びには、本物に触れ、美意識を育むという教育方針が根付いていました。
7月の説明会や秋開催の文化祭・授業見学会などに参加すると、先生や在校生の表情と学校の雰囲気、そして跡見の学びをより深く知ることができるでしょう。
編集者から見たポイント
卒業生、企業人、母親、教師とさまざまな視点をお持ちの松井先生。校長になった今も、生徒のようすをチェックするために授業の見学は欠かさず、5月半ばの時点で「中学校は一通り、中1のクラスは2回ずつ見ました」と語っていました。松井先生ならご自身の言葉で、力強く“変わる跡見、変わらない跡見”を伝え続けてくれることでしょう。
イベント名 | 日時 | 備考 |
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ナイト説明会① | 2019年7月12日(金) 18:30〜20:00 |
校内見学、個別相談あり |
ナイト説明会② | 2019年9月6日(金) 18:30〜20:00 |
校内見学、個別相談あり |
文化祭1日目 | 2019年9月14日(土) 9:00〜16:00 |
入試相談コーナーあり |
文化祭2日目 | 2019年9月15(日) 8:30〜16:00 |
入試相談コーナーあり |
帰国生入試説明会 | 2019年9月28日(土) 10:30〜12:20 |
校内見学、個別相談あり |
学校説明会 | 2019年10月12日(土) 13:30〜15:30 |
校内見学、個別相談あり |
授業見学会 | 2019年11月9日(土) 11:30〜12:20 |
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クラブ見学会 | 2019年11月9日(土) 14:00〜16:00 |
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入試体験会 | 2019年11月17日(日) 8:30〜13:00 |
過去問等の解答練習 |
入試説明会 | 2019年11月30日(土) 13:30〜16:00 |