掲載日:

普連土学園でグローバルな理系女子になる!

inter-edu’s eye

明治20年、キリスト教に基づく女子教育を理念に設立された普連土学園中学校・高等学校(以下、普連土)。
少人数ならではのアットホームな雰囲気と、定評のある英語教育が人気です。近年は理系進学が約4割と、理系女子(リケジョ)の学校としても注目されつつあります。その背景にあるのが「Friends Fab」という活動。
2017年5月、LEGOのロボット競技会で世界大会出場を果たしたと聞き、お話をうかがいました。

2年で世界の大会へ!?
普連土のリケジョ

「Friends Fab」は多くのリケジョが集まる活動。生徒自身でロボット作りやプログラミングを行い、たった2年で世界の大会へ出場したといいます。「Friends Fab」に入ったきっかけから世界大会に至るまで、大会に参加した3人が話してくれました。

鈴木先生

Friends Fabとは?

2015年にスタートした教養講座のひとつで、週3回、放課後自由参加の活動です。中3から高2まで総勢30名余で活動しています。
想像力を発揮する場所を作ること、10年後に必要になることを学ぶこと、理系の生徒が具体的な志望を見つけるサポートをすることが目的です。ロボット大会以外にも理系のコンテストや教育プログラムに積極的に参加しています。

レゴロボットを操る!FLL参加でスキルを磨け!

岡村さん

FLLとは(FIRST LEGO League)

FLLは、米国のNPO法人FIRSTとLEGO社によって開催されている9〜16歳対象の世界規模のロボット競技会です。①競技用ロボットの製作、②テーマについてのプレゼンテーションという2つの種目をチームメンバーで分担し、競技に臨みます。

菊川さん

参加のきっかけ

Friends Fabに入った理由は、「FLLに参加してみよう!」という鈴木先生の誘いがあったから。FLLのビデオを見せてもらってやってみたいなと。小さい頃、レゴ好きだったというのもありますね。

大岸さん

ゼロからのスタート

最初はプログラミングもロボット製作も全てが初めて。何もわからないので、先生に作っていただいたテキストを見ながらはじめました。最初にできたのは、まっすぐにしか進まないロボットです。

岡村さん

そうやってひと通り基本を学んでから、11月の校内大会でお互いに競い合いました。その後、みんなの得意不得意を相談して、得意なことでFLLに参加する際の役割分担を決めました。

大岸さん

私は年間テーマのプレゼン担当でしたが、チームについて、ロボットについてのプレゼンもあって、FLLは技術以外にプレゼンも重視されていたみたいです。

プロに教わる! プレゼンのスキルアップ

岡村さん

プレゼンについては、毎週、企業(ブルームバーグ)の人がアドバイスをくれました。そのプレゼンの技は世界大会でも本当に役立ったと思います。例えば、数字をなるべく多く使いなさいとか。

菊川さん

教えてもらう前は、「1回にたくさんのミッションができます」と言っていたのですが、「1回に2、3個のミッションができます」と言うことで、言いたいことが明確になります。

大岸さん

あとスライドも色をたくさん使うより、黒と白でシンプルにまとめた方が見やすいということも教えていただきました。

残り2週間! 東日本大会

  • 東日本大会のようす①
  • 東日本大会のようす②
  • 東日本大会のようす③
  • 東日本大会のようす④
東日本大会のようす①のサムネイル
東日本大会のようす②のサムネイル
東日本大会のようす③のサムネイル
東日本大会のようす④のサムネイル
岡村さん

そうこうしている間に、気づけば東日本大会の2週間前になってしまって…。

大岸さん

なので講習の時間外も学校HP上の掲示板を使って、チャットで連絡を取り合って進めていきました。

菊川さん

大会直前はロボットの調子が悪くなって、どうなるかと。ロボットチームの子たちが直前の休日に改良を重ねてくれて、どうにか仕上がり出場、全国大会に進めることになりました。

収穫の多かった全国大会

菊川さん

全国大会はさすがのハイレベルでしたが、結果は唯一女子だけのチームだったということもあって特別賞をいただき、ヨーロッパ大会へ参加できることになりました。そこからがロボットの改良はもちろん、英語によるプレゼン準備と、さらに大変になって…。

ロボットの問題点を改良

問題点の改良

大岸さん

2大会を経て問題点を見つけました。私たちはロボットのコンパクトさにこだわっていましたが、コーチの助言や、成績のいいチームのロボットを見ていて、ある程度馬力を備えたものに一から製作し直す必要があると気づきました。壁を登る、物を運ぶというミッションのためにはアームも強くしなければなりませんでした。

英語の壁

岡村さん

ヨーロッパ大会となれば英語は必須。プレゼンも全て英語、質疑応答も英語で答えられるようにならないと。世界大会まで2か月、ロボットの改善、英語の対応に明け暮れました。

菊川さん

プレゼンの英語対応として、ネイティブの英語の先生とのランチ、質疑応答を英語で繰り返す練習を重ねました。

世界を見たヨーロッパ大会

大会当日

岡村さん

ヨーロッパ大会では、改良や練習のおかげで自分たちらしい発表ができました。何より驚いたのは、国内大会と違って、世界大会はお祭り騒ぎだったこと!

菊川さん

総勢100チームくらいが参加していて、とにかくにぎやかで楽しかったです。他のブースに行って、英語で質問をするなど、自分たちから交流することができました。

大岸さん

プレゼンは良い評価だと審査員がブースを再訪してくれるのですが、来てくれたということは出来が良かった!? と思っています。

  • ヨーロッパ大会のようす①
  • ヨーロッパ大会のようす②
  • ヨーロッパ大会のようす③
  • ヨーロッパ大会のようす④
  • ヨーロッパ大会のようす⑤
  • ヨーロッパ大会のようす⑥
ヨーロッパ大会のようす①のサムネイル
ヨーロッパ大会のようす②のサムネイル
ヨーロッパ大会のようす③のサムネイル
ヨーロッパ大会のようす④のサムネイル
ヨーロッパ大会のようす⑤のサムネイル
ヨーロッパ大会のようす⑥のサムネイル

将来は理系の道へ

岡村さん

Friends Fabの活動を通して工学系にとても興味が湧きました。宇宙にも興味があるので、宇宙工学を学び、火星の探査ロボットなどを作りたいです。

菊川さん

機械が好きです。歯科医希望ですが、歯科医院もたくさんの機械を使うので。
直近の夢はもう一つのレゴの大会に出ることです。

大岸さん

プログラミングが好きで、工学系に進みたいと思っています。
今は手始めにhtmlの勉強などもしていて、Friends Fabのサイトが作れたらいいなと思っています。

鈴木先生

FLLに参加したことで、話し合いの方法やプレゼンテーション力、英語力など理系のスキル以外にも多くのことが身につき、自信もついたと思います。今後も生徒が日常的に物作りに挑戦できる環境を整え、機材だけでなくモデリング講座やクリティカルシンキング講座など学びを充実させていきます。

イベント情報

プログラム 日時 予約 内容
学校説明会(第1回) 10月6日(金)
10:00~12:00
要予約 施設案内、個別相談を行います。
学校説明会(第2回) 10月11日(水)
10:00〜12:00
要予約 施設案内、個別相談を行います。
学園祭 10月21日(土)
9:00〜15:00
予約不要 受験生とその保護者はチケット無でご入場いただけます。
イブニング説明会(第2回) 10月27日(金)
19:00〜20:30
要予約 学校説明会、卒業生への質問会を行います。
学校説明会(第3回) 11月8日(水)
10:00〜12:00
要予約 施設案内、個別相談を行います。

編集者からみたポイント

レゴといった生徒の興味をひく入り口から物理や工学の世界へと自然に導いています。少人数ならではの距離感・面倒見の良さが世界大会出場という結果を生み出していると感じました。今後の活躍も期待が大きいです。

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:普連土学園中学校・高等学校