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inter-edu’s eye

獨協埼玉中学・高等学校(以下、獨協埼玉)は獨協大学へ進学できる制度をいくつか設けていますが、その中で全国的に類例がない仕組みが「大学のリーダー」を送り出す「獨協コース」からの推薦入学制度です。こちらのコースは、獨協大学の教授陣から指導を受けながら1年間かけて研究論文を作成することが大きな特色となっています。「大学で何を学ぶべきかをじっくりと考え、進学後の学生生活をより有意義にできる」と評判です。今回は、「獨協コース」の魅力に迫ります。

教授から学ぶ!? 獨協コースとは

獨協埼玉は高校3年生から進路に応じた5コース編成となりますが、獨協コースは2年生の11月から指導が始まります。3年生で「16000字以上の卒業論文」を作成するという目標に向けて、研究テーマを何にするか深く検討するためです。生徒は進学したい学部学科を踏まえて選定された課題図書を読み込みながら、自分が追究すべき問題を探ります。ここからスタートする教育活動の中身について、獨協コース運営委員長を務める田口淳先生に聞きました。

田口先生
獨協コース運営委員長 田口淳先生

獨協コースの特色は何ですか

田口先生

高校生に対して「大学生と同様に論文を作成する」というゴールを設定している点です。指導のレベルは個々人に合わせながらも、あくまで生徒を1人の研究者として扱い、自分だけの強い問題意識を持つことを求めます。あらかじめ決まった正解にたどり着くための受験勉強とはまったく違った学びを経験することになります。

獨協コースの生徒はどのような指導を受けますか

田口先生

生徒は研究テーマを決める段階で、本校の教員や専門性の高い司書を相手に面談を繰り返しながら、自分自身の興味を掘り下げます。原稿執筆の段階に入ると、獨協大学教授による個別面談やメールを通した継続的な指導を受けることになります。論文の参考文献については、年間30冊以上の学術書・専門書を読むことを課しているので、「獨協コースの1年は『文献との戦い』」と言えるでしょう。

論文指導、手厚さは「大学生以上」

獨協コースで学ぶメリットを教えてください

田口先生

「大学生以上に時間・労力をかけた論文指導を受けられる」ことです。「普通はこんなに面倒みないです」と言う大学の先生もいます。また、生徒は1つのテーマを徹底的に学びながらも、ほかの生徒の研究内容にも触れるので、社会を見る目が育ち、広い教養が身に付きます。こうした経験を積むのは大学に進む上で相当なアドバンテージです。

大学が併設校・付属校の教育に深く関わる事例は珍しいですが、獨協埼玉でここまでの高大連携が実現したのはなぜですか

田口先生

獨協コースが大学で活躍する基礎をつくるコースだからでしょう。大学の根幹である「研究」を生徒にしっかりと経験させることで、大学側も本気で向き合ってくれるようになったわけです。その期待に応えられるよう本校も指導していきます。正直に言うと、獨協コースはラクな内部進学の仕組みではありません。しかし、「何についてなら自分は思い切り学べるのか」を一年間問う経験は、必ずその後の人生の糧となるのではないでしょうか。

コロナ禍でも止まらない! 獨協コースの学び

最終発表会

獨協コースでは論文を仕上げていく各段階の区切りとして、9~10月に中間発表会を、1月末には最終発表会が開かれています。そのほか、保護者向けの発表会も開催されてきました。2020年は新型コロナウィルス感染拡大を受けて、こうしたイベントはオンラインでの実施となりましたが、教育成果は変わっていません。田口先生は「ビデオ会議システムを通じて、大学教授ともじっくり話し合う機会が確保できています。獨協コースを13年間続けてきた成果でしょう」とお話になりました。

獨協コース プログラム詳細

団結して乗り越える1年! 受験では得られない経験

大学生以上に手厚い論文指導を受けられる獨協コース。その経験からどのように成長してきたかについて、2017年度卒業の小野宗介さんに聞きました。

小野さん
2017年度卒業生 小野宗介さん

獨協コースに入った理由を教えてください

小野さん

高校3年生に進級するタイミングで、「みんなと同じように大学受験をしてもいいのか」と考えたことがきっかけです。幼い頃から高校時代までサッカーをやっていて、スポーツに打ち込んではいたものの、自分の将来について決断したことはありませんでした。そんな自分を反省したことが獨協コースに進んだ大きな理由です。

獨協コースで苦労したことは何ですか

小野さん

もともと読書経験が少なく、最初は「本がしっかり読めていない」と気づくところからのスタートでした。しかし、ノートに文献調査の記録をまとめつつ、先生と司書さんからアドバイスを受けていくことで精読ができるようになりました。また、大学の教授に認められる論文を書くのは難しく、発表会が近づくと放課後も土日も執筆に充てることになります。もちろん受験勉強も大変でしょうが、獨協コースの生徒にしか分からない辛さがありましたね。そのため、コースの団結力は高くいつも友人同士で励ましあっていました。

課題図書の読書記録の一部
課題図書の読書記録の一部

「自由さに流されない大学生に」

発表のようす

高校3年生当時の研究テーマを教えてください

小野さん

課題図書を読み込む中で、ひとり親世帯の貧困問題に興味を持ち、日本とフランスのひとり親世帯の比較研究に取り組みました。夫婦の離婚問題やドイツの移民問題を扱う同級生がいたので、お互いの研究成果に触れることで見えるものがありましたね。獨協コースでの経験を活かして、現在も貧困地域の経済開発などを学んでいます。

獨協コースの1年間を通して、どのように成長しましたか

小野さん

大学生活は非常に自由なものですが、その自由さに流されない大学生になれました。大学の講義やゼミは前提知識があるか否かで面白さが全然違うものなので、高校時代に基礎的な知識・教養を身に付けられて本当によかったと思います。

獨協埼玉の大学合格実績

文化祭では「古代演劇」? 表現することを学ぶ課外活動

古代演劇のようす

獨協コースでは論文作成のほかに「国語研究」「公民研究」といったディスカッション中心の特色ある授業が注目されていますが、独自の課外活動にも力を入れています。文化祭でコースの生徒全員が参加する「古代演劇」は古代ギリシア時代の演劇をアレンジしたもの。歴史ある書物を尊重する心を育てながら、研究論文と同じく「すべての要素を一つにまとめあげて表現する」ことを体感する機会となっています。

文武両道の獨協埼玉で「多様な価値観」との出会いを

田口先生と小野さん

最後にお2人からの受験生へのメッセージをお届けします。

田口先生

皆さんの受験勉強を応援していますが、その一方で本をたくさん読んでほしいと思います。読書経験、読解力は大学での学びに役立つだけでなく、世の中と向き合って考えを深めるために欠かせないものだからです。「本が好き」という方はぜひ獨協埼玉に入学してください。そして、高校3年生から獨協コースで学びましょう。そうすればきっと有意義な大学生活を送ることができます。

小野さん

獨協埼玉のいいところは高校3年生からコース制になるところです。そのときまでじっくりと進路を選ぶことができます。部活と勉強をしっかり両立させてくれる文武両道の校風も魅力の一つです。伸び伸びした環境に中学校・高校それぞれからの入学生がいるため、多様な価値観の友人との出会いが待っています。

学校生活を動画で見る

編集者から見たポイント

画一的な受験教育と専門性・創造性を重視する大学教育の溝を見直す動きが広がる中、獨協埼玉と獨協大の連携は時代をリードしていると感じました。獨協コースの希望者は増加傾向にあるとのことで今後も人気が高まることが見込まれます。

イベント日程

中学説明会

学校説明会

2020年10月18日(日) 10:00~11:30
2020年11月22日(日) 10:00~11:30
2020年12月13日(日) 10:00~11:30

高校説明会

学校説明会・相談会

2020年10月18日(日) 13:30~14:30
14:40~(相談会)
2020年11月22日(日) 13:30~14:30
14:40~(相談会)
2020年12月13日(日) 10:30~11:30
※説明会のみ

※新型コロナウイルス感染症の影響で変更される場合もあります。最新情報は学校サイトをご確認ください。

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:獨協埼玉中学・高等学校