獨協埼玉中学高等学校
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「学問を通じての人間形成」を教育理念に掲げる獨協埼玉中学高等学校(以下、獨協埼玉)。校訓である「創造・信愛・開拓」のもと、生徒たちはのびのびと学校生活を送り、勉学に励んでいます。学校への愛着がとても深く、卒業生同士の絆が固い…そんな“獨協愛”に満ちたこの学校の魅力とは、どんなところにあるのでしょう。今回は、在校生の姉妹とお父さま(なんと卒業生!)、そして夢を叶えて“母校の先生”になった先生方に“獨協愛”を語っていただきました。
まずは、中学3年生のS.H.さんと1年生のK.H.さん姉妹、そして保護者であり、同校の卒業生でもあるお父さまにお話をうかがいました。
進学先として獨協埼玉を選んだ理由やきっかけについてお聞かせください。
S.H.さん
父が獨協埼玉の卒業生で、当時の友達と今でもすごく仲がいいんです。それだけ獨協時代が楽しく濃密だったのかなと思いました。見学会に参加したら、広々とした校庭や明るく活気ある雰囲気に触れて「ここなら私にも“一生モノ”ができそう!」と思いました。
K.H.さん
入学してから楽しそうに通う姉を見て興味を持ち、文化祭に来てみたら、姉だけでなくみんな本気で楽しんでいました。ジェットコースターをつくったクラスもあって、「この学校なら、なんでも思いっきりやれそう」と思い受験を決めました。ちょっとしたイベントも、みんな全力で取り組んでいて気持ちがいいです。
T.H.さん
実は、私は二人の受験校の選択には一切関わっていないんです。私の母校を選んでくれたら嬉しいなとは思っていましたが、妻から「学校見学に行ったよ」「受験するの決めたよ」と、ほぼ事後報告でした(笑)。私自身は、校庭が広くて開放感があり、英語に力を入れていること、自由な校風、都内からもアクセスしやすいことが決め手でしたが、子どもたちも気に入った点が似ていて「親子だな」と思います。
やはり広いグラウンドは思い出深いとのこと
勉強についてはいかがですか。お父さまは英語に力を入れていることを魅力に感じていらしたようです。
S.H.さん
父には「英語はちゃんとやろう」と言われ続けてきましたが、ずっと嫌いな方でした。でも、一冊の教科書を繰り返し学ぶ「5ラウンドシステム」で学ぶうちに、今は得意科目の1つになり、何より学ぶことが楽しくなりました。
K.H.さん
私は将来、ダンスのインストラクターになるために留学したいと思っているので、英語をしっかり学べるのはありがたいです。部活(イングリッシュ部)でも、いつのまにかネイティブの先生の英語が聞き取れるようになっていて嬉しかったです。
T.H.さん
英語は大事ですよね。現在、エンターテインメント業界におりますが、関係者に外国人が多く、契約書も英語。当時身につけた英語が基礎になって、今でも仕事に役立っています。でも、二人は英語以上に好きな科目があって、話を聞くといろいろと授業が進化しているのに驚かされます。
S.H.さん
私は理科、特に生物が好きです。きっかけは2年生の時に豚の目の解剖をしたこと。構造の複雑さに驚き、“生命”の神秘を感じて興味が湧きました。
K.H.さん
私は体育と技術です。体育の先生の「やってみる」というスタンスのおかげで、ハードルやボール投げなどの面白さに開眼しました。技術家庭科(情報)では1人1台のパソコンが使えて最新設備にびっくりしました。今は集中して作業することが楽しいです。
総合学習や探究学習なども充実しているそうですね。
S.H.さん
法廷ゲームで興味を持ち、夏休みの宿題として裁判の傍聴をしたことが印象に残っています。今年は「ボランティア」と「大学見学」が宿題なので、渋谷のゴミ拾い活動と希望校の大学見学にそれぞれ申し込みました。
K.H.さん
私は学校のすぐ近くで行う「田植え」(中学1年で実施)が面白かったです。初めて田んぼに足を踏み入れたのですが、不思議な感触でした。秋には稲刈りをするので、今からとても楽しみです。
T.H.さん
自分で調べて、電話やメールで申し込みもしていたので驚きました。探究心や好奇心を起点として対象に主体的に関わることが、学びとしてカリキュラムとして組み込まれ、評価も受けられるのはすごいこと。親には提供できない経験や機会をいただいていると感じます。
放課後はどんな活動をされていますか。
S.H.さん
現在は副学級委員長として「みんなで楽しむこと」をモットーに、クラスだけでなく、学校全体の行事にも関わっています。部活は美術部と茶道部を兼部しています。文化部は中高一緒に活動することが多いので、先輩との交流も多く、大学受験などの情報も入ってきます。部活で広がる人間関係は、いい刺激になっています。
K.H.さん
私は保健委員です。入学してすぐの頃、集めた検体を持っていくのにあまりにも学校が広いので迷ってしまい、先輩に助けられたことがありました。イングリッシュ部もそうですが、学年を超えて仲がいいのも獨協埼玉のいいところだと思います。1年生の教室の廊下は職員室につながり、上の階からは先輩が降りてくるので、交流の場になっています。
皆さんにとって獨協埼玉はどんな学校でしょう。
S.H.さん
勉強だけでなく、さまざまな学びがあり体験ができる。充実した施設と開放的な雰囲気で、いろんなことに挑戦できると思います。
K.H.さん
自由で楽しい学校に行きたいという人には、獨協埼玉をおすすめします!
T.H.さん
英語学習と牧歌的な雰囲気は30年前と変わらない魅力です。加えて、探究学習や総合学習など、新しい学びのチャンスも潤沢に用意されています。中高生は悩み多き年代だからこそ、親としてはできるだけストレスフリーな環境を提供してあげたい。その意味でものどかな雰囲気の獨協埼玉は最適だと思います。
S.H.さんの担任である理科の板倉晃希先生、K.Hさんの担任である家庭科の中島里佳先生も、獨協埼玉の卒業生。同校での学校生活に加え、教える立場から見た魅力や変化について語っていただきました。
在学中のことについておうかがいできますか。
中島先生
自転車で通学し、陸上部でやり投げと短距離に没頭する毎日でした。モノづくりも好きで、家庭科の授業でつくった刺し子やエコバッグがコンクールに出品されたこともあります。先生がいつも親身に相談にのってくれて、「人に何かを教えるってやりがいのある仕事だな、いつかなりたいな」と漠然と思っていました。高校の時に、担任だった家庭科の先生から家庭科に向いているとアドバイスをいただき大学は家政科に進みました。
板倉先生
第一志望には落ちて入学しましたが、担任の先生に「6年後にリベンジだ」と言われて、勉強だけでなく学校生活を思いっきり楽しもうと気持ちを切り替えることができました。水泳部での活動に熱中すると共に、学年主任の先生に理科の面白さを教えてもらうなど、多くのことを経験し可能性を引き出してもらえたと感じています。
母校に先生として帰ってこられた経緯についてお聞かせいただけますか。
中島先生
大学を卒業して一般企業に10年間勤めていたのですが、恩師の言葉が忘れられず、教師になって戻ることを決めました。家庭科は受験科目ではないし、実技を教える難しさはありますが、「できた!」という「作る楽しさ」を感じてもらえることが何より嬉しいです。
板倉先生
私も、当時の学年主任の先生が親身に相談に乗ってくれて、理科教諭になることを決めました。実は、S.H.さんが生物好きになるきっかけとなった「豚の目の解剖」を授業に取り入れたのも、その先生の授業で私自身が体験し、衝撃を受けたからです。自分が経験して感動した学びを、次の世代にも伝えていく。そこに自分ならではの創意工夫ができたらと思っています。
当時と今とで変わったこと、変わらないことはありますか。
板倉先生
私が入学したのは中学開校の4年目で、先生方と一緒にさまざまなことに取り組んでいた印象があります。当時から自由度が高く、生徒が自主的に動く必要がありました。今はそのスタンスを残しつつも、さまざまなサポートが手厚くなったと感じます。
中島先生
一人ひとりの生徒に向き合う姿勢は変わらないですよね。先生同士も仲が良いし、生徒にも気軽に声をかけてくれ、相談にも乗ってくれる。当時は「なぜ自分のことが分かるんだろう」と思っていましたが、先生になってから「あの子はこう頑張っていたよ」「こんなところを褒めてあげて」と生徒のことを共有していただくので、チームで生徒一人ひとりを大切にしていることが分かりました。
板倉先生
生徒と良い距離感で接してくださる先生方が多くいることも大きい存在ですね。一人の人間として尊重するから、アドバイスも届きやすいのかなと思います。私も生徒の主体性を尊重しつつ、成長に合わせて必要な分だけ適切なサポートができればと思っています。
最後に受験生へのメッセージをいただけますか。
中島先生
6年間という長い時間を一緒に過ごせるので、生徒一人ひとりをしっかり見ることができます。当人の「やりたいこと」だけでなく、自分では見えていない才能や可能性まで引き出せたらと思っています。
板倉先生
勉強だけでなく、さまざまな体験・経験ができるので、その中から「好きなこと」「得意なこと」を見出してほしいですね。同時に「苦手なこと」「嫌いなこと」を克服する機会も提供できればと思っています。

